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YouTube動画を「3分の1の労力で」毎日アップする方法

■毎日アップロードが良いとは分かっているが・・・
オフィスで人気のビジネス・ユーチューバーといえば、有名書籍を10分で解説「モチベーション紳士」、対談形式でトレンドを斬る「NewsPicks」、ライブ配信は賛否両論「キミアキ先生の起業酔話」、個人的に上手いなと思うのは、著名人などの歴史が学べる「中田敦彦のYouTube大学」ですが、彼らはほぼ毎日動画をアップロードしています。国内だけで無く、海外の事例を見ても、接触頻度を高めることがファン化につながることが明確になっているだけに、今後マーケティング手法としては避けて通れない道と思われます。

国内のEC界隈においても「ブログより動画アップしたほうが集客できる」というお店がチラホラ出始めてきて「EC業界ユーチューブ革命」がそこまで来ています。ただ、ブログやSNS同様に毎日アップロードしたほうが良いけれど「本業があるのに、毎日なんて動画アップできない」というのが本音でしょう。筆者もYouTubeの講演をさせていただくことがあるのですが、セミナー後の懇親会で必ず話題になるのが「毎日アップは苦痛です」という話しです。

確かに、日々のECと商売を両立させながら、動画まで毎日アップロードとなると手が回りません。どうすれば良いか?「編集しません」「LIVE配信だけにしてます」「iPhoneで気づいたときに録画してる」などのアイデアもありますが、先日「これは画期的!」とショックを受けた方法を見つけたのでご紹介します。

■「これからは動画が資産になる時代」
2020年2月1日、2月2日の2日間開催された「ホリエモン万博2020」の1日目に、岡田斗司夫さんという社会評論家の方が(と、主催が紹介していました。オタキングの人じゃないのか?)対談相手の堀江さんに「堀江さんなら、もっとラクに動画を量産できるはずですよ。」と指摘されていました。どういうことかというと、岡田さんいわく、「今のユーチューバーは今日あったことを話そうとしている。堀江さんもそう。これだと寿命が短くなる。1年経つと資産価値がなくなるんです。私の場合は、2〜3年後に見ても通用するような話題を週に2〜3回話してます。」ということらしいのです。長回しで普遍的な話しをしておけば、2〜3年後に、その動画をその時代にマッチさせた解説付きで再放送して新たなファンを獲得できるということです。これを岡田さんは「動画資本論」と呼ばれています。堀江さんも、この方法にはとても興味をもたれてうなずかれていました。岡田さん曰く、「ホリエモンがなるほど〜を繰り返すときは理解して納得したとき」だそうです。

「動画資本論」の元ネタはディズニーで、彼らは数年に1度、映画をアメリカでテレビ放送している、そうすることで、一本の映画の資本価値を再活用して、新たに家族ファンが獲得できる。それを日本でマネしているのがジブリの○曜ロードショーの再放送らしいです。岡田さん曰く、「動画資本論」、ご自身もこのロジックを活用して、人気の動画を量産されている、ということなのです。岡田斗司夫さんといえば、ニコ生、オタキング、レコーディングダイエット、というイメージでしたが、改めて彼が手がけたオンラインサロンや動画チャンネルを調べてみたところ、具体的にはこういうことでした。彼は映画やアニメの評論動画を過去たくさんアップロードされているのですが、こうした自分の過去の評論動画を、テレビで再放送されるタイミングなどを見計らって、動画の先頭と終わりに新たに自分の解説を付け加えた動画として、再アップロードされています。こうして編集された動画を、岡田さんは「アップグレード(UG)版」として再公開するだけでなく、一般ユーザは部分的にしか閲覧できず、二段階ある有料ユーザプランで、ほぼ全て、最後に全部、と見せることで有料チャンネルのユーザを獲得しています。この「チラ見せ」感が絶妙でお上手です。おそらくメンタリストDaigoさんも同じ手法を採られているのですが、岡田さんの場合は、過去の動画を引っ張り出してきている点が勉強になります。

■ECに活用できる「動画資本論」
今回、EC運営者が勉強させていただけるな、と感じたことは、マーケティングの一環としてアップロードする動画にも、この「岡田さんの動画資本論」をフル活用して、一度苦労して作った動画でも、旬が過ぎたら撮り直しじゃなく、最初と終わりに解説を付けて「アップグレード版」として再放送する、という点です。たとえば、「3年前に購入したこんな商品も、こんな風に少し手を加えて上げるだけで今風に使えますね。それでは過去の紹介動画からご覧下さい」といった入り方です。だから動画の中身は「普遍的なもの、2〜3年後でも使える内容」を意識して、週に2〜3本撮っておく、ということが重要になってきます。これなら最低限の追加編集だけで、再アップロードできそうですので、眠ってしまっている動画がある方はぜひチャレンジされてみてくださいね。

あと別の動画で岡田さんは、量産のコツとして「忙しくて読めない、見られない、そんなメディアを自分の言葉で要約して伝えてあげること」も効果的だと話されていました。記事はなんでもオリジナルじゃ無くて良いんだ、と感激しました。そこで今回の記事は、岡田さんを見習ってチャレンジして見ましたがいかがでしょうか、動画じゃないけど。

「動画資本論」、他にもたくさんの参考になる手法が紹介されていますので、「岡田 動画資本論」で検索してみてくださいね。

岡田斗司夫さんのユーチューブチャンネル:https://www.youtube.com/user/toshiookada0701/
メンバーシップから有料チャンネルに登録できます。「動画資本論」の会もスゴイですが、「100倍怖い火垂るの墓」も有料版で聞くとスゴかったです!

JECCICA客員講師

株式会社ISSUN 代表取締役 宮松 利博

1998 年に公開したフリーウェアがヒット。その知見でECを立ち上げ、半年で月商1億円の単品記録となり多くのメディアに取り上げられる。蓄積したノウハウで開発した商品がECコンテスト12部門受賞、3年で年商20億円に成長(現ライザップ)。同社の上場と同時に保有株を売却し、ECコンサルティング会社を立ちあげ、業界No.1クライアントを多数抱える。日本イーコマース学会 専務理事。


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