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会話する「量」から「質」へ書籍との会話は重要に

ここ数年、ビジネス会食が極端に少なった筆者ですが、年末年始は久しぶりにリアルでお会いする機会に恵まれました。なかでも印象的だったのが、情報が早いな、相変わらず頭の回転がお早いな、と感じた方々に共通していたのが「読書」を大切にされていたことです。ユーチューブや本の要約情報ではなく、書籍の読書です。

また、直接書き込むか、別途読書ノートに書き込むかは意見が分かれたところですが、過去にさかのぼっても、読書をされる方には「書き込む派」が多い様に思います。とくに筆者の場合は、読んでる途中でしっかりと自分の意見を著者にぶつけてみる、このためだけに本に書き込みます。いわゆる「本は汚して読む」派です。知らない言葉が出てきたら、本の余白に10、20回と繰り返し書くこともできます。なので、いわゆる電子書籍の「キンドル」が苦手でした。可能な限り「紙の本」を選んできたのです。

ところが「もうすぐ電子書籍に書き込めるようになる」というニュースを聞きつけ、即予約したので、発売初日に届きました。「キンドル・スクライブ」です。「本は汚して読む」派にとってキンドル本に手書きメモができることは長年の夢でもあったわけです。


キンドルスクライブ

もしここまで読み進めて下さった方で、iPadをお持ちの方は、iPadでもこのキンドル・スクライブを疑似体験できるので、まずは「Kindle for iPad」を最新版にして、iPad上でアンダーラインを引っ張ってから例の手書きメモをご体験ください。

要は、電子本に手書きできると言っても、スキャンしたPDFに書き込めるといった自由さはありません。Kindleに従来からあった「メモ」機能を、テキスト入力せずに手書きできる、ということです。

では、キンドル・スクライブ と iPadの違いはどこかというと、キンドル・スクライブは「ハイライトする→メモを選択→テキスト入力の代わりに手書きができる」どまりですが、iPadは「ハイライトする→メモを選択→テキスト入力の代わりに手書きができる」+「スクリブル機能」で手書き文字が自動的にテキストに変換されると、iPadのほうが一枚上手の読書体験が可能です。
「なんだ、あのメモ機能の延長線か」と落胆してはいけません、それでもこの進歩は革命的なのです。しかも思考スピードを邪魔せずにサクサク動く。iPad for Kindle スクリブル機能がリリースされたのは2022年6月、しかも一部のユーザです。一般的に使える様になったのは2022年10月末なので、まだこの機能をご存じ無い方や未体験の方がいらしたら、ぜひお手持ちのiPadで試してからでも遅くは無いと思います。キンドル・スクライブならさらに電子書籍に「図」が書き込めます。

現時点では、以下のような方にとってキンドル・スクライブは唯一のハードウェアであるといえます。
●テキスト変換は不要(検索できなくて良い)だからKindle本に手書きでメモしたい
●iPadのスクリブル機能では、乱筆過ぎて文字認識してくれない
●iPadのナイトシフトモードよりも目に優しいディスプレイを求めている
●iPadよりも爆発的なバッテリー持ちに期待したい
●iPad用ペーパーライクフィルムの書き心地以上の手書き体験がしたい
●モノクロで良い
●真夏の炎天下の元でも読書したいw

上記さえクリアーしているなら、キンドル・スクライブはサクサク動くし、文字も大きくて見やすいしバッテリー持ちも申し分ありません。

「BOOX」などの e-ink系タブレットもありますが、最新のGPUを積んだ 「BOOX tab ultra」でも、ここまでサクサク動きません。まず、図が書けない。(ちなみにBOOXのKindle上でも手書きメモからテキスト変換は可能なので、将来的にはキンドル・スクライブでもテキスト変換が選択できるようになると思われます)

なおキンドル・スクライブのノートなどの手書きメモアプリ機能はオマケ程度と割り切っておく必要があります。これは、iPad使いなら「Good Notes 5」との差に愕然とするはずだからです。そこに期待してはいけません。まだまだ不完全ながら電子版「本は汚して読む」の第一関門は突破させてくれる「キンドル・スクライブ」です。これからの機能進化に期待したいところです。

会話する「量」が減った昨今、「質」を高めるためにもこうした書籍との会話は重要なのではないかと考えます。筆者も2023年はユーチューブや本の要約も利用しつつ「キンドル・スクライブ」でより多くの「会話」をしてゆきたいと思います!

JECCICA客員講師

JECCICA客員講師 宮松 利博

得意分野/Eコマースの立ち上げ・販売拡大
株式会社ISSUN(イッスン)代表取締役。2000年より自社製品販売のECを立ち上げ、2006年に株式上場させる。同時に保有株を売却し、渡米などで海外のEC研究後、国内外でコンサルティングサービスを提供。


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