Amazon Businessで売上向上

Amazonの日本国内商品販売は、2002年に個人向けのECサイトからスタートしましたが、現在は法人向け（個人事業主と法人向け）の販売も増えており、個人事業主と法人向けの取引に向いた機能も追加され、B2B向けのサービスも拡大しています。B2B向けのサービスを利用し業務効率化を図り売上向上につなげる工夫が得策です。

法人向けに、Amazonが集客や与信審査、請求書発行、代金回収まで代行など、出品者がより生産性的な業務に資源を集中できるようサービス強化、そしてAmazon Businessだけに表示される法人向け販売価格などにより、B2B向けの購買アカウントである、Amazon Businessの利用者が拡大しています。

【Amazonビジネス6つの特長】

・請求書後払いなど選べる決済方法
・法人向け販売価格と数量割引
・迅速配送Businessプライム
・豊富な品揃えであらゆるニーズに対応
・複数ユーザー設定
・購買分析機能で経理作業が簡単

1）選べる決済方法

立替精算の手間を削減、請求書による後払いが可能、会社で使用している法人向けクレジットカードをグループで支払い方法として共有することが可能。もちろん、これまでの決済方法（コンビニ・ATM・ネットバンキング・電子マネー・代金引換など）も利用可能。法人向け取引、B2B取引上、重要な要素です。

2）法人向け販売価格と数量割引

法人・個人事業主様向け特別価格としてビジネス向けの割り引きが適用されます。購入対象商品の数量に応じて割引が多数の商品に適用され、一覧で価格を比較: 一つの商品ページで複数の出品者の価格を比較できます。法人・個人事業主様にとって最も魅力有るもので、これらのサービスにより売上向上につながることは言うまでもありません。

3）迅速配送Businessプライム

Amazonの迅速な配送がビジネスでも変わらず利用可能。お届け日時指定便が注文金額に関わらず使い放題の無料のお急ぎ便、複数社員で活用可能な最大3ユーザーまでは年会費4,900円（税込）から始まる会員プランも選択可能。※「Businessプライム」に申し込まなくても、Amazon.co.jpが発送する商品の通常配送では、2,000円（税込）以上のご購入の場合で日本国内の通常配送料が無料です。

4）豊富な品揃えであらゆるニーズに対応

Amazonビジネスでは、あらゆる業種のニーズに対応した商品を取り揃えており、どんな商品でもすぐに見つかるよう豊富な品揃えを目指しています。これまでのAmazonの商品に加えて、ビジネス向け商品、ビジネスに役立つ品揃えと検索性（ITから清掃用品、オフィス用品から飲食店の消耗品まで）で、商品が見つかるようにしています。

5）複数ユーザー設定

会社やチームで１つのビジネスアカウントを共有。購買を統制し、購買履歴をまとめて管理、分析。経費処理の手間が省けます。全ユーザーの購買データを取得でき、グループやユーザーごとに分析可能です。

6）購買分析機能で経理作業が簡単

いつ、誰が、どれくらい購入したかが詳しく分析。税金や送料、部門など任意の項目で購買レポートを作成、ダウンロードできます。ダウンロードされた購買分析のデータは、購買実績の分析に活用できます。

amazon.co.jpでは、法人・個人事業主様向けの出品詳細ページを、個人アカウントで見た場合と、Amazonビジネスアカウントで見た場合、両者は異なります。同じ売り場にして、B2Bの業務用取引と個人様の取引と取引条件に差をつけているということです。

個人アカウントと、Amazonビジネスアカウントでどのように見え方が異なるか、見比べてみましょう。通常の個人向け出品詳細ページでは、その差はありませんので、Amazonビジネスアカウントの出品者が、法人価格、数量割引価格を設定して出品している例を見比べます。

＜個人アカウントで見た場合＞

通常価格680円しか見えません。何個注文しても1個当たり680円です。

＜Amazonビジネスアカウントで見た場合＞

この例では、通常価格と法人価格は同じですが、法人価格を通常価格より安く設定することは可能です。あえてスタートの1個目の価格は同じにし、2個から4個の注文では100円割り引き、5個以上の注文では200円割り引きとすることで、取引量に応じた条件で取引することが出来、メーカーや卸問屋が卸しなどB2B取引と、直販小売を行う事に対する指摘を回避出来るのではないかと思います。

Amazonのビジネスアカウントは、個人事業主、法人が大口出品する条件で登録できます。個人のAmazonアカウントを持っている場合は、ビジネスアカウントには、個人のAmazonアカウントとは異なるEメールアドレスを使用します。一度ビジネスアカウントに登録されると、同じＥメールアドレスで登録された個人アカウントの注文はできなくなります。

個人アカウントをビジネスアカウントに変更することも可能ですが、同じEメールアドレスを使ってビジネスアカウントを設定すると、注文履歴、配送先住所、お支払い方法および個人情報が会社の他のユーザーに表示されます。また、お客様個人の注文と会社の注文が、アカウントの管理者によって作成される購買分析レポートに表示されます。

Amazonビジネスアカウント取得の流れ

1）Amazonのビジネスアカウントの登録ページよりビジネスアカウントの登録。
2）入力完了後、申請完了のEメールが届く。
3）独自ドメインのメールアドレスを持っている場合は、ドメインのEメールアドレスを入力。
4）企業名は株式会社などを省略せず、正式名称で入力。
5）住所は本社所在地をご入力。
6）個人事業主様の場合、書類の提出が必要。
7）Amazon.co.jpが登録情報の確認。
8）企業情報と在籍確認のため、3営業日待つ。
9）登録情報の確認完了後、Amazon.co.jpよりEメールが届く。
10）この時点からビジネスアカウントの利用可能。

Amazonのビジネスアカウントの登録が済んだら,法人向け出品の商品詳細ページを見てみましょう。Amazonのビジネスアカウントで見るamazon.co.jpのページは全て法人向けのデザインで見られますが、商品詳細ページはAmazonのビジネスアカウントの出品者によるものかどうかはわかりません。

「ビジネスアカウントで法人価格、数量割引の設定」がある出品かどうかはわかります。
検索一覧に数量割引価格が表示されています。

Amazonのビジネスアカウントで最も直接的に売上向上へとつながる要素「法人価格・数量割引価格」の設定方法について説明します。

セラーセントラル管理画面ヘルプから「法人向けテンプレートファイル」を検索しダウンロードします。法人価格は、次のテンプレートファイルのうちいずれかを使用して設定更新します。

1）法人価格/数量変更ファイル
2）Amazon Business出品ファイル
3）Amazon Businessカテゴリー別在庫ファイル

既存の出品商品がある場合、法人価格と数量割引を適用するために、新しい出品を作成する必要はありません。1）法人価格/数量変更ファイルを使用して、販売価格が設定されたAmazonの既存の出品商品を出品詳細（カスタム）レポートで取得し、法人価格と数量割引のテンプレートファイルへの追加方法に記載されている手順に従って追加してください。

法人価格と数量割引のテンプレートファイルへの追加方法
この操作によって、それまでの出品に変更や入れ替えが生じるわけではありません。法人/個人事業主向けの価格設定機能が追加されるだけです。

1）テンプレートのワークシートを開きます。
2）必ず法人価格を追加、法人価格は販売価格と同等もしくはそれ以下に設定する。
3）数量割引を入力する場合は、数量割引の型(割引後の価格または割引率)を入力する。
4）FBAを利用している場合は、在庫数およびリードタイムの列を空欄のままにする。
5）Microsoft Excelで、テキストファイル(タブ区切り)(*.txt)形式でファイル保存。
6）アップロードによる一括商品登録を選択してファイルをアップロード。

Amazonで販売したことがない商品の場合は、カテゴリー別在庫ファイルを使用して出品情報を作成します。法人価格と数量割引の追加は、他の項目データに影響を与えるものではなく、特殊な仕様のテンプレートによる一括アップロードしか設定の手段がありません。

「法人価格/数量変更ファイル」で正しく編集、数量割引の追加を行うために、

商品管理番号
商品名
ASIN
販売価格
数量

を「出品詳細ファイル」で取得し、法人価格、数量割引価格の記入が必要です。法人価格、数量割引価格、やや面倒な作業ですが、これらAmazonビジネスの機能取り組みにより、確実に売上向上につながるものと思います。Amazonビジネスアカウント登録、法人価格、数量割引価格の設定、積極的な取り組み、是非考えてみてください。

Amazon法人価格、数量割引ファイル編集ソフト