一般社団法人ジャパンEコマースコンサルティング協会

トップページ JECCICA記事 OMO時代のポイント戦略とは?実店舗とECをつなぐ一元管理の重要性
シェア
ポスト
メール

OMO時代のポイント戦略とは?実店舗とECをつなぐ一元管理の重要性

OMOシステム構築から見える実店舗とEC店舗の融合

OMOシステム構築について執筆してから4年が過ぎ、確実に実店舗とEC店舗との融合が進んでいる。
特に実店舗とEC店舗で獲得したポイントを、双方にて利用したいという顧客ニーズに応えるケースが多く見られる。

しかしながら、多店舗展開を行なっている企業のポイント施策は、実店舗とEC店舗で大きく異なる。
これは国産のECシステムの多くは、以前よりポイント管理機能を有しているものの、実店舗にて展開しているきめ細やかなポイント施策までは、考慮していないからだと考える。

なお、敢えて「国産」としたのは、欧米のEC市場におけるポイントに関する意識は低く、お馴染みのShopifyにおいては、標準にてポイント機能が提供されていないからである。
さて話を戻し、他店舗展開を行なっている企業のポイント施策について見てみる。

プレイヤーごとのポイント課題整理

まずは、プレイヤー(経営/管理,店舗(販促),スタッフ,顧客)ごとに、ポイントに関する課題を整理する。

現在、運用しているEC店舗にて、ここまできめ細やかなポイント管理が出来ているだろうか?
例えば「B01:店舗(地域)ごとのイベントに応じた期間限定ポイント施策を行いたい」についてだが、EC店舗は、単一店舗であり、地域は関係ないと考えていないだろうか?

実店舗であれば、住居地域によって購入される商品や顧客層が異なる。EC店舗でも購入者の住居地域に着目すると、購入されている商品や顧客層が異なるのではないだろうか?

また、残高ポイントは、企業の決算時に多大なる影響を及ぼすため、店舗誘導のために付与するポイント(以下、ボーナスポイント)は、キャンペーンやイベント期間が終了したら、出来るだけ早く失効させたいのではないだろうか?

そのためには、商品購入によって付与するポイントとボーナスポイントの有効期限は、別管理する必要がある。
さらに、ボーナスポイント施策は同時に複数実施されるため、キャンペーンやイベント管理との連携が必要となる。

機能別に見るポイント管理の課題

次に、先のプレイヤーごとの課題について、機能別に見てみる。

ECシステムに実装済みの機能、または、対応が不要な機能もあると思うが、これはECシステムだけに限った話ではなく、EC店舗を含む全ての店舗に対して必要となるポイント管理機能である。
すなわち、これまで通りECシステムは、実装済みの機能を拡張して利用すれば良いと言うことではない。

そこで筆者は、EC店舗のポイントは、実店舗とともに一元管理すべきだと考える。もちろん、賛否両論あるかと思うが、昨年10月にカットオーバーしたシステムは、ポイント利用は、EC店舗、実店舗ともにリアルタイムで処理するが、様々な条件をもとに算出される付与ポイントは、バッチ処理にて行うようにしている。

もちろん、付与ポイントもリアルタイムで処理することが望ましいが、クレジットカード決済処理など外部システムとの連携が必要なEC店舗に加え、レジ操作に掛かる時間を可能な限り短縮する必要がある実店舗の実情を考慮すると、バッチ処理にて行うのが現実的だと考える。

システム構成とCRMによるポイント管理

最後に前述のシステムの構成図を掲載する。

ポイント付与処理については、左下のCRMシステムが一元管理している。
なお、顧客からは、ポイント付与が翌日になることへの不満の声は出ていない。

本コラムが今後のポイント管理方式を検討する際の一助となれば幸いである。

2026年3月18日
ビューテックラボ株式会社 松井 功

シェア
ポスト
メール
客員講師

松井 功

(株)日立システムズ研究開発部門にてUI/UX研究に従事。1997年同社のインターネット事業を立ち上げ独立。CG映像制作&Webソリューション事業会社を設立。2015年ビートレンド株式会社入社。2021年川連氏とともに、OMO事業会社ビューテックラボ株式会社を設立。

関連記事

客員講師

松井 功

(株)日立システムズ研究開発部門にてUI/UX研究に従事。1997年同社のインターネット事業を立ち上げ独立。CG映像制作&Webソリューション事業会社を設立。2015年ビートレンド株式会社入社。2021年川連氏とともに、OMO事業会社ビューテックラボ株式会社を設立。

「顧客満足って何?」
ユナイテッドアローズのOMO戦略
Temu初月1,000万円セラーの実例