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【勝手にECサイト分析】イージー「京都EASY」/問い合わせの回答をHPに反映し続け

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Tシャツを販売する「京都EASY」の創業は95年。ヤフージャパンや楽天の設立よりも前にネット通販を始めたパイオニアである。
創業当時は検索エンジン自体がなかった。モールも決済サービスも事実上存在していなかった。
商品の実物を見せずにネットで商品が売れるとは誰も思っていなかった。

ユーザーは1分当たり何円という形で通信費を払い、1ページのダウンロードに数分かかる、そんな時代である。
このような環境で、あなたは「開拓者」になれますか?

ショップに顔写真を掲載したのは同社の岸本栄司が最初だと記憶する。
お客さま候補とはいえ、顔の見えない不特定多数に自分の顔や店の住所を公表するのは「怖い」というのが当時の一般常識だった。
顔が見えない=信用できないお客との取引も前金が常識。

しかし岸本氏は「商品到着後の銀行振込」を決断した(現在は利用度の低下と事務負荷を鑑み、個人顧客向けに銀行振込決済はしていない)。
これは開拓者岸本氏が行った数々のイノベーションのほんの一例だ。

筆者がコンサルティングをしたときに驚いたことがある。
刻々と注文だけが入り、問い合わせなどのメールや電話は皆無なのである。

岸本栄司社長は、お客さまからの問い合わせやトラブルなどについて、その回答や防止策を「長年に渡って」「一つ一つ」「ホームページ上に」反映していった。
その結果、注文だけが入るというレベルに到達したのである。数例を挙げる。

「人名に使われる『はしごの髙』『立つの﨑』などは、一般に使われる高崎で入力してください」「マンションなど防犯上の理由で表札を出していないお客さまは『表札なし』と追記してください」などは、カート内ケアテキストのごくごく一部である。

このほか、布地の質感をお客さまに伝えるにはどんな画像が適切か、胸周りや袖などのフィット感を伝えるにはどうしたらよいかなども含め、一つ一つ反映していったのである。これもごく一例で書ききれないほどだ。

きれいに整ったショップではないが、大変多くのエッセンスが濃縮されている。
ちなみに岸本社長は、同志社大学大学院で「インターネットと電子商取引」の講師をされている。

※記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

 

 

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