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店舗スタッフを巻き込む!オムニチャネルを実現させる組織づくり

店舗スタッフを巻き込む!オムニチャネルを実現させる組織づくり
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実店舗展開をしている中小ブランドのECを含めたオムニチャネル展開をお手伝いする機会が多いので、私がどういったアプローチでオムニチャネルに取り組んでいるのかを具体的な事例をもとに紹介します。

●あなたにとっての当たり前が実店舗にとっては当たり前ではない
オムニチャネルに関しては、ここ10年弱で使われるようになってきたキーワードです。EC関係では、D2C・OMOという言葉などもよく目にするようになりました。この言葉や概念の説明はすでに多くの方が公開されていると思うので今回は省略します。もちろんセミナーなどでお話しする際は、興味を持っていただきたいので上記のように流行っているキーワードを使いながら説明はするのですがこういったキーワード自体はそんなに重要ではないと思っています。というのが、マーケティングまわりに関わっている方は上記のようなワードに触れる機会は多いと思います。ただ、これからオムニチャネル展開を考えているブランドに目を向けてみると多くの実店舗スタッフはそもそもECという単語さえまったく身近なワードではありません。

「オムニチャネル戦略がなかなか軌道に乗らない」と悩んでおられるブランドの多くはそもそも本社の企画チームが主導で「ECと実店舗を連動させて、顧客体験を…」といった感じで企画を練っておられるのではないでしょうか。しかし、それ以前の問題として実店舗にオムニチャネルというキーワードを含めてどういった方向性で進みたいのか全体像が伝わっていないケースがとても多く感じます。ECの必要性がまだ理解できていないスタッフに、オムニチャネル戦略への協力を求めてもうまくいかないのは当然です。まずは、会社全体としてなぜECに取り組んでいるのか・どういったサービスを提供したいのかを社内できちんと浸透させましょう。

ECは実店舗のライバルではない
オムニチャネル関連の相談をうけると同じような言葉を聞きます。「店舗と在庫の取り合いになるんです」「店舗から送客してもらえれば売上が伸びるのですが」「売上がまだ少ないので、社内でEC事業部の立場が弱くて」などなど。これは確かにすべて事実だと思います。

ただし、これはすべてEC運営側から見た目線です。店舗側からの目線に切り替えると「売上の少ないネットショップで在庫を持たずに売れ筋は店舗に」「店舗の予算もあるのに、なぜネットショップを勧める?」「売上の少ない部署より売上の大きい実店舗の意見が優先」という気持ちも十分理解できるのです。まずは、そもそも社内の中でECが実店舗のライバルではなくお互いにメリットのあるものだという認識を揃えていきましょう。

●これからの実店舗とECの関係
私がお手伝いしているレディースブランドでここ1年で大きく店舗との関係が良くなってきたブランドがあるので取り組みをご紹介します。このブランドは現在11店舗をショッピングモールを中心に展開していますが、ECをスタートした2年前は社内で誰もECに関心を持ってもらえませんでした。その大きな要因のひとつとして、会社全体が長年売上を作ってきた実店舗を中心に考える体質からの急激な変化は難しかったことがあります。EC運営に関わっている皆さんであれば、すでにご存知とは思いますがこの10年で顧客のショッピングの方法が大きく変化しています。それに比べて中小の実店舗は従来の販売方法から大きくシフトはできていないままです。

しかし、こちらのブランドはECの運営に店舗のマネージャー達を巻き込むことで大きく状況が改善しました。本社で決めたECの方向性を一方的に共有するのではなく、ブランド全体でどうすればECの売上が伸びるかを考えるように体制を変更したのです。
実店舗の予算に加えて、わずかながら各店舗にECの目標予算を設定しました。そうすることで、社内全体から目標達成にむけてページの改善案などの意見が次々とあがるようになってきました。

そして、面白いデータとして出てきたのがEC運営メンバーだけでページを作成していたときに比べてページのアクセス数・回遊率・転換率のすべてが飛躍的に向上しました。理由としては、EC主導でスタートしたインスタグラム投稿に店舗スタッフをどんどん参加させていきECでの反応などを社内でオープンにしていったことです。そうすることで、実店舗のスタッフもどんな企画や投稿が反応良いのか勉強するようになり結果的にページのクオリティアップにつながりました。また、ECサイトで多く購入につながっているコーディネートを店舗での接客にも活かすようになってきたことで新人スタッフのコーディネート提案の幅も広がっています。

一番の変化としては、着こなし提案のために店舗スタッフがタブレットでECサイトを見せながらの接客をはじめたことです。
ECがプラスアルファの存在からブランドの魅力を視覚的に伝えるための接客ツールとして機能してきたことを感じています。

これからは、店舗スタッフたちと目線をあわせてブランドとしていかにECを自分に関係のあるものとして捉えてもらえるか。そして、間接的に運営に参加していってもらえるかがより大事になってくるのではないでしょうか。

JECCICA客員講師

JECCICA客員講師 吉田 透

株式会社Pear 代表取締役
メーカーのオムニチャネル戦略の展開支援を専門とする。企画・生産から店舗構築までワンストップの提案を得意とし、これまでに300社以上のEC構築・運営を支援。


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