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モール出店者がLINEに取り組むべき理由とは?

2019年10月に、ヤフー株式会社が商号変更し、Zホールディングス株式会社となり、持株会社体制へ移行後、PayPayモールが誕生。

LINEの個人情報管理の問題もあり、新会社のヤフー株式会社とLINE株式会社とのシナジーを発揮できず、2022年10月には、Yahoo!ショッピングとPayPayモールが、Yahoo!ショッピングに統合されました。

2023年秋には、ヤフオク!はYahoo!オークションに、PayPayフリマはYahoo!フリマに名称変更され、結局Yahoo!ブランドを軸とした戦略に戻るようです。

そして、10月1日には、ヤフーとLINE、Zホールディングスが合併し、LINEヤフー株式会社が誕生します。

合併後は、Yahoo! JAPAN IDとLINE IDが連携し、Yahoo! JAPANプレミアム会員は、LYPプレミアム会員となり、PayPayポイントが付与されるサービスとなります。将来的にはID統合も視野に入れて、検討されているようです。

QRコードを含むスマホ決済で圧倒的No.1に上り詰めたPayPayは、利用促進の一貫として、昨年5月よりAmazonで決済で利用できるようになりましたが、逆にYahoo!ショッピングで獲得されたPayPayポイントがAmazonで利用されるという戦略の矛盾も発生。その結果、Yahoo!ショッピングとしては、イベントで付与するインセンティブをPayPayポイントからヤフーショッピング商品券に切り替え、Yahoo!ショッピングでの利用を促進する動きもあり、迷走が止まらないようです。

今後、LINEヤフー株式会社が提供するLINEを、EC事業者として、どう活用していくべきでしょうか?

LINEは、2023年3月末時点で人口の約7割相当の9,500万人以上が利用されていますが、ECを利用する年齢層で考えるとほぼ100%に近いユーザーが利用していると思われ、LINE公式の情報でも開封率は、メルマガの10〜20倍。クーポンの利用率は、開封メッセージの約90%と、EC事業者にとってLINE公式アカウントは、重要な販促手段となっています。
https://www.linebiz.com/jp/case-study/ainzandtulpe/

2023年6月からLINE公式アカウントの料金体系も改定され、0円のプランの無料メッセージ数も1,000通から200通、5,000円のライトプランでは、15,000通が5,000通と大幅に削減され、追加メッセージも不可に。月間5,001通以上のメッセージ送信には、15,000円のスタンダードプランの契約が必須となりました。

https://www.linebiz.com/jp/news/20221031/

自社ECサイトだけではなく、楽天市場やYahoo!ショッピングで、LINE公式アカウントを利用する場合、それぞれ5,001通以上の利用を想定する場合、15,000円✕3アカウント=45,000円が最低でも必要となります。

モールでのLINE公式アカウントについては、弊社独自調査でも楽天市場56,000ショップ中、6,900ショップの約12%がR−SNSに対応したLINE公式アカウントを開設し、Yahoo!ショッピングでは、2021年11月から出店と同時にLINE公式アカウントに同時に申し込まれるため、90,000ストア中19,800ストアの22%と急激にアカウント数が増えているようです。

楽天ショップLINE友だち数ランキング
https://ranking.ec-masters.net/line/rakuten/

Yahoo!ストアLINE公式アカウント友だち数ランキング
https://ranking.ec-masters.net/line/yahoo/

そして、楽天では友だち数30万を超えるショップも誕生し、弊社クライアントでは、友だち数20,000でもLINE経由の売上が3,400万円を超える実績も出ているほど、LINE公式アカウントの運用が重要になっています。

昨今、PCよりスマートフォン経由のアクセスや売上が増え、9割に達する中、楽天市場では、RPP、Yahoo!ショッピングでは、PRオプションやアイテムマッチなど検索連動型広告がメインとなり、広告を利用することで検索順位を上昇させ、アクセスを増やす施策の重要度が高まり、そのアクセスから売上につなげるためにも、LINE公式アカウントの友だち登録を促し、見込み客を集め、メルマガの代わりのメッセージ配信は、必須の取り組みと言えるでしょう。

友だち数が多くないと売上につながらないと思われがちなLINEですが、最初は誰もが友だち数0から始まり、たった1,000人や3,000人でも以下のような転換率と売上につながっていますので、まずは取り組みはじめることが非常に重要です。

そして、友だち数を増やすためにも、既存のメルマガ購読者にLINE公式アカウント開設の案内と友だち登録を促すだけではなく、同梱チラシやパッケージに印刷したQRコードからLINE公式アカウントに誘導する施策も忘れずに対応しましょう。

メルマガよりも開封率が高いLINEではありますが、すでに10代、20代には、LINEもメルマガ同様に未読が多く、重要な友人とのメッセージは、InstagramやTwitterのDMでやり取りしていると言われています。

そして、TikTok親会社が提供する若者向けのLemon8や、昨今Twitterに対抗してリリースされたThreadsなど、新しいSNSが誕生し、情報収集の手段も増えつつります。

https://www.lemon8-app.com/ja-JP
https://www.threads.net/

楽天モバイルなど格安携帯キャリアへの移行が促進される中、電話番号が変わったとしてもLINEのアカウントは変わらず利用されるケースが多いと思いますので、EC事業者としては、顧客との関係性を維持するためにも、今すぐLINEに取り組むことをオススメします。

清水 将平

JECCICA 参事 特別講師 清水将平

日本ECサービス株式会社 代表取締役

日本最大級の楽天ショップ向け会員サポートサービス「ECマスターズクラブ」を運営。
日本全国47都道府県の1,500ショップに対して、質問数無制限のフォーラム、毎日配信される音声解説付きサポートレター、週2回のライブ配信、4,000名が利用するChrome拡張機能など30を超えるツールなどを提供。
2019年のセミナー開催実績は、年間70回以上、参加者3,000名を超える。


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