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Amazon海外配送プログラム強化と広告機能追加

2019年、フルフィルメント by Amazon (FBA) の手数料値上げでスタートしたAmazon、変化は手数料値上げばかりだけではありません。昨年2018年7月30日(月)より開始された「FBA海外配送プログラム」、FBA出品者の対象商品を67か国(現在対象は64か国)のユーザーに販売できるプログラムで、通常のFBA手数料以外の追加費用は一切かからないことから好評に数字を伸ばしています。追加費用をかけず、海外に販売機会を拡大できるチャンスです。

そのFBA海外配送プログラムに、2019年2月13日(水)より、すべてのFBA出品者が自動的に登録され、日本のフルフィルメントセンターに通常行う納品で、納品した商品のうち、FBA海外配送プログラム対象商品は本プログラムが自動的に適用となります。

「スポンサープロダクト広告」については入札コントロール機能が追加されました。新しい入札機能とレポート機能です。この機能追加により、より柔軟な広告運用が可能になります。

2019年のAmazonは、FBA手数料の大幅値上げのマイナス面がありますが、「海外配送プログラム強化と広告機能追加」の期待が持てます。今回は、2018年から引き続き動いている以下2点に注目してご紹介します。

・FBA海外配送プログラムの強化
・スポンサープロダクト広告の機能追加

【FBA海外配送プログラム】

FBA海外配送プログラムとは、FBAを利用してAmazon.co.jpで販売している商品を、海外のユーザーに発送するプログラムです。昨年2018年7月30日(月)からプログラムの利用にあたり、Amazonでの追加の手数料は一切かからず、海外配送の設定を有効にするだけで、世界67か国(現在64か国)のユーザーに商品を販売することができるようになりました。それが、2019年2月13日(水)より、海外配送の設定を有効に設定することなく、すべてのFBA配送商品が自動的に登録され、日本のフルフィルメントセンターに通常行う納品で、納品した商品のうち、FBA海外配送プログラム対象商品は本プログラムが自動的に適用となります。FBA海外配送の主な特徴は、

・海外のユーザーが日本のFBA海外配送の対象商品を購入。
・Amazonは、注文商品の出荷、通関手続きの代行。
・商品をユーザーが指定した海外の住所へ発送。
・海外への配送料や、通関でかかる輸入税、関税等はユーザーが支払い。
・出品者には、Amazonへの追加料金の支払いは発生しない。
・FBA海外配送の返品については、Amazonの返品ポリシーに基づいて判断。
・商品が返品された場合に、出品者が何らかの配送料を支払うことはない。
・海外配送可能な商品か判断は、出品者の既存の商品情報を使用。

Amazon Global 海外配送の対象地域(64か国)

Amazon.co.jpから「関税後払い配送」で配送する場合、海外配送の対象地域(81か国)

2月13日(水)より、不要となりますが設定方法をご紹介いたします。

FBA海外配送プログラムを有効にするには、

1.セラーセントラルの「設定」にある「FBAの設定」をクリック。
2.FBAの設定画面の下部にある「海外配送の設定」の「編集」ボタンをクリック。
3.内容を確認し、「FBA海外配送」を選択。
4.ポリシーを確認し、「更新」ボタンをクリック。
5.プログラムへの参加完了。すべての対象商品が自動的に海外配送対象となる。

FBA海外配送プログラムの対象商品は、

① セラーセントラルの「レポート」の、「フルフィルメント」をクリック。
② 画面左のレポート一覧「在庫」セクションの「表示を拡大」をクリック。
③ 「海外配送可能在庫レポート(JP)」をクリック。
④ 期間を指定し、「レポートの生成」をクリック、対象ASINリストをダウンロード。

「ダウンロードのリクエスト」をクリックし、レポートのステータス「ダウンロード」ボタンをクリックして対象ASINリストをダウンロードする。

ダウンロードされた海外配送可能ASINリスト

【スポンサープロダクト広告機能追加】

スポンサープロダクト広告に新しい入札コントロール機能とレポート機能が追加されました。今までの売れない場合に入札金額を下げるだけの機能に新しい機能が加わり、より柔軟な広告運用が出来るようになりました。

新しい広告機能

■動的な入札
Amazon が推定コンバージョン率に基づいて、入札額をオークションごとに調整し、この入札戦略が選択された場合、自動で入札額を最大 100% 減額または増額します。

■掲載枠による入札額の調整
検索結果先頭ページ上端および商品詳細ページのスポンサープロダクト広告掲載枠に対して、掲載枠ごとに入札額を調整できるようになりました。この機能は各入札戦略と併用できます。

■掲載枠レポート
掲載枠レポートで、検索結果先頭ページ上端のパフォーマンス、その他の検索結果ページのパフォーマンス、商品詳細ページの掲載枠のパフォーマンスを確認できるようになりました。

動的な入札(ダウンのみ)
売上につながりにくいクリックに関して入札額を減らします。例えば、100円を入札したとします。 その広告が売上につながる可能性が低いと Amazon が予測した場合(関連性の低い検索クエリ、成果のあがらない掲載枠など)、そのオークションの入札額を20円に引き下げる可能性があります。2019年1月より前に作成されたキャンペーンでは、この戦略方式です。

動的な入札(アップとダウン)
売上につながる可能性が高いクリックについてはリアルタイムで入札額を引き上げ、売上につながりにくいクリックについては入札額を減らします。例えば、100円を入札したとします。 広告が売上につながる可能性が高いと予測した場合(関連性の高い検索クエリ、成果の高い掲載枠など)、そのオークションの入札額を 140円に設定する可能性があり、売上につながる可能性が低い別の機会を見つけた場合、そのオークションの入札額を20円に引き下げる可能性があります。検索結果の最初のページの上部に表示される場合は入札額を 100円から最大200円に調整し、他のすべての掲載枠では最大150円まで調整するかも知れません。検索結果の最初のページの上部にある掲載枠では 100% 以上増加することはなく、その他の掲載枠では 50% 以上増加することはありません。コンバージョンの可能性に応じて入札額を上下に調整するため、他の 2 つの戦略と比べて広告費用に対するコンバージョン数が多くなる可能性があります。新しい機能です。

固定額入札
すべて指定された入札額を使用し、コンバージョンの可能性に基づいて入札額を調整することはなく、インプレッション数は増えますが、動的な入札と比較して広告費用に対するコンバージョン数が減少する可能性があります。

AmazonのFBA海外配送プログラム強化とスポンサープロダクト広告機能追加の2つについて注力し紹介しましたが、新しい機能、誰よりもはやく理解し取り組む姿勢がEC運営成功の秘訣ではないでしょうか?

 

JECCICA客員講師

JECCICA特別講師 松橋 正一

EC得意分野/モールEC構築、amazon出品支援
楽天、ヤフー、amazon、自社サイトなどECサイトの運営経験を基に、数々のショップを構築サポート。大規模ECサイトの効率的な構築、データ処理システム構築を得意とする。


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