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2022年 年頭所感 川連一豊

新年を迎え、謹んでご挨拶を申し上げます。旧年中は格別のご厚情に預かり、心より御礼申し上げます。

2021年も非常に大変な1年になりました。新型感染症の影響は未だに多く残っており、世界を見ると日本の状況はとても安心できるような状態とは言えません。このような新しい生活様式を今まさに経験している我々は、様々なことに対してリセット出来る状態にあります。人との関係をリセットするだけでなく、買い物や飲食、暮らし方などすべてについてリセット出来るのです。もちろん、仕事やビジネスについても同じなのです。2022年はかなり多くの方がリセットに向かうと思われます。
法律も特定商取引法を始め、いろんな法律が変わってきます。この法律の施行によってEC企業には大きな影響があります。プラットフォームへの制限や条件が加わることでさらにEC企業への締め付けが厳しくなると思われます。ホワイトなEC企業にはなんの影響もないのですがちょっとでもグレーのEC企業は影響を受けやすくなると考えられます。
また、日本だけではなく世界中でデジタル化が進み、さらにメタバースやNFTとブロックチェーンを組み合わせたデジタル空間のリアルへの影響も出てきています。2022年はメタバースEC元年になるだろうと私は見ています。

 2022年のEC予測としては、企業の吸収合併が2021年に負けないくらい起こると考えています。メタバースやNFTの影響も大きいのですが、今世界のお金がこの関連に流れ込んでいます。となると、企業としては企業価値を高めるためにも有力な企業と組んでシナジー効果を出そうと考えます。今までは小さな企業合併が多かったかもしれませんが、2022年はえっ?と思うくらいの大きな吸収合併が進みます。また、近年提携した企業同士が別れてさらに大きな提携を生む可能性も十分に考えられます。

 2020年からの新型感染症は大きな影響が有りましたが、これはデジタルのウイルスで考えると、日本だけではなく、世界でセキュリティについては改めて考える必要があります。特にセキュリティに弱いコミュニケーションツールやFTPやAPI関連は今のうちに対策をとっておく必要があります。日本で流行っている、あるツールは、政府も国も自治体も学校関連もこぞって採用していますが、出来る限り使わないようにしたほうが良いでしょう。データを中国に置いているだけではなく、もっと大きなセキュリティ事故が起きる可能性が高いです。

 Eコマース周りでは、いろんな事象が起きます。Googleの影響が高い検索問題やサードパーティやクッキーレス問題、Facebookの企業離れが進んでいます。いかにファーストパーティを取得するかが重要になるでしょう。すでにいろんな手法で解決し始めているEC企業も出てきています。新しい考えを持ったファン対策、ロイヤリティ対策が必要になってきますので、対策は急務です。さらに物流問題もリモート生活から若干出社が進んだことで不在問題が再燃していますし、まだまだ増えるECの流通を考えると早く路線便の自動運転やドライバーの確保、倉庫や受注予測に対するAI自動化などが重要な課題になっています。なんとかペイもどんどん増えてきていますし、新しい決済も出てきています。クレジットカード決済だけではない決済の仕組みも増えてくると考えられます。
 米国でも日本でも流行っているD2Cも2022年はもっと大きな潮流になると考えられます。米国ではミレニアム世代がアマゾニッシュと呼ばれているAmazonで購入するのはクールではないという動きがあります。これは米国のD2Cが人気になっているのですが、デザインと言うかその世界観が好きな方が増えているのです。この影響は日本でも出てきていると言っても過言では有りません。すでに世界観を醸し出しているECサイトが流行ってきています。この新しいECサイトはデータの取り方がまさにファーストパーティ問題をクリアしていると言って良いです。Googleアナリティクスだけでデータ分析と言っている時代では無くなっています。

 Eコマースだけではないのですが、商品の確保も難しい時代になっています。半導体不足だけでなく、中国の電源問題やコンテナ不足問題、船便の費用増大など世界のサプライチェーンが崩れているためです。新しい商品企画をどうするかが大きな課題になります。日本だけで解決するのも手ですし、新たな国との取引も良いかもしれません。SDGsを考えて、エシカル商材を使用したり、フードロスのような課題解決を考える、冷凍化での期限を伸ばすなどと言った今まで以上の手段、戦略を考えていく必要が出ています。1次流通だけでなく2次流通、3次流通も考える必要があるかもしれません。

EC業界はデジタル化の最前線を走っています。負けない日本経済を作っていくことは我々JECCICAの理念でもありますので、2022年も熱く燃えて邁進して参ります。

引き続き、皆様のご指導ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
最後に本年が皆様にとって素晴らしい一年となりますことを祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

川連一豊プロフィール写真

代表理事 川連一豊

そろばん2級 書道6段 ヤマハデジタルプロコース卒業
浜松南高校普通課卒業  愛知大学法律経済学部卒業
学生時代より音楽活動を行う。1988年ヤマハ世界大会出場
ベストキーボードプレイヤー賞2年連続受賞などTVCM、TV番組、CGの制作に関わる。
インターネットでは楽天市場 2003年ジャンル賞受賞
楽天にて、モバイル講師  HTMLメルマガ講師
他ネットショップに関わる講師多数
2004年6月30日までソフトプレン株式会社営業課長
ネット店舗の店長兼任
2004年7月1日 独立
2004年8月11日 有限会社SAVAWAY設立
2009年9月ネットショップのおもてなしを出版
2012年システム流通総額1500億円を突破
取引数3500社以上のネットショップ、ネット通販企業
50名以上のECコンサルタントを輩出

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