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2023年 年頭所感 石郷学

新年あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。

コロナ禍を迎えて、新しい時代。それは、ステレオタイプに“対峙”する時代ではないかと思います。少し前まで「大衆」こそ、企業が成長する上でのキーワードだったはずです。

でも、先日、「マジカルグランマ」という小説を読んでいて、それは過去だと思ったんです。確かに、僕らは「○○はこうであるべきだ」という固定概念があると、物事を理解しやすい。

でも、実はもっといろんな受け止め方があって、案外、人は複雑です。それなのに、大衆向けを意識することでの豊かさを求めていたわけです。逆に言えば、そうではない価値を見落としがちでした。ある意味、それが効率化された世の中とも言えたでしょう。

そういった世の中では、マジョリティであることがあたかも正解であるかのような気持ちにさせられます。

結果、より多くの人にむけて発信をしました。商売で言えば、それで多くの人に購買を促す事ができて、産業が発展し、社会がまわって豊かになる。だから、僕もそういう事が当然だと思って生きてきました。数こそ力だと。

でも、それはもはや過去の人たちがその時代を生き抜くための術に過ぎないような気がしています。昨今のデジタルの登場は、それを真っ向から否定しているからです。小さくとも価値あるものが拾い上げられていく。それこそが今という時代。

とはいえ、デジタルに触れていればいいということは答えにはならない。僕らが意識すべき大事なことは、それがきちんと数値化されることへの理解ではないかと思うのです。

デジタルはいわば、価値観の最大公約数を導き出す。そこには可能性があって、十分、マネタイズ(生存)するだけの力がある。だから僕らはそこで「発見」をしなければいけない。

ゆえに、デジタルを身につけなければならないということになる。もっと、気持ちが豊かで、人間らしくある為に。

だから、ステレオタイプに“対峙”する時代。

「数こそ力」・・・ではありません。数を抑えた上で、その価値の拠り所がどこにあるのかを、数値(データ)を元に考える時代だと思うのです。おそらく、その意味でECはそれを証明できる最たる要素なのではないかと思います。

他で何かが売れているから自分もやる。単純に金にものを言わせて、目のつくところに表示させる。それはもはや過去の手法でしかないように思えます。

大事なのは、僕らがデジタルで効率化されたデータを正しく分析できる力を身につけること。そして、しかるべき規模で商圏を形成して、生き残り続けていくこと。それを証明して次世代に繋げていくことなのだと思います。

2023年、ECとともに、ステレオタイプに“対峙”できる力を身につけ、進化する一人一人でありますことを祈ります。

皆さんにとって、素敵な一年になりますように。

JECCICA客員講師

JECCICA客員講師 石郷 学

(株)team145 代表取締役


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