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サステナブル農業とECの、ちょっといい関係

石油価格高騰が農業に与える静かな影響

年老いた王様が始めた戦争の影響で、石油価格がじわじわと上がっている(2026年3月中旬現在)。
ワイドショーでは「ガソリン代が高くて大変です」という声が連日のように流れているが、実はその影響は農業にも静かに広がっている。

先日、印象に残ったのはイチゴ農家のインタビューだった。「燃料代が上がって、本当に厳しい」と話していた。
イチゴと石油。一見あまり関係がなさそうだが、実はそうでもない。

旬を支えるエネルギー消費の現実

多くの人はイチゴの旬を「冬」だと思っているかもしれない。クリスマスケーキの上にのる、あの赤いイチゴのイメージだ。
でも本来の旬は、露地栽培なら3〜5月。

冬に出回るイチゴは、ハウスを暖めながら育てられている。つまり、石油などのエネルギーを使って「旬を前倒し」しているのだ。

需要があるから供給が生まれること自体はビジネスとして自然なことだが、その裏側でエネルギーを多く使う構造ができあがっているとしたら、少し立ち止まって考えてみたくなる。

日本農業が抱える構造的な課題

日本の農業は、もともと課題が多い。高齢化や担い手不足、収益の不安定さ、低い食料自給率。さらにサステナブルという観点では、有機農業の割合はまだごくわずかだ。

「変えなきゃいけないのは分かっているけど、なかなか進まない」そんな状態が続いている。

ECがもたらす農業流通の新しい可能性

では、何がその流れを変えられるのか。
その一つが、ECだと思う。

ECというと「便利にモノを買う場所」というイメージが強いが、農業においてはもう少し違う役割を持ち始めている。

生産者と消費者の距離をぐっと縮めることによって、中間コストを減らし、フードロスを減らし、誰がどう作ったのかが見える関係をつくる。さらに、旬に合わせて売る、予約で売る、規格外のものも価値として届ける。そんな工夫もやりやすくなる。

需要の変化が生産のあり方を変える

つまりECは、「売る場所」というよりも、「無理のない需要をつくる場所」になりつつあるように感じる。

これは意外と大きな変化だと思う。
なぜなら、需要のあり方が変われば、生産のあり方も変わるからだ。

これから先、環境負荷の高い生産に対しては、何らかの規制やコストがかかる可能性もある。そうなったとき、どんなサプライチェーンを持っているかは、企業にとって大きな差になるだろう。

消費者の選択が未来の農業をつくる

そしてもう一つ大事なのは、私たち消費者の選び方だ。
安いかどうかだけではなく、どうやって作られたのか。その視点を少し持つだけで、未来は変わるかもしれない。

今日選ぶそのイチゴが、来年の農業をつくる。そう考えると、買い物も少しだけ面白くなる。

ECとサステナブル農業。
この二つ、意外と相性がいいのかもしれない。

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客員講師

斎藤 賢治

徳島県出身。2001年お菓子パンの材料道具販売「cuoca」を立ち上げ、EC・リアル店舗・卸販売・レッスンスタジオとオムニチャネルを実践し最大32億円まで成長させる。食品の商品開発からプロモーションなどを得意とする。

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斎藤 賢治

徳島県出身。2001年お菓子パンの材料道具販売「cuoca」を立ち上げ、EC・リアル店舗・卸販売・レッスンスタジオとオムニチャネルを実践し最大32億円まで成長させる。食品の商品開発からプロモーションなどを得意とする。

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