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2025年のネット広告費を掘り下げてみた

25年のネット広告費は昨対比+11.8%の3.3兆円

毎年恒例の「日本の広告費」が今年も電通より発表されました。2025年のインターネット広告媒体費(※以降「ネット広告費」)は3兆3,093億円、前年比+11.8%でした。おおよそ事前予想はできていましたが、その予想を裏切らない高い伸び率となりました。やはりネット広告費の伸びにはいまだ勢いがあります。

しかしながらこの数値はあくまでもネット広告に事業者が投じた費用の総額ですので、広告効果を測るものではありません。ネット広告の費用が事業者の負担となっている一方で、思ったような効果を得られないとの声を聴きますので、その点については留意しておいた方が良いように思います。

伸びが著しい動画広告費

ここでネット広告費について少し掘り下げてみましょう。

先ずは動画広告費についてです。2018年時点の動画広告費は2,027億円でしたが、2025年には1兆275億円と約5倍にまで拡大しています。これを検索連動型広告と比較してみましょう。2018年の同広告費は5,708億円でしたが、2025年は1兆2,814億円と2.2倍の伸びです。

このことから動画広告費の伸びの顕著さがよくわかります。今の勢いであれば、近い将来動画広告費は検索連動型広告費を抜くのではないでしょうか。

SNS広告費と動画共有系広告費も相当伸びている

続いてSNS広告費と動画共有系(YouTubeなど)広告費についてです。

SNS広告費・動画共有系広告費の推移(億円)
SNS広告費・動画共有系広告費の推移(億円)

2025年の前者は5,508億円、後者は5,126億円となっています。グラフの通り双方ともに右肩上がりで上昇していることがわかります。

折れ線グラフは両者を足した金額がネット広告費に占める比率を表したものです。2019年は20.6%に過ぎませんでしたが、2025年には32.1%にまで上昇しています。SNS広告、および動画共有系広告を重視する姿勢が、年々明らかに強まっていることが理解できます。

ECモール内広告は伸びているがネット広告費の伸びと同じ

続いて物販系ECプラットフォーム広告費を見てみましょう。これはAmazon、楽天といったいわゆるECモールにおける広告費を表しています。

物販系ECプラットフォーム広告費の推移(億円)
物販系ECプラットフォーム広告費の推移(億円)

2019年は1,064億円でしたが、2025年には2,444億円と2倍以上の伸びとなっています。ECモール内広告については、多くの事業者が活用していることでしょう。しかしながら、ネット広告費に対する比率を計算してみると、グラフの通り伸びているわけではなく横ばいで推移しています。

つまりECモール内広告は伸びてはいるものの、ネット広告費の伸び率に近く、かならずしもECモール内広告に勢いがあるというわけではないことがわかります。とても興味深いデータだと思いますので、ぜひ参考になさってください。

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客員講師

本谷 知彦

システムエンジニア、IT系研究員、システムコンサルタントを経て2013年よりECを中心としたリサーチ・コンサル業務に従事。EC業界のスタンダードとなっている「経済産業省の電子商取引に関する市場調査」を2014年度~20年度にかけて7年連続で責任者として担当。自称「Mr.EC化率」。

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本谷 知彦

システムエンジニア、IT系研究員、システムコンサルタントを経て2013年よりECを中心としたリサーチ・コンサル業務に従事。EC業界のスタンダードとなっている「経済産業省の電子商取引に関する市場調査」を2014年度~20年度にかけて7年連続で責任者として担当。自称「Mr.EC化率」。

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