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ライブストリーミングEコマース

こちらでは、ライブビデオコマースまたはライブショッピングとも呼ばれるライブストリーミングEコマースが順調に成長しており、消費者がブランドや小売業者と関わる方法が変化していることを示していると思われます。

小売業とテクノロジーを中心とした調査会社のCoresight Researchによりますと、アメリカでのライブストリーミングEコマースによる収益は、今年末には前年比ほぼ3倍の320億ドル近くに達すると予測されています。さらに2026年までには、現在の2倍以上の678億ドルに達する見込みとなっています。アメリカのEコマース市場全体に占めるライブストリーミングEコマースの割合は、2020年は1パーセント未満でしたが、市場シェアは急速に拡大し、今年は3.5パーセント、2026年には5パーセント以上の割合を占めると推定されています。

小売企業はライブストリーミングEコマースの収益創出の可能性をますます認識しており、マーケティング担当者は、カスタマイズされたアプローチを通じてターゲットユーザーに合わせてライブストリーミングのショッピングキャンペーンを戦略的に調整しています。そこでは、業界の専門家や知識豊富なインフルエンサーと提携し、消費者に本物の有益なコンテンツを提供しようと、新しいさまざまなライブストリーミング形式を使用し、インタラクティブなライブストリームとパーソナライズされたエクスペリエンスに対する消費者の需要に応えています。たとえば、美容会社は1対1の相談にメッセージアプリのWhatsAppを使用することが多く、ホームセンターの会社では業界の専門家を活用して、1対多のセッションで教育的価値を提供しています。

ライブストリームで利用されるプラットフォームを見ますと、今まではFacebookライブやYouTubeライブなど、ソーシャルメディアおよびビデオ共有のチャネルが、その膨大なユーザーベースゆえ主に使用されていました。が、ブランドや小売業者は、消費者のロイヤルティを強化し、ファーストパーティのユーザーデータを収集するために、自社で所有するプラットフォームでライブストリームをホストし始めています。2022年12月の調査では、ライブストリーム視聴者の24パーセントがウォルマートやノーズストロームなど小売業者が所有するウェブサイトやアプリで購入可能なライブストリームを、21パーセントがエステーローダーやナイキなどブランドのウェブサイトまたはアプリを介して視聴していました。

ライブストリーミングEコマースは、Amazonでも頻繁に行われています。Amazonでは、2016年3月にAmazonのプレゼンターがファッション関連のAmazon製品を売り込むことを目的とした最初のライブストリーミングEコマースが行われました。これは、2017年5月に終了し、2019年に新たに一般のインフルエンサーなどが、Amazonで顧客向けに独自のライブストリームをホストすることで、自社製品の発見および販売を促進できることを目的としたAmazon Liveが開始されました。Amazonの左上にあるメニューの中にもAmazon Liveとして組み込まれており、それをクリックすると、ライブビデオまたは最近のライブを視聴するオプションが表示されます。どちらのオプションでも、ビデオで紹介されている製品を購入できますが、ライブで視聴しているときは、質問をしたりホストとチャットしたりすることもできるようになっています。また、関心のあるインフルエンサー、ブランド、興味のある最新情報などをフォローするオプションもあり、買い物客はそれらブランドのチャネルやライブストリーミングに関する通知を受け取ることができます。

JECCICA客員講師 渡辺泰宏

JECCICA客員講師 渡辺泰宏

カリフォルニア在中チーフエグゼキュティブ、戦略ビジネスコンサルタント。日米の顧客に対し、新規ビシネス戦略立案および解約、新規パートナー開拓、コーポレートマーケティング、オンライン、ソーシャルメディア、モバイルマーケティングの戦略立案、EC市場動向分析及び商会等の戦略的コンサルティング。


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