Eコマースの売上
前々回のレポートで、アメリカのEコマースの好調さをお伝えしましたが、今月はEコマースに関するその他のデータをご紹介したいと思います。
まず、Eコマースの売上高ですが、この15年間で次のグラフのように成長してきております。
(Digital Commerce 360のデータをもとに作成)
昨年、アメリカにおけるEコマースの売上は1兆1,926億ドルに達しました。2019年が5,711億ドルでしたので、5年間で2倍以上に成長しました。また、2024年の前年比成長率は7.5パーセントで、小売業全体の成長率は2.6パーセントでしたので、Eコマースは倍以上の成長を遂げたことになります。Eコマースは新型コロナウィルスによるパンデミック下で大きく成長し、それを基盤としてさらなる成長を続けています。
ところで、2024年のアメリカのEコマース売上高のうち、ほぼ半分はアマゾンとウォールマートの2社によるものでした。Digital Commerce 360によるEコマース売上のトップ3は以下のとおりです。
企業名 | 2024年売上予測 | 2024年成長率 | 2023年売上 | 2022年売上 | |
1 | Amazon.com | 4,690億849万ドル | 13.8% | 4,121億3,400万ドル | 3,729億3,800万ドル |
2 | Walmart | 1,251億2,500万ドル | 13.8% | 1,001億ドル | 821億ドル |
3 | Apple | 342億7,499万ドル | 0.9% | 339億6,927万ドル | 358億5,782万ドル |
上記3社の平均購入額は、Amazon.comが63ドル、Walmartが91ドル、Appleはなんと641ドルとなっております。数百ドルもの高価な商品をEコマースで購入する方は、以前はそれほど多くなかったと思われますが、今ではそれも日常的になってきているようです。個人的に見て好調そうなCostcoのEコマース売上は第7番目となっており、来年はさらに上位のランクに入ると思われます。

JECCICA客員講師 渡辺泰宏
カリフォルニア在中チーフエグゼキュティブ、戦略ビジネスコンサルタント。日米の顧客に対し、新規ビシネス戦略立案および解約、新規パートナー開拓、コーポレートマーケティング、オンライン、ソーシャルメディア、モバイルマーケティングの戦略立案、EC市場動向分析及び商会等の戦略的コンサルティング。