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楽しく誰にも分かるマーケティング:Vol51 人間の感性とテクノロジーが化学反応する時代!

新型コロナウイルスで変わった世の中
2000年初頭から世の中を震撼させた「新型コロナウイルス」の感染拡大で、様々な産業が大きな痛手を受け、いまだに完全な回復に至っていません。その中でも、音楽や演劇、スポーツ観戦などのエンターテインメントは三密(密集・密接・密閉)を作り出すため、無観客ライブや試合など、今まで考えられなかった方法で開催されていました。

一方で、テクノロジーの進化により、音楽ライブなどオンラインの有料配信で、ビジネスにつなげる動きが活発になりました。ライブを聴くだけでなく、アーティストのグッズをEコマースで購入することも可能で、オンラインのファンクラブによるコミュニティも作れます。

更にはVR(バーチャル・リアリティ:仮想現実)の技術も日進月歩で、自宅に居ながら臨場感あふれるライブを鑑賞することが、当たり前の時代になりそうです。

ステイホーム期間中に思いついたアイデア
2020年の4月から5月にかけて、第1回目の緊急事態宣言が出された「ステイホーム」の期間、私はディスコの動画を見ながらリビングで踊っていました。それなりに楽しいし、運動不足解消にもなりますが、本当のディスコには到底及びません。

そこで思いついたのが「オンライン・バーチャル・ディスコ」です。ライブの音楽配信の仕組みを使い、通常のリアルなディスコ同様に、テーマ毎にDJがイベントを開催し、課金システムを使って顧客が参加します。

自宅のリビングで大画面テレビの迫力ある映像と、高音質なサウンドを堪能。そして画面のバーチャル・ディスコには、自分のアバター(オンライン上の分身)が映し出されダンスをします。更にはオンライン上で、他の人と繋がることも出来るのです。リビングルームにミラーボールを付けて、照明を変えれば雰囲気もアップ。更にはVRの進歩で、ゴーグルを付けなくてもディスコに居るような、「仮想現実」な時間と空間を楽しめることが可能になります。

地域格差や年齢格差がなくなり平等になる
従来のエンターテインメントは、どうしても東京や大阪など大都市中心で、ホールに定員があるため、良い座席はチケット代が高額で、また地方からは交通費や宿泊費がかかり、限られた人しか楽しめない「格差」がありました。

しかしオンライン上であれば、全国さらに全世界「平等」で、同じ感動体験が可能です。有料配信を安価にしても、大多数の方が参加すれば収益もあがります。

勿論、ライブで体感することが一番であることは言うまでもありませんが、コロナ禍で普及したこのモデルは、様々な人が楽しめるメリットがあります。高齢者も楽しめます。年齢を重ねて、足が不自由になったり一人暮らしになっても、オンラインで人と繋がれば、人間の本質的ニーズである「帰属欲求や承認欲求」は満たされ、「ドキドキ・ワクワク」体験は、ハッピーホルモンと言われる「セロトニン・オキシトシン・ドーパミン」の分泌で細胞が活性化して健康寿命を伸ばすことが可能です。この先20年、30年後には「孤独死」はなくなる世の中になると思います。

夢を形にするDX
今回のアイデアを考えたのはちょうど2年前。そして今は「メタバース」と言われる、コンピュータやコンピュータネットワーク上に構築された、三次元仮想空間サービスが世の中に普及し始めました。今後はバーチャルでの商業空間や、ビジネスと雇用も普通の時代になりそうです。こう考えると、様々なテクノロジーの進歩は、人間の暮らしや幸福に大きな影響を与えます。

同時に、新たなビジネス、そしてモノ・コトを開発する際には、市場調査をして論理的に組み立てるよりも、人間が自身の体験をもとにワイワイ・ガヤガヤ話をする中で「こんなモノ・コトが面白い!」と発想し、その後に技術的可能性を追求する。そんな「人間の感性とテクノロジーの化学反応」といった、新しい市場創造型ビジネスが世の中を変えると思います。

コロナ禍でビジネスの「ピンチをチャンス」に。「バーチャル・ディスコ」発想もその一つ。

JECCICA客員講師

JECCICA客員講師 鈴木 準

株式会社ジェイ・ビーム マーケティングコンサルタント


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