自律型電気自動車によるデリバリー

先日、近所で写真の車を初めて見てとても驚きました。この車は、Nuroという会社が開発した自律型電気自動車で、車両に乗員がいない状態で製品や商品を輸送するためにカスタムビルドされています。

Nuroは、無人自動運転車により地域の商取引の変革を目指し、2020年12月にカリフォルニア州のDMV(自動車の登録および運転免許などを管理する政府機関)から、公道での商用無人運転サービスを運用するために必要な許可を取得した最初の会社です。

ちなみに、同様のテストはすでにテキサス州やアリゾナ州など他州では行われていましたが、カリフォルニア州ではこのNuroが初めてでした。その後1年間の実用化テストを経て、有人ではありますが、自律型プリウスを使い、シリコンバレーの中心部にあるマウンテンビュー市のセブンイレブンとのパートナーシップにより商品自律型配達サービスを開始しました。このプリウスにはまだNuroのスタッフが中に乗っていましたが、完全に人のいない配達プロセスをシミュレートすることを目指していることから、商品を注文者の家まで持ち込むことはせずに、注文者が家の前に停まった車から商品を取り出す仕組みになっていました。その後、いよいよ無人の自律型電気自動車によるデリバリーサービスが開始されたようです。

このNuroの最新の自律型電気自動車には、デリバリー商品を温かくまたは冷たく保つための温度制御されたコンパートメントと、衝突の場合に歩行者や自転車に乗っている人を保護するための外部のエアバッグも装備されています。また、余談ではありますが、当初はカリフォルニア州で義務づけられているワイパーとサイドミラーの装着を強制されたようですが、無人でしかも360度カメラで全方位が見渡せることから、Nuroが製造するこの自律型電気自動車にはワイパーとサイドミラーの非装着が特例として認められているようです。

現在は、セブンイレブンに加えて、WalmartやFedEx、フードデリバリーではドミノピザやウーバーイーツなどがこのNuroの自律型ロボット車によるデリバリーを都市限定で行っています。果たして、私が見たこの車はどこの商品やフードを運んできたのかわかりませんが、ぜひ次回デリバリーサービスを利用する際は、この自律型電気自動車が来ることを期待します。