JECCICA ジャパンEコマースコンサルタント協会

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2022年 年頭所感 小林厚士

新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましてはお健やかに新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

旧年中は、一般社団法人ジャパンイーコマースコンサルタント協会(JECCICA)への格別のお引き立てを賜わり誠に有難うございました。皆様のご支援のもと、無事に新春を迎えることができ心から感謝申しあげます。

現在、2021年12月の初旬。早いもので、毎年書いているJECCICAの年頭所感を書く時期となりました。

この1年を振り返ってみると、やはりコロナウイルスの影響により、生活スタイルはじめ、企業経営、運営スタイルの具体的な変化が見受けられる年となりました。 今まで当たり前であったことが当たり前ではなくなり、新たなスタイルが定着しつつある年でもありました。

EC業界にフォーカスしてみると、業務そのものや、売買については変わらずオンラインで行われるものの、それ以外の部分でやはり今までには無かった環境の変化が見受けられ、それが新たな効率化が生み出され、未知なる発見につながるきっかけとなっているようです。

例えば、EC運営に際しての情報収集や勉強会、業種をまたいだ交流会等においては、コロナ前まではリアルで催されることが当たり前で、国内では連日多くのセミナー等がおこなわれており、自社にとってどのセミナーが有効であるかのジャッジをはじめ、参加に合わせたスケジュールの調整や、移動の手配等がつきものでした。

また、セミナー後の懇親会では普段なかなか飛び交うことがない、新鮮であったり斬新であったりの談話が時間を忘れるほど盛り上がり、明日へつなぐ活力となっていたように思います。

しかし今やオンラインでのセミナーや勉強会が当たり前となり、自身がどの場所にいても聴講が可能となりました。
これから社会人になる若者はこれがスタンダードであり、これからも無くなる事はないと思われます。

利便性の向上により、逆にデメリットも垣間見えてきたように思います。 例えば主催者側の視点で見ると、セミナーや勉強会においては、コロナ禍前のリアル形式よりもオンライン形式での開催数が激増しているため、集客においての課題が深く、セミナー開催数激増のため以前よりも周知、集客が困難となり、申込者数を確保するために以前であれば有料での参加受付であったものが、オンラインでは十分に有料開催可能なセミナー内容であっても無料で聴講できるといったケースを多く見受けます。 

逆に聴講側からすると、連日多くのオンラインセミナー、勉強会が開催されており、内容においての質も超優良なものが多くあるため、自身とベクトルがあうセミナー、勉強会を探し出すことがやや困難になっているように見受けます。

いずれにしても、ただでさえ情報過多である時代に拍車をかけて、質の濃い情報がオンライン上に多く潜在することとなりました。 今後ますます自身の嗅覚や詮索能力が問われることとなるでしょう。

オンライン形式でのやり取りがスタンダード化し効率は格段に向上したものの、何かが足りない。何かを忘れている気がするといった声が増えているのも事実です。

その何かとは、対面ならではの「熱」のキャッチボールやその場の空気や雰囲気の中に潜在する「駆け引き感」であったりします。

この辺りは、今後はオンラインメインであっても、コロナ収束の様子を見ながら一部オフラインでの場をバランスよく保つことで解消されるのかもしれません。

そのような状況の中で、2021年のEC業界で私個人的に特に感じる動きとして、1つ目は女性の創業が増加している点があります。 国等の補助金活用や、女性創業者支援の手厚さなど、女性が創業し、しやすい環境が充実しつつある感があります。 

創業とEC事業との相性は比較的よく、スタートアップ時のリソースや資金計画等、リアル展開よりも効率が見受けられ、アライアンスや仕入れ等においても、距離関係なく実施しやすいといった面があります。 女性ならではの視点で展開される新たな形のECスタイルにおいては、今後ますます期待が膨らみますね。

2つ目は、コロナ渦の中でメイン業務がありながらもEC事業展開を行う事業者が増加している点です。
国が莫大の予算を投じている、事業再構築補助金の影響がかなりありますが、再構築を行う事業には、殆どの割合でECスタイル事業要素が盛り込まれているのを多く見受けます。 EC化率という概念がありますが、今後数値の変化がどう出るか興味があります。

現在、オムニチャネルの進化により、OMO定義がスタンダードになりつつある動きとなりますが、お取り寄せという概念は残りつつも、生活圏の中で日常生活の中で必要なものはWEBを介して手に入れる事が一般的になりつつあり、売り手としても自社の資産となる顧客情報を要にアプローチはWEBを介して手厚く行うといった運営スタイルが進化し続けている状況であると言えます。

当会は本年も引き続き、このような現況の中でも常に最新の業界動向や様々な視点から市場の動きを睨みつつ、より優秀なECコンサルタントや企業内のEC事業部リーダーを多く輩出できる様、邁進していく所存でございます。

本年も皆様方の益々のご隆盛とご健勝を心からお祈り申し上げます。

小林厚士プロフィール写真

理事【小林厚士のプロフィール】

地方型Eコマース経営・運営総合的アドバイザー
主な経歴
1996年:建設業にてCADとの出会いによりPCへの可能性に目覚め転職を決意
1997〜99年11月:自作PC制作、販売、環境構築、法人向けトレーナー
サービスを展開
1999〜05年3月:ネット販売会社設立 2箇所の海外支店をハブに、最大7店舗のネットショップ運営展開を行う
2005年4月〜:アイズモーションウェブコンサルティング設立
2007年6月:株式会社アイズモーション設立
2013年:WEB・EC及び経営コンサルティング支援を行い現在に至る

・99年より楽天市場出店を期に、最大7チャネルのECサイトを運営
楽天店舗では02年楽天ショップオブザイヤースーパーオークション賞受賞
・長野県・新潟県・富山県・山梨県登録専門家(IT部門)
長野商工会議所経営革新支援アドバイザーセンター 登録専門家
経済産業省中小企業支援ネットワーク強化事業 認定専門家

物販で培ったマーケティングノウハウを活かし、経営視点かつ現場最優先の実践的なコンサルティングを得意とする。

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