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QRコードの活用

こちらはほぼパンデミック前の日常生活に戻っていますが、パンデミック前後で確かに変わったと思われる点がいくつかあります。その一つとして、極力接触を控えることが新型コロナウィルスの防止策と言われてきたことにより、コンタクトレスのコンセプトが急速に進んでいることがあげられます。中でも、レストランでの注文から決済までのプロセスにおける変化が大きいと感じています。

まず、物理的なメニューを廃止したレストランが多くなりました。テーブルにQRコードが印刷された紙などが置かれており、それをスマートフォンのカメラでスキャンすることによりウェブブラウザーが立ち上がり、メニューを見ることができます。ただ、そこからオーダーできるかと言えば、まだそこまでシステム化されていないレストランのほうが多いような気がします。

次は支払いです。注文明細と総額などが記載されているチェックに、QRコードが記載されているものが多く、それをスキャンしてその場でクレジットカードで支払いができるようになっています。中には、Apple PayやPayPalでの支払いができるシステムもあります。

決済に関しては、今まで店舗のスタッフにクレジットカードを渡すことに抵抗があった人もいると思いますが、スマートフォンで決済できれば、少なくとも人為的なカードの悪用は防止できます。

このようにQRコードを利用したメニューや決済へのリンクを行なっていたレストランは、パンデミック前にもあることはありましたが、今では地域を問わず多くのレストランで利用可能となっています。

他にも、ホテルでもQRコードの利用が進んでいます。ホテルの館内案内や利用約款などは、以前はそれなりに暑い冊子が部屋に置かれていましたが、今ではそのような冊子はなく、QRコードが記載された紙などがテーブルに置かれていて、それをスキャンしてブラウザーで館内案内や利用約款などを見れるホテルが多くなっています。

また、先日ミーティングにて名刺交換をした際、名刺にQRコードが記載されており、スキャンするとスマートフォンのコンタクトにリンクが貼られ、容易にコンタクトへの追加が可能でした。

日本で開発されたQRコードは、日本国内ではさまざまな方法で利用されてきておりますので、世界中でも広く普及していると思われる方も多いと思います。が、実はアメリカでの利用は長年多くはありませんでした。この数年のパンデミックの影響で、ここアメリカでも急速にその普及が進んでいるのが現状です。個人的な意見ですが、QRコードは携帯電話決済と並び、日本発のイノベーションの一つと思っております。

ワーキングスペースに設置されているBlue Bottle CoffeeのQRコード。スキャンすると、アプリのダウンロードもしくはアプリへリンクします。

JECCICA客員講師 渡辺泰宏

JECCICA客員講師 渡辺泰宏

カリフォルニア在中チーフエグゼキュティブ、戦略ビジネスコンサルタント。日米の顧客に対し、新規ビシネス戦略立案および解約、新規パートナー開拓、コーポレートマーケティング、オンライン、ソーシャルメディア、モバイルマーケティングの戦略立案、EC市場動向分析及び商会等の戦略的コンサルティング。


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