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「GA4が会議で使えない!」を解決する

廃止された「ページの価値」
「今まで会議で報告していた指標が使えない!」GA4を使うようになった現場でまず起こる問題がこれです。特にECをはじめ収益を目的としたウェブサイトにおいて仮説・修正・検証のPDCAサイクルは重要です。ただし感覚や主観だけでは正しい評価ができません。基準となる数値が会議には必要です。Googleアナリティクスが提供してきた「ページの価値」は極めて重要な指標の一つでした。しかし、GA4では実装予定がありません。(本稿執筆時点、2023年2月20日のGoogle社回答より)

参考:UAからGA4へ移行される指標一覧:https://developers.google.com/analytics/devguides/migration/api/reporting-ua-to-ga4-dims-mets

UAからGA4に変更される指標一覧画面の一部

廃止された「直帰率」「コンバージョン率」をGA4で表示させる
こうした廃止状態の指標は「ページの価値」以外にもたくさんあります。現時点での対応策は、1)代用できる機能を探しておく 2)機能の追加を待つの2つです。

1)「代用できる機能を探しておく」の例として、GA4には「目標」という項目がなくなったため、イベントを作成する際にイベント収益を設定することで代用することが可能です。詳細は公式ヘルプに詳しい記載がありますので本稿では割愛致します。
https://support.google.com/analytics/answer/12844695

2)「機能の追加を待つ」の例として、GA4では当初「直帰率」は廃止する、とされていて、実際に画面から直帰率は消え去りましたが、最近になってカスタマイズすることで直帰率がGA4でも表示することが可能になっています。

以下にこの「直帰率」と「コンバージョン率」を表示させる手順を示しておきますのでご参考になられて下さい。

GA4での「直帰率」「コンバージョン率」の表示のさせ方

上図の手順で「新しいレポートとして保存する」を選択している理由は、「レポートをカスタマイズ」はデフォルトに戻す機能が無いからです。特に複数のユーザが閲覧するGA4アカウントでは「公式ヘルプと画面が違う!」などの社内トラブルを避けるためにも、「新しいレポートとして保存する」を選択しておかれることをお薦めします。選択したあとは、末尾に2などの番号を付与するなどして、以下の手順で左メニューに表示させておくようにされてみて下さい。


「ページの価値」は代用すべき?待つべき?」
そこで筆者がGoogle社のアナリティクスの「なかのひと」とのコネクションをフルに活かして得ている情報からは「ページの価値は、復活を待つ」に軍配があがりそうです。

そこでデフォルトの機能だけでページの価値の代用をするなら一番近い値のひとつに「user_engagement」があります。図の様に、レポート>エンゲージメント>ページとスクリーンで、イベント数のプルダウンメニューから、user_engagementを選びます。この値は、ユーザがページを1秒以上閲覧した回数を表していますので擬似的に興味をもって見られた指標として解釈すれば「ページの価値」の代用として使うことができます。

ページの価値を簡易的に「user_engagement」で代用する

ただし、これでは「代用」の域を超えませんので、筆者も擬似的な値が得られる方法を海外のGAコミュニティに参加して模索しているところです。国内でこの点を議論されているフォーラムは見つかりませんでしたので、もし有れば教えて頂きたいです。現時点では擬似的な値を得ることはできるのですが手順が複雑でまだ不完全です。今後ページの価値の復活の兆しが見えられない場合は、本稿でも詳しく解説しながらご紹介したいと思います。

デモアカウントをチェックするのも一つの手
こうした機能の復活をいち早くチェックするにはGoogleが提供している「デモアカウント」に常駐していれば、機能が追加されたことにいち早く気づくことができます。一般的な解決方法ではないかもしれませんが「GA4 デモアカウント」で検索してみてください。

GA4はまだ開発途上
Google社のアナリティクスの「なかのひと」とのコミュニケーションでは、頻繁に「GA4は開発途上」という言葉が使われます。つい先日も、Googleオプティマイズが2023/9/30で終了と発表されましたが、少し遅れてGA4にはGoogleオプティマイズ連携ツールが管理画面に追加されています。

まだ連携されていらっしゃらない場合は、
GA4>管理>設定アシスタント>左メニュー
をご確認いただければと思います。

GA4でのサービスとのリンク

その他、本来であれば日本語であるべき箇所が英語であったりなど、急ピッチで変更が加わるGA4に日本語対応が追いついていない面もあります。

まさに進化中のGA4、うまくUAの代用方法を使いこなして数値によるPDCAを回していただければと思います。

JECCICA客員講師

JECCICA客員講師 宮松 利博

得意分野/Eコマースの立ち上げ・販売拡大
株式会社ISSUN(イッスン)代表取締役。2000年より自社製品販売のECを立ち上げ、2006年に株式上場させる。同時に保有株を売却し、渡米などで海外のEC研究後、国内外でコンサルティングサービスを提供。


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