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2026年 年頭所感 清水将平

新年あけましておめでとうございます。
2025年のEC業界は、TikTok Shopが6日本国内で月から開始され、大きく伸びると期待していたが、まだそれほど大きく伸びておらず、ふるさと納税のポイント還元が10月末で終了するタイミングで駆け込み需要もありましたが、AIの進化の話題ばかり、あまり盛り上がりのない1年でした。

個人的にも4月に竹内謙礼氏と共著で「楽天市場 最強攻略ガイド」を出版し、皮肉なことにAmazonのカテゴリランキングで1位を獲得させていただき、今まで出会えなかった事業者との取引も増えたが、廃業を余儀なくなった事業者も増えた1年であり、売上より利益をより意識する1年でした。

楽天市場とAmazonは、成長が鈍化するものの2強は変わらず、Yahoo!ショッピングを運営するLINEヤフーもLINEを軸にした戦略に見直し、LINEのVOOMのメニューをショッピングに順次差し替えているが大きな変化はまだ見られない。その間に、SHEINやTemuなど中華系アプリが世界中を席巻し、Temuの国内のユーザー数は、Yahoo!ショッピングを抜き、楽天市場に迫る勢いまで成長。

EC事業者だけでみると、モール出店者がモールの広告ではなく、InstagramなどMETA広告で売上を上げる事例や、自社ECがライブコマースだけで在庫リスクを最小化しながら、予約注文を受ける事業者など、オールドメディアよりニューメディアをうまく活用して成功している事例も増えてきた。

今年は、楽天市場が、Amazonの国内セラー40万のうち20万以上と約半数が中国セラーが占めるライバルやTemuと戦うため、国内の事業者ではなく海外の事業者の出店に力を入れ、Temuは、関税や消費税の免税の強みが制度の改定により維持することが厳しくなるため、日本国内の出店を強化し、すでに集めたユーザーへの国内取引を加速し成長を目指すという真逆の動きにも注目したい。

モール全体の取扱高だけを注力すると、何処の誰が何を何のために販売・購入しているのか見失いがちになるが、楽天を撤退した事業者がAmazonでは販売し続けていたり、楽天で売れているものが海外事業者が同じ商品を短期間で低単価で販売しシェアを奪い取り、国内事業者が疲弊しているなど、事業者を取り巻く環境も年々厳しくなっていることにも目を向けてほしい。

コロナ禍を乗り越えた日本は、インバウンドで日本に訪れた世界中の人々に日本の魅力を伝え経済を成長させている。今こそ国内の大手モールは、国内のみでしか作れない商品を販売できるよう出店の敷居や販促費、手数料を下げ、容易に海外マーケットへ販路を広げられる手段を提供し、海外の事業者に負けない支援も大事になるのではないだろうか。

JECCICAに所属する講師としても、EC業界全体の成長を支援できるようコンサルタントの育成、支援に力を入れるのは当然ながら、業界全体によい影響を与えられるよう活動の幅を広げて言いたいと思います。最後に、本年がEC業界の皆様にとって、良き1年となりますよう、心よりお祈り申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

清水 将平

JECCICA 参事 特別講師 清水将平

日本ECサービス株式会社 代表取締役

日本最大級の楽天ショップ向け会員サポートサービス「ECマスターズクラブ」を運営。
日本全国47都道府県の1,500ショップに対して、質問数無制限のフォーラム、毎日配信される音声解説付きサポートレター、週2回のライブ配信、4,000名が利用するChrome拡張機能など30を超えるツールなどを提供。
2019年のセミナー開催実績は、年間70回以上、参加者3,000名を超える。


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