2016年 年頭所感《JECCICA理事 小林 厚士》
JECCICA理事・特別講師 小林 厚士
新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましてはお健やかに新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
旧年中は、一般社団法人ジャパンイーコマースコンサルタント協会(JECCICA)への格別のお引き立てを賜わり誠に有難うございました。
皆様のご支援のもと、無事に新春を迎えることができ心から感謝申しあげます。
昨年の年頭所感では、EC業界においては今まで以上の激動が予測されるといった事を書きましたが、まさに今まで経験したことがないとっても過言ではない、本当に激動の年であったと思います。
ECショップさんの運営内容についての激変というよりも、環境インフラについて巨大な力がいよいよ表面化してきたという事を実感いたしました。
大手企業の参入は日に日に加速化し、今までは意識が薄かったEC運営中小企業を脅威へと導きつつある現状となっております。
AmazonやYahoo!ショッピング、ヨドバシ.comといった大規模モールの、今までになかった大規模なサービスやプロモーションが、ユーザーにとってはもはや日常化(当たり前)として認識出来る内容と言えるレベルまでにもなってきており、中小企業は販売方法や運営方法の革新はもとより、経営そのものの再構築を余儀なくされている現状であると認識せざるを得ません。
そして決済関係においても、Amazonペイメントの出現や、ネット決済サービス会社の手数料等の値段が一斉に横並びになるなど、決済関係の業界においても大きな動きがあったように思います。
物流においては、各配送会社による送料値上げという深刻な問題化が進む中、サービス見直しや徹底向上の実現化と並行し、コンビニ受け取りや即時配送サービスなど今までになかった付加価値サービスが乱発した年でもありました。
また、EC運営会社にとっては大変嬉しい事ではありますが、今まで以上に中規模クラスの一般物流会社がEC業界に続々と参入し、サービス競争が激化しています。
ECショップ主体の業界でありながらも、ECショップを取り巻く環境、そして支援を行うベンダー企業による、本当に様々な角度から行われる更なるサービスの向上化や、新サービスの出現が、今年は更に増えると予測されます。
環境インフラを握っているモールやベンダーが何年も前から時間と大金を使って仕込みを入れていたものが、ある日突然リリースされていくとも予測されます。
これからはこのような現実を真摯に受け止め、自社の運営スタイルにおいての最善は何であるのかを確実に経営改善が行え、そして定着化が出来るショップが生き残ると考えております。
そうです!
今年はEC運営ショップ自身も大きく変化しなければならない年です!
本年も皆様方の益々のご隆盛とご健勝を心からお祈り申し上げます。
JECCICA理事・特別講師 小林 厚士
地方拠点かつ海外事業部展開をしたEC企業経営で培ったマーケティングノウハウ及び実績を活かし、経営戦略的視点を重視した、現場最優先の実践的なアドバイスを得意とする。