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食飲料品Eコマースの需要増

Eコマースでの食料や飲料の購入は以前に比べて一般的になってきておりますが、新型コロナウィルスの影響で不要不急の外出禁止令が続く中、グローサリーストアへの買い物は許されているとはいえ、やはりオンラインでの食飲料品の購入需要がさらに高まっています。この2ヶ月間でAmazon Primeのメンバーが購入した内訳を見ますと、次のように食品/飲料が大きく増加しているのがわかります。

ところで、EコマースではAmazonとWalmartの競合が激化していますが、食飲料品の購入に関してもAmazonとWalmartが主導しています。The Retail Feedback Groupが2019年9月に実施したアメリカのデジタル購入者が最も最近利用したデジタルグローサリーストアに関する調査では、29パーセントがAmazonであったのに対し、Walmartは37パーセントとこの調査でシェア第一位となっています。また、アメリカのインターネットユーザーが食料品を購入する際に利用するオンラインサイトに関する別の調査では、36パーセントが2019年にAmazonから食料品をオンラインで購入したと答えたのに対し、Walmartは29パーセントでした。Amazonは2019年も依然として高いシェアを維持していますが、次のグラフからもわかるとおり、Walmartのオンラインで食料品を購入する消費者の数は2018年からほぼ2倍に増加しています。

AmazonとWalmartは、今年も競合他社にはない強みとともに、引き続きオンラインでの食飲料品をリードすると見られます。Amazonは、2019年末にAmazon Freshの3回目の拡張を行い、アメリカのほとんどの主要都市でサービスが利用可能になったことに加え、今までプライムメンバー向けに14.99ドルの月額追加料金で提供していたAmazon Freshを無料に変更し、追加料金なしでPrimeメンバーにサービスの提供を行っています。
一方、Walmartの躍進は、オンラインで購入して物理店舗で受け取る”BOPIS” (もしくは、Clickand Collect)が広く浸透してきているのが大きな要因と思われます。Bloomburgの最近のレポートによりますと、WalmartでこのBOPISサービスを実施している店舗は、2016年はまだ約400店舗のみでしたが、現在では3,000店舗まで拡張されています。このような実店舗のさらなる有効
活用に加え、当日または短時間での注文処理と配送を可能にするために、既存の店舗に隣接、あるいは近くに設置される小規模倉庫”マイクロフルフィルメントセンター (MFC)”の活用を進めております。ニューハンプ シャー州の店舗にある1,850平方メートルほどのMFCでは、MFCの機能に完全対応したロボッ ト”Alphabot”を導入し、自律型カートを使用して、冷凍食品を含む食料品の注文をピックアップし、袋詰めのスタッフがいる場所まで届けることにより注文プロセスの合理化を実現しています。

JECCICA客員講師 渡辺泰宏

JECCICA客員講師 渡辺泰宏

カリフォルニア在中チーフエグゼキュティブ、戦略ビジネスコンサルタント。日米の顧客に対し、新規ビシネス戦略立案および解約、新規パートナー開拓、コーポレートマーケティング、オンライン、ソーシャルメディア、モバイルマーケティングの戦略立案、EC市場動向分析及び商会等の戦略的コンサルティング。


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