Eコマースとカーボンオフセット
地球的な気候変動を考慮して、二酸化炭素の排出を相殺するカーボンオフセットは10年以上前 から話題になっています。このカーボンオフセットに焦点をあて、Eコマースサイトにおいて、 オンラインでの注文をカーボンオフセット化する事業を行うスタートアップ企業があります。 今年シリコンバレーにて創業したEverystepという会社は、Eコマースサイトに同社の提供する カーボンオフセットプログラムを組み込み、オンライン注文のカーボンフットプリントを計算 し、マーチャント、ブランドまたは購入客のいずれかが、この企業の提携する世界におけるさ まざまな環境、クリーンエネルギー、二酸化炭素回収等プロジェクトに貢献することで、その フットプリントをオフセットする、Sustainability-as-a-Service (サービスとしての持続可能性) 型の”気候コマース”を実現しています。
世界レベルでのオフセットプロジェクト例
国連カーボンオフセット認証付きのプロジェクトが多い。
この気候コマースのメリットとして、マーチャントにとっては、コンバージョンの向上、ロイヤ リティの向上、社会的PR効果などが考えられます。また購入客にとっては、ボックスにチェッ クを入れるだけの簡単さでカーボンオフセットに貢献できる、自分のカーボンオフセット状況 を長期的に追跡できることなどがあります。
購入商品の製造から発送までのカーボンフットプリント推定値
カーボンオフセットを追加することで、ある森に ある11本の木を保護し、その木が注文によって生じたCO2 を吸収し、カーボンニュートラルを実現します。
カーボンオフセット額とその購入ボックス
このEverystepの創業者は以前からの知り合いですが、最近久しぶりに連絡してきて、日本における革新的で気候変動に前向きなEコマース企業にご紹介できればとのことです。もし興味があればおつなぎします。
(イメージは、Everystepの説明資料より抜粋)
JECCICA客員講師 渡辺泰宏
カリフォルニア在中チーフエグゼキュティブ、戦略ビジネスコンサルタント。日米の顧客に対し、新規ビシネス戦略立案および解約、新規パートナー開拓、コーポレートマーケティング、オンライン、ソーシャルメディア、モバイルマーケティングの戦略立案、EC市場動向分析及び商会等の戦略的コンサルティング。