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ウォルマートのAIファーストのショッピング体験

前回のレポートでは、AIを活用したEコマースの話としてGoogleの取り組みをご紹介しました。今回は、小売業の未来像を定義する中で、人を中心に据え、テクノロジーを活用し、人々がお金を節約し、より良い暮らしを送れるように支援するという不変のアプローチをとるウォルマートにおけるAIの活用をご紹介したいと思います。

ウォルマートとその傘下でメンバー制のサムズクラブ(総称して、ウォルマート)は、豊富な品揃え、商品カタログの充実、毎日の低価格、カスタマーサポートの解決時間の短縮、迅速な配送など、ビジネスのあらゆる側面でAIを活用し、次世代の小売業を切り開いています。これにより、ファッション製品の生産期間を最大18週間短縮、カスタマーサポートの解決時間を最大40パーセント短縮したそうです。ウォルマートにおけるショッピングは、AIの活用により、より迅速に、よりスマートに、そしてより満足度の高いものになっています。

さらに、ウォルマートではAIファーストのショッピング体験を実現することを目指し、OpenAIとの提携を最近発表しました。この提携により、ウォルマートの顧客と会員はChatGPTのインスタントチェックアウト機能を利用して、ウォルマートで買い物ができるようになります。献立の計画、必需品の補充、新しい商品の発見など、顧客はチャットで簡単に商品を購入でき、 あとのプロセスはウォルマートが行います。つまり、顧客は購入ボタンをクリックするだけで、ChatGPT上でウォルマートの商品を直接購入できるようになるわけです。このカタログには、ウォルマートの衣料品、エンターテイメント、加工食品などが含まれています。ちなみに生鮮食品はこのサービスには含まれていないそうですが、これは消費者が毎週似たような商品を購入することが一因とのことです。

Eコマースのショッピング体験は、長年にわたり検索バーと長い商品リストで構成されていました。が、AIが顧客のニーズを学習、予測するAIファーストのショッピング体験により、パーソナライズされ、状況に応じたインタラクションへ、学習、計画、予測によるリアクティブからプロアクティブへ、静的から動的へ、と変化し、顧客が実際にニーズを察知する前にそれを予測できるようになり、ショッピングを受動的な体験から能動的な体験へと変革します。ウォルマートではこれを”エージェンティックコマース”と呼んでいるそうです。この新機能は秋にリリースされる予定で、ウォルマートの既存の顧客アカウントが自動的にChatGPTにリンクされ ます。ChatGPTを使って商品を探す人が増えるにつれて、このサービスはウォルマートにとって競合他社との差別化要因となるでしょう。

また、ウォルマートはAIツールとトレーニングを通じて従業員の能力強化にも取り組み、チーム向けにChatGPT Enterpriseを導入するとともに、OpenAI Certificationsをいち早く取得した企業の一つとなり、従業員のAIリテラシー向上を推進しています。

JECCICA客員講師 渡辺泰宏

JECCICA客員講師 渡辺泰宏

カリフォルニア在中チーフエグゼキュティブ、戦略ビジネスコンサルタント。日米の顧客に対し、新規ビシネス戦略立案および解約、新規パートナー開拓、コーポレートマーケティング、オンライン、ソーシャルメディア、モバイルマーケティングの戦略立案、EC市場動向分析及び商会等の戦略的コンサルティング。


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