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「伝える」と「伝わる」のあいだに Vol.9 弱った人への言葉とケアの姿勢【後篇】

前回は、弱っている人への対応について書きました。具体的には「最初にいたわりの言葉をかけること」「経過を見守って手を貸すこと」です。
後篇の今回はズバリ、男性に「弱った人へのケア」が苦手な人が多いのはなぜだろう?というお話です。

むろんすべての男性がそうではありません。でも若者はともかく、中高年層はケアが苦手な男性がまだまだ多いようです。
「世話をするのは女性の方が得意でしょ」という声もありますが、それ別に女性が持って生まれた資質でも何でもないですからね。単に女性はケア要員とみなされてきた歴史が長く、社会の中でその役割をずっと押し付けられてきただけです。
ということは逆に「ケアが苦手」というのも男性のDNAなどではないんですよね。

★「自分で何とかする」はいいことなのか
弱った人をケアしないのはなぜか。むかし夫にたずねたら「ほっといて欲しいのかと思って…」という答えが返ってきました。体調が悪い時や凹んでいる時、俺はあれこれ構われたくない。自分で何とかする。だから人が弱っててもほっといてやるのが一番だと思ってた…ということだそうです。
自力で何とかする精神は素晴らしい。でも「自分で何とかする」は「だから君も自分で何とかしろ」と直結しやすいのです。現にそういうタイプの父親が、我が子が悩んでいても「弱音を吐くな」の方向でしか励ませないという話も聞きました。その話を聞いた時、私は大好きなマンガの台詞を思い出しました。

「あなたが誰にも頼らなければ、誰もあなたを頼れないんだよ」。

★「弱さ」をNGとして育つ男たち
男性の皆さんにうかがいます。これまでの人生で、親、先輩、上司、友人、異性、メディアなどからこう言われた経験はありませんか。
男は弱音を吐くな。感情的になるな。泣くな。無駄口をたたくな。言い訳するな。黙ってやれ。結果だけ言え。頼りがいと甲斐性を持て。

…こういう言葉をあちこちで浴びて、それができたら「男前でかっこいい」「モテる」、できなきゃ「男らしくない」「女々しい」と刷り込まれて育ったらどうでしょう。そりゃ「弱音を吐かず自分で何とかする」が身についちゃいますよね。身につかないまでもその価値観を内面化しますよね。だから人前では強がり、裏ではひっそりと悩んだりしますよね。

ちなみに、女同士はおしゃべりの中でありとあらゆることを共有します。相手の話に対して「分かるー」と共感したり、「それはしんどいね」と寄り添ったり、褒めあったりします。基本ベースは共感と寄り添い、そしてフォロー。男性が辟易しがちな「女のおしゃべり」には、今の気持ちを吐き出し、お互いを無意識にケアし合う効能もあるのです(もちろんストレスを生むこともありますが…)。

一方、男同士で弱音を吐き、お互い傾聴して「うんうん…分かるよ、それはしんどいね」となったことはあるでしょうか。
そういう行為を「情けない」「弱い」と忌避しませんでしたか。友人や部下の弱音に対して「しっかりしろ」「気にすんな」「もっとこうすりゃいいだろ」で済ませたり、ツッコミや揶揄で笑いに転化させたりはしませんでしたか。本当はぐずぐずした自分の本音を聞いてほしかったり、素直に誰かに助けて欲しかったりしませんでしたか。

中にはそういう前時代的な空気からとっくに抜け出している人も多いと思います。でもその呪縛から抜け出せず(または意識すらせず)暮らしている人も多くいて、そういう人ほど他人のブレに厳しく、弱った姿を嫌います。そういう人にとっては弱ることも、それを口に出すことも、いたわることも「負け」。「しっかりしろよな」とは思えど「大丈夫?フォローしようか?」なんて言葉は死んでも出てきません。

★「ケアの姿勢」のインストールを
弱ったヤツはだらしない。しんどいなら自分で何とかすべき。これは自分をがんじがらめにし、周りの人のことも突き放す呪いです。かつてはそれが美徳でした。でも時代は変わったのです。「今どきの若いヤツは弱い」…そんな思いが少しでも頭をかすめるなら、自分自身の見直しどきです。「自分と身近な人へのケアの姿勢」を、少しずつでも育てましょう。
弱った人、立場の弱い人の言葉を最後までちゃんと聞く。理解できなくてもいいから、一旦そのつらさに寄り添ってみる。それができると、部下や家族が今よりもっと心を開いてくれます。今は大丈夫でも、「俺は強い、俺は平気」はいつか必ず壊れる日が来る。ならば、誰もが自分のつらさを素直に解放し、不要な重荷をおろせる未来の方を選びたいですよね。

JECCICA客員講師

コピーライター 近藤あゆみ

Lamp 代表
博報堂コピーライターから(株)ネットプライス・クリエイティブディレクターを経てフリーに。企業のMMVやネーミング、サイトディレクションなど手がける。恋愛コラムやブログも人気を博す。


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