2023年 年頭所感 松本順士

2023年新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
皆様におかれましては、健やかな新年をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。

旧年中は、JECCICA一般社団法人ジャパンEコマースコンサルタント協会への格別のお引き立てを賜わり誠に有難うございました。皆様のご支援のもと、無事に新春を迎えることができ心から感謝申しあげます。

アフターコロナのEコマース予測
コロナ過の中DX一気にデジタルシフトが進んだ結果、ECサイトをひとつの新たな販売チャネルとして捉えるのではなく、ECサイトを中心としたデジタルの世界全体を軸に顧客とのコミュニケーションを活発化した。
一方、CXはカスタマーエクスペリエンス（Customer Experience）「商品やサービスの価値を高める顧客体験」は商品、価格、機能だけではなく、お客様との接点で発生するあらゆる体験から価値を作ることにおいてはまだまだ課題が多い。

最先端のデジタルネイティブブランドは、ボイスコマースの導入、店頭、POPUPストアと連携したイベント、そしてAR、VRを可能にしたO2O体験の試みなどを試験的に実施しています。ヘッドレス・コマースやプログレッシブウェブアプリケーション、そしてライブストリーミングを通したコマースをブランドが実現するに連れて、世界中が物理的な店舗と化している。

コロナ過で多くの実店舗が閉店したのは事実で、閉店した店舗はオンライン上で販売を行い、またEコマースから始まったショップは徐々に物理的な実店舗を出店するところも増えてきている。理由としては、すでに多くの顧客を持ち、顧客データを活用し店舗への集客が容易であるからだ。

大手メーカーのEコマース展開やD2Cとプライベートブランド販売が加速しており、アフターコロナでは流通に配慮せず直接顧客に販売し、小売店に頼ることなく、自社のブランドを守り、オンラインでの広告、宣伝をしており、直接消費者に販売することで、自ら顧客関係を築いている。そうすることで顧客体験を提供するときに活用できる「ファーストパーティデータ収集」を可能にし、最終的に収益化につなげている。
プライベートブランドにおいては、オンラインでテスト的に販売し、実績を作ってから店舗でも販売する流れも多く見受けらる。

他Eコマースのオートメーション化、倉庫のロボティクス化、「レベル5」のAI（人工知能）による自己管理型自動化システムなどによる人手不足や迅速かつ効率的にする取り組みがある。

CXを最適化とDXによってEコマースはどのように変わっていくのか
企業にとっての変化として、DXの活用により会社全体のマーケティング制度が向上し、営業側はオンライン上で可能になり、ECサイトが一つの店舗として大きな役割を担っている。
Eコマース側はオンライン接客やチャット機能、CRMなどのサービスを展開し、企業からのメッセージや商品に込めた思いを顧客に直接伝える場を作り出すことが重要だ。価格以外の価値を顧客に共有しやすく、デジタル技術をもとにCXを高めることができるECサイトは、楽天市場等のモールでは受けることができない顧客体験を提供する場として欠かせない存在である。
また消費者にとっての変化としては、店舗に来ているような感覚でECサイトを利用できるようになれば、これまで店頭で購入していた消費者にも大きな変化が起きる。アパレルECにおいて問題になるサイズや色や素材等に関しても、動画やチャットを活用しスタッフによる適切な説明ができれば解決できる。さらに、DXを活用しCXの価値を最大化したECサイトであれば、顧客に合った商品レコメンドや情報提供により、顧客のファン化を促すことにつながる。

オンラインではサイト、商品、サービスがあふれ、顧客の期待よりも顧体験価値が上回らなければ選ばれない時代。ECサイトは重要な顧客接点のひとつとして、DXを促進し、CXの価値の最大化を追求することが求めらる。

我々ジャパンイーコマースコンサルタント協会としては、Eコマースを支える人材育成、ECコンサルタントを養成し、EC運営に必要なノウハウを体系的に学べることを提供してまいります。
本年も皆様方の益々のご隆盛とご健勝を心からお祈り申し上げます。

 - JECCICA記事, お知らせ, その他, コラム, ニュース, 年頭所感