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<連載> 透明化法について知る(第1回)

本コラムに目をとめていただき、ありがとうございます。
読者の皆さまには、amazon.co.jp、楽天市場、Yahoo!ショッピングを利用して商品を販売されている事業者様も多いことと存じます。これら3つのECモールについては、「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」(以下「透明化法」といいます。)により、事業者とECモール提供者との取引関係(出店契約など)が、より透明で公正なものとなるよう図られていることを、ご存じでしょうか?

本コラム(連載予定)では、読者の皆さまのビジネスに関係する透明化法について、わかりやすくQ&A形式で解説させていただきます。今回は、第1回ということで、透明化法について知るメリットや、透明化法が規律している対象について、よくある質問を交えてご説明します。

Q 私はamazon.co.jp/楽天市場/Yahoo!ショッピングで商品を売っている事業者です。透明化法について、私が対応しなければならないことはありますか?

A いいえ。透明化法に対応しなければならないのは、ECモール提供者(アマゾン/楽天/ヤフー)です。ECモールを利用して商品を販売する事業者(以下「利用事業者」といいます。)に何らかの義務が課されているわけではありませんので、ご安心ください。

Q 利用事業者である私が透明化法について知るメリットはありますか?

A はい。透明化法の仕組みを知ることで、ECモール提供者(アマゾン/楽天/ヤフー)との関係で困りごとがある場合に、解決・改善の手がかりとなります。

透明化法は、利用事業者とECモール提供者との取引関係(出店契約など)の透明性・公正性を高めることにより、ECモール内やECモール間の公正な競争を促進しようとしています。端的には、ECモール提供者の利用事業者に対する優越的地位の濫用が起こりにくい環境整備につながるという側面があります。他方、ECモール提供者もビジネスとしてサービスを提供しており、自社の利益を確保したり、膨大な取引を効率的に管理したり、消費者の利益を図ったりすることなども、当然ながら必要となります。透明化法は、ECモール提供者と利用事業者が互いの事情を理解して課題を解決することを促す法律であるといえます。

Q ECモール提供者(アマゾン/楽天/ヤフー)は、透明化法により、どのような義務を負っているのですか?

A  ECモール提供者(アマゾン/楽天/ヤフー)は、(1)利用事業者等に一定の情報を開示する義務、(2)利用事業者との相互理解を深めるための体制を整える義務、(3)経済産業大臣による評価を踏まえてECモールの運営改善に努める義務、などを負っています。なお、(1)情報開示義務には、①取引条件のうち法令が定める事項(例:商品の検索順位を決定するために用いられる主要な事項)を開示すること、②取引条件を変更する場合には利用事業者が変更に対応するために必要な日数を確保して事前に理由とともに通知すること、③利用事業者との取引を全部拒絶(アカウント停止、退店処分など)する場合には原則として30日以上前に理由とともに通知すること、などが含まれます。

詳細については、次回以降のコラムで解説させていただきますが、ご関心がある方は、経済産業省が透明化法について情報をまとめているウェブページ(https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/digitalplatform/index.html)をご参照ください。

Q 透明化法は、いつから施行されているのですか?数年前の困りごとを解決するのに役立つものか気になります。

A 施行は2021年2月1日ですが、ECモール提供者(アマゾン/楽天/ヤフー)が透明化法上の義務を負うようになったのは2021年4月1日からです。したがって、2021年3月までの出来事については、透明化法は基本的にアプローチできないとお考えください。

Q  amazon.co.jp/楽天市場/Yahoo!ショッピング「以外」のECモールには、透明化法は適用されないのですか?別のECモールの対応に困っています。

A 透明化法が適用されるECモールは、現時点では、amazon.co.jp、楽天市場、Yahoo!ショッピングのみです。その他のECモールについては、総合物販(※)を行っており、かつ、一年度の国内売上額が3,000億円以上、という条件を満たすようになれば、透明化法の適用を受けることになります。(※)ここでいう総合物販とは、広く消費者の需要に応じた商品を提供するものであって、当該商品に食料品・飲料・日用品が含まれていることを意味します。

Q 透明化法は、ECモールに特化した法律なのですか?
A いいえ。透明化法は、“事業者が商品を提供するためのデジタルプラットフォーム”に着目した法律です。ECモールの他にも、アプリストアとデジタル広告プラットフォームが現時点で規制対象となっています。

本コラムでは、読者の皆さまに最も関係するであろうECモールについて解説させていただきます。

JECCICA客員講師

弁護士 角田 美咲

長島・大野・常松法律事務所
2018年弁護士登録。企業のコンプライアンスや不祥事への対応を行っている。
経済産業省で透明化法の運用を担当(2021年4月~2022年12月)。


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