NetflixのEコマースサイト

現在、インターネットを介して視聴者に直接ストリーミングビデオを提供するOTT (Over-thetop)メディアサービス市場は、大手ではNetflix、YouTube、Disney、Apple、Amazonなどが主導しており、各社オリジナルの映画やテレビ番組を作成し、他社との差別化を図っています。アメリカのOTTサブスクリプションの収益シェアを会社別に分類しますと、今年は全体の約30パーセントがNetflix、約26パーセントがDisneyとなっています。ただ、次のグラフにあるとおり、全体に占めるNetflixの収益シェアは年々低下しております。これは、競争の激化と市場の成長によるものであり、決してNetflixの収益減少によるものではありません。

とはいえ、他社とは異なり、ビデオストリーミング収益主体のNetflixにとっては、収益向上を図るうえでも新しいビジネスの立ち上げの必要性があったのではないかと思われます。その回答の一つがEコマースサイトであるNetflix.shopの立ち上げです。

先日発表されたNetflix.shopは、番組や映画をベースにした商品を限定販売するオンラインストアで、厳選された高品質のアパレルやライフスタイル製品を取り扱います。まずは、今年初めに開始された2つのアニメシリーズの”Yasuke”と”Eden”をベースとし、新進アーティストや日本のBeamsなどとのコラボレーションによるアパレルとアクションフィギュアを販売しています。今後はフランスを拠点とするミステリーTVシリーズ”Lupin”から、ルーブル美術館とのコラボレーションによる装飾品の販売も予定しているようです。まずアメリカでスタートし、今後数ヶ月以内に世界の各国でも展開する予定とのことです。