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2020年 年頭所感 吉田透

新年あけましておめでとうございます。
いよいよ東京オリンピック開幕まで、残りわずかとなりました。

2019年は、元号も変わり、10月には消費税も増税となりました。
ECの支援をしながら、消費税のことやモールの規約変更など日々企業の皆さんが外部の環境の変化に試行錯誤されているのを見て自らも少しでもお役にたてるように頑張らねばと刺激を受けています。

百貨店に入るブランドをご支援している立場で考えると、ひとつの店舗の売上課題という規模感の話ではなくブランドそのものが時代の変化にあわせて大きく変わる時を迎えていることを肌で感じています。

私は、昨年度も県立高校のファッションデザイン科で学生にむけて商品の企画・開発からEコマースでの販売までの授業を担当しました。こういった授業をしていると、高校生なのに珍しいことをやっていますね。面白そうですねと言う感想をいただきます。

確かに、ものづくりを教えるだけでなく現場の視点に高校生の頃から触れてもらうというのは通常の教科書を使った授業では体験できないとても有意義なものであります。

ただしこの授業行っているのは、イベントとして販売体験をしてほしいからではありません。日頃、地方でECに取り組もうとはされるものの人材が確保できずにうまくいっていない企業の現在の状況を目にしているのと学生たちが社会に出ていく時にはECを理解しているということが今以上に求められるスキルになると思っているからです。

ECの市場は毎年伸びていますが、ことアパレルなどの業界を切りとると業界全体は横ばいの状態です。
つまり実店舗での売上が、ECに置き換わっているだけなのが実情です。

百貨店を中心に国内展開をしている大型ブランドが実店舗を大量に閉店してオンラインを強化していくことなどはニュースになりました。ECは伸びて良いねという話ではなく、これからさらにオフラインからオンラインヘシフトする企業が増えてくるとEC人材が不足していくことが予想されます。

これだけ必要とされているのに、ECに触れる時間がたくさんある学生時代に全くその部分に学校で触れないのはとてももったいないことだと考えます。学生たちが社会に出る数年後には技術的な部分は劇的に変化しているかもしれません。ただ、EC運営がどういったもので何が必要かを本質的に考える力がついた子を地域に送り出せれば、少しずつでもECを通して地域の課題を解決できるのは?と期待しています。

短期的な企業の売上アップのお手伝いをするだけでなく、中長期的に見て企業に大きく影響する次世代のEC人材の教育という部分も私たちの取り組むべき仕事ではないでしょうか。

そういった考えから、地域にもっとEC人材を増やしていくことを目標に2020年も努力していこうと考えておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。

JECCICA客員講師

JECCICA客員講師 吉田透

株式会社Pear 代表取締役
メーカーのオムニチャネル戦略の展開支援を専門とする。企画・生産から店舗構築までワンストップの提案を得意とし、これまでに300社以上のEC構築・運営を支援。


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