2019年的に、Eコマースのオフィスを「お片づけ」考
2019年の「ネット化・モバイル化・ムービー化」を見据えたECオフィスのお片付け
2018年の自動車業界では、電気化・自動化・シェア化、が進んだらしいですが、私たちEコマースのオフィスでは、「ネット化・モバイル化・ムービー化」がさらに進んだのではないでしょうか。
たとえば、パソコン内のデータやアプリはクラウド利用でどんどんネット化して、それもあってかスマホやタブレットの依存度は増すばかり(モバイル化)、さらにはソフトバンクが「NO MORE ギガ泥棒」といった大容量プランのCMを始めるなどからも情報収集としての動画利用などが増えていることがわかります。
一方で、ネットスピードに不満を感じたり、オフィス内に「正体不明」のケーブルが増殖したり、電源周りでコードが大混乱していたり、と、見た目環境だけでなく、業務が非効率になってしまっているケースもあるので、今回はそうした業務改善を見越した「Eコマースのオフィスをお片付け」したいと思います。
お片づけとは「捨てること」と見つけたり
「それは単なる『お片づけ』だ。捨てなければ『整理整頓』とは言わない、それをふまえて片づけよ!」小1の春、学習机を買ってもらった私が父親から受けた叱責です。
うれしくて引き出しにいろいろなモノを入れていたのですが、それがまずかったようで、つまり、モノは大切にしなければならないが、作業効率を判断して捨てることも重要だ、と。だから思い出の品や普段使わないモノは机に「しまい込むな」、必要なモノや情報がすぐ取り出せるように整理しなさい、と、そんなことを思い出しながら、先日オフィスでおこなった整理整頓のビフォア・アフターがこちらです。
まずは遅いオフィスの元凶、LANケーブルを「整理」せよ
最近では無線LANでも高速になってきましたが、パソコン内の大量のデータをクラウド上でバックアップするグーグルの「ドライブ・ファイル ストリーム」や、スカイプ会議などの動画コミュニケーションが日常化してくると、やはり高速な有線LAN環境は必須です。
特に、EC系のスカイプ会議でよく使う「画面共有」や、今年9月にやっと追加された「録音録画機能」に対応するためにも安定した高速ネット環境は重要です。高速にするコツは様々ですが、今回はLANケーブルに特化します。
カテゴリー5e未満のLANケーブルは捨てる
まず、写真のように、LANケーブルに印刷された、「CAT」などと書かれた「カテゴリー番号」を確認してみてください。これがカテゴリ5e未満、つまりカテゴリ5以下のケーブルだとどんなによいネット回線を使っていてもベストパフォーマンスが出せません。特に、モデムや無線ルータ周辺の短いケーブルなどに遅いLANケーブルを使っていると、社内全体のネットワークに影響します。今すぐ、CAT.5e以上のLANケーブルに入れ替えて、すべての古いケーブルは捨てましょう(といっても、実際にはネットオークションなどで資産化しておきます)。弊社の場合、不要なケーブルを捨てたことで、社内のLANケーブルはすべて100均のA4ケースに収まりました。また事務系のスタッフが間違えないよう、カテゴリ別のスピード一覧表も印刷して一緒に入れておきました。
電源タップまわりをスッキリ整理
見た目だけなら、写真のような電源整理ボックスなどに入れてしまえばよさそうですが、長いケーブルをそのまま使っているとホコリの原因、火の元注意です。またできればLANケーブルと電源ケーブルはノイズを拾わないように離しておいた方がよいです。
そこで電源整理ボックス内自体も整理するために、ケーブルを短くする簡単な方法が、こうした短い代替品です。
無駄に長いメーカー純正品を使わなくても、こうした2穴か3穴の短い代替ケーブルで問題ありません。今回は、スキャナや充電器などで、いつのまにか裏であふれかえったコードを全部入れ替えてスッキリさせました。余った2穴と3穴の電源ケーブルは100均のA4ファイルボックスに入れて収納です。(安全上、実際に使う時にはケーブルをまとめている結束バンドははずしましょう。)
あとはカメラなどのバッテリー。これは100均のリフォームコーナーにおいてあるメッシュネットと、土台足、固定マグネット、しめて300円、あとは3つほど受け皿を追加してそれでも全額600円で、デスク横にミニバッテリーセンターのできあがりです。(分岐タップを使用する場合、あらかじめ過電流にならないよう確認・注意してください。)
エネループと乾電池も一気に整理です。エネループは技術系スタッフ以外も使用するので、使いやすいように打刻タブレットの後ろに配置。
乾電池とエネループは、SMILEKIDS製バッテリーチェッカーで残量を計って無印良品のケースに分類です。「使えます、残り少し」を表示するだけのシンプルな電池不要タイプ(写真左)が実用的で便利です。
USBケーブルを徹底整理
USBケーブルは、かなりの量が貯まっていました。差し込み口はUSB−Aが基本ですが、特にUSBーマイクロB(2.0)は多かったです。これらと、USBーミニB、USBーCなど、充電専用かデータ転送可能かを分別して、高速充電対応可能なものだけ残すことで、かなりスッキリしました。このとき活躍したのがモビロンバンドです。
結束バンドから「モビロンバンド」の時代へ
電子機器が多い現場では、ケーブルやプラスチックを溶かす「輪ゴム(天然ゴム)」は使用禁止にしたほうがよいです。替わりに、今まではベルクロ式などの結束バンドを使っていましたが、「モビロンバンド」の登場で飛躍的にコストカットされまた気軽に使えるので便利になりました。
他にも、モニター系のケーブルでも、メーカーはディスプレイポート規格は無料で使えるけどHDMI規格は有料なんだよね、とかmini Display PortケーブルとThunderbolt2の見分けはハードル高いね、など、雑談に話を咲かせながらeコマースオフィスのお片づけは無事終了したわけですが、「保管する価値なし、賞味期限切れのアイテムをみつける」というテーマを持ちながら「お片づけ」を行った結果、ダントツだったのが「ミニD-sub15ピン」。大量のアナログケーブル達がネットオークションゆきとなりました。
株式会社ISSUN 代表取締役 宮松利博
1993年、独自に開発した顧客管理システムで営業業績を伸ばし、1997年システム売却。1998年、インターネットに公開したフリーウェアがヒット。そのヒット要因を解析するツールを開発(現在のGoogleアナリティクスの簡易版)し、2000年からECで活用。EC立上げ初年度で月商1億円に急成長するも数年後に上場失敗。新たなECを3年で年商20億円に成長させ(現ライザップ)、2006年株式上場と同時に保有株を売却、海外視察の後、2011年「小よく”巨”を制す」株式会社ISSUN立上げ。WEB/ECの運営・制作・コンサルティングで、業界No.1に成長するクライアントを多数抱える。2017年には、EC業界と大学との連携強化を目指した日本イーコマース学会を数名と立ち上げ奮闘中。