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ECもリアルショップも同じ! おもてなしにマニュアルは不要

JECCICA NEWS は54号の発刊となり創刊より、こちらのコラム「ネットショップの教科書」としてECに関する内容で書き続けてきましたが、今回はECショップにこだわらず、ECでもリアルショップでも大切な接客「おもてなし」の考え方をお話します。当コラム「ネットショップの教科書」ですが、その関わり合い、あまり気にせず読んでいただけるとありがたいです。

名詞「持て成し」に、接頭辞「お」がついた「お持て成し」、すなわち「おもてなし」は、家庭、お店、会社、地域、国などへ訪れる来客に、「心のこもった待遇・接客をする」ことを言います。お店や地域を訪れる顧客に対して心をこめて歓待や接待やサービスをすることで、そのお店や地域が印象深く記憶され「このお店にまた来たい。/ このまちにまた訪れてみたい。」などと思うものです。ECショップにおいても「おもてなし」によってリピーターになるか?ならないか?を左右する重要な要素です。

「おもてなし」は、2020年の夏季オリンピックの開催都市を決めるIOC総会で、東京オリンピック招致を目指す日本プレゼンテーターの滝川クリステルさんがプレゼンで「お・も・て・な・し」と発した言葉として有名で、世界にも日本のホスピタリティとして広く伝わったものと思います。

「おもてなし」とひとことで言っても、接客の手段方法は数々あり、「おもてなしって何?/ お店でおもてなしするってどういうこと?」などと問う方もおられます。

「良いおもてなし」と「悪いおもてなし」があるとすれば、

良いおもてなし:接客受けたものが気持ちよくなる。

悪いおもてなし:接客受けたものが気分悪くなる。

と定義付けたいと思います。

過度な接待や過度な思いやりは、接待側の思惑が見え隠れしたり、親切の押し売りと感じさせたりといい印象を与えないかも知れません。これが後者の悪いおもてなしです。

ふるさと青森県十和田市にまちおこし団体「十和田バラ焼きゼミナール」があり、筆者も所属している団体です。十和田バラ焼きゼミナールは、一般社団法人 ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会(通称:愛Bリーグ)が運営する「ご当地グルメでまちおこしの祭典!B–1グランプリ」に出展、2014年の郡山大会ではゴールドグランプリに輝いています。その十和田バラ焼きゼミナールが直営する「バラ焼き食堂 司(つかさ)」に人気メニュー「十和田バラ焼き」があります。

その「バラ焼き食堂 司」の「おもてなし」について紹介します。最初にお断りしておきますが、「悪いおもてなし」の例です。身内ですので、近日中に改善に努めるつもりです。

……………
店員:
「バラ焼き、初めてですか?」

お客さま:
「はい、初めてです。」

店員:
「焼き方、ご説明します。」

……………

この店員とお客さまとのやりとりを聞いて違和感を覚えました。
もし、私が客だったら?
過去に1~2回来店したことがあり、バラ焼きを焼いたことがあるとしたら?
などなど・・・

いろいろと考えてみると、この店員のトークは適切でないと感じました。

この「バラ焼き食堂 司」のある地は、十和田湖、奥入瀬渓流、十和田市現代美術館などがある観光地です。「B–1グランプリ」などで十和田バラ焼きも全国区になっており、それなりに有名で多くの観光客が「バラ焼き食堂 司」を訪れます。おのずと、初めてご来店のお客さまも多くおられる訳です。

店員:
「バラ焼き、初めてですか?」

多くのお客さまのケースで正解です。しかし、初めてのお客さまでも、この店のおもてなしを評価する技量がある方なら「この店員、このお店はリピーター客か初めての客か区別できないのでは?(またはしていないのでは?)」と評価するでしょう。

2~3回来店した方ならなおさら「前にも注文したことあるのに覚えていないのかな?」と残念な想いをするでしょう。

初めてのお客さまに:
「今日はお仕事でした?」
「どこか観光されました?どうでした?」
「最近、スマホ、いい写真撮れますよね?」
「Nikonですか?私もNikonなんですよ」
「雪の十和田も中々いいでしょう」

などなど・・・
雑談しながら、観光客かお仕事で来られているのかなど探り、初めてご注文をうかがいます。そして、

「バラ焼き、美味しくいただける焼き方ご説明します。わからなくなったらお声をかけてください。お手伝いします。」

初めてなのか?リピーターなのか?
予想がつかないお客さまに:

「お客さま、いつもお見えになられている雰囲気もありますし、来られていない気もする不思議な感じです。お久しぶりでしたか?」

「入店してあまり月日が経っていないので、未だお客さまのお顔を覚えていないのですが、以前ご来店ですか?」

「以前お越しいただいたのは、いつ頃でしたでしょうか?」

1~2回来店のお客さまに:
「前回、いつごろでしたか?焼き方覚えておられますよね?」

明らかにリピーターのお客さま:
「○○さん、焼き方ご存じですよね。美味しい焼き方、お忘れでしたらお手伝いします」

お店に入って注文する。ここ部分は講演や講義に例えると「導入-内容-クローズ」の「導入」の部分に当たります。お店に入って最初に印象付ける「おもてなし」です。この「おもてなし」で、気持ちよく食事ができるか、そしてそのお店のリピーターになるかが決まると言っても過言ではありません。

初めてのお客さまでも「この店は、2度、3度来たらしっかり覚えてくれる」と感じてもらえることが大切で、リピーターにはそれなりの対応しお客さまに気持ちよく利用していただくことがお店の繁盛につながります。

よく利用するお店で「良いおもてなし」をしてくれるお店の事例を紹介します。

<東京都港区新橋の焼き鳥やさん>
かなりのリピーターですが、久しぶりに行きました。
……………
店員:
「いつもお見えいただいていると思うのですが、私が忙しく姉妹店を動いているのでお久しぶりです。」

店員:
「以前、長いお風邪をひかれていたのか?体調がすぐれないようにみえましたが、今日はお元気そうで安心しました」
……………

<東京都港区六本木の餃子やさん>
半年前くらいから2ヶ月に1回行くようになりました。
……………
店員:
「前回、月末ご来店でしたよね。わたし1階にいたのでお話できませんでした。」

店員:
「今日も、ルーレットがんばってくださいね」
……………
こちらのお店は、入店に行列のできる人気店ですが、入店し席に着いても、定員の第一声は「ご注文は?」ではなく必ずとりとめない雑談から入ります。とても気持ちよく食事ができるお店です。

「おもてなし」は、「心のこもった待遇・接客をする」ということです。来店いただいたお客さまが、初めてのご来店か、リピーターかを見極め対応する。それによってお客さまを気持ちよくする。これすなわち「おもてなし」です。リアル店舗の事例を例にお話しましたが、ECショップも考え方は同じです。注文をいただいて注文確認メールをお客さまに送ります。それが初めての注文でも3回~4回とリピート注文でも挨拶文(テンプレート)が同じでしたらどうでしょう?やはり、注文回数に応じた文面、対応が必要です。

「おもてなし」には、ある程度、お店など独自のマニュアルが必要でトレーニング(シュミレーション)が必要です。しかし、「真に心のこもったおもてなしをする」には、マニュアルは不要です。おもてなしをする真の心が必要です。

冒頭にも書きましたが、今回はいつもの「ネットショップの教科書」的な内容と異なりますが、「たまにはいいさ」と寛大な気持ちでご容赦ください。

松橋 正一プロフィール写真

特別講師・参事 松橋 正一

EC得意分野/モールEC構築、amazon出品支援 楽天、ヤフー、amazon、自社サイトなどECサイトの運営経験を基に、数々のショップを構築サポート。 大規模ECサイトの効率的な構築、データ処理システム構築を得意とする。

 


 

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