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ネットショップの教科書92 更に「進化するAmazon広告」

前号でお約束の「新しくなったAmazon広告」を解説します。その前に、前号でご案内しました「Amazon、ASINの登録、更新時に新しく3つの項目への入力が必須になります」の説明がわかり難かったようなので、今一度補足説明します。「追加された必須3項目」は全出品商品に適用されるものではなく、適用されるのは必須3項目別にまとめたリスト、商品タイプ(246種類)の掲載商品のみです。

商品タイプ(feed_product_type)とは、出品商品の大きなカテゴリ、例えば「食品&飲料」の場合、

( 商品タイプ feed_product_type)
AlcoholicBeverages
Beer
Beverages
Food
Spirits
Wine

これらが、商品タイプです。これら商品タイプは、新規商品登録の際に決定されますが、出品後は在庫ファイルで確認するしか方法が思い浮かびません。在庫ファイルの記録は出品者ご自身行わないといけません。非常にわかりにくいですが、「在庫」タグの「在庫管理」-「詳細の編集」で編集画面に入ると、必須項目「正味数(net_content)」「商品の形状(item_form)」「付属品総数(number_of_items)」などが表示されているものがあります。その場合、入力しておかないと以後更新出来なくなる可能性があります。

さて、それでは最新の「進化するAmazon 広告」です。

Amazonサイト、購入者として、出品者として、どれが広告かおわかりでしょうか?

Amazon広告で聞き慣れたものに「スポンサープロダクト広告」があります。Amazon.co.jpサイト内商品検索結果ページで、通常48商品掲載される中、上部に広告として掲載される「スポンサープロダクト広告」で、多くの出品者が利用しており、購入者も上部の掲載商品が広告によるものと理解しています。「スポンサープロダクト広告」は、PCデスクトップやモバイルの商品検索結果ページのトップやサイド、検索結果内、および商品詳細ページに表示されます。広告は、検索ワード入札金額や、関連性の高いキーワードなどに基づいて商品検索結果ページに表示されます。

「スポンサープロダクト広告」の他、「スポンサーブランド広告」、「スポンサーディスプレイ広告」は、日本でも早くから運用されており、Amazon.co.jpサイト内外の広告を含めると、かなりの種類ありますが、そのうち、前者3種類の広告に「Amazon DSP広告」、「動画広告」、「音声広告」を合わせたAmazon広告6種類を、内容、特徴、掲載場所、課金方法、効果の項目でまとめてみました。

Amazon広告6種類

上の3種類、「スポンサープロダクト広告」、「スポンサープロダクト広告」、「スポンサーディスプレイ広告」はいずれもクリック課金です。

「スポンサープロダクト広告」は、2018年12月に機能強化され、Amazon出品で売上をあげる上で広告レポートの活用がより有効となりました。機能強化されたAmazon広告レポートは、期間設定の期間が短くなりましたが、ある程度統計の期間が短いほど、新鮮なデータで解析ができます。季節の特別なイベントを取り込んだ長い期間の統計データは、判断を狂わせます。半年、一年などの期間で統計データ解析しても、それは山、谷をならした平均的な凡データになりがちです。

Amazon出品で、売り上げを伸ばしていくには、「Amazon内検索で検索結果上位表示」、「スポンサープロダクト広告の活用」によりセッション数(閲覧)を増やす、すなわち来場者を増やすことが重要であることは言うまでもありません。「スポンサープロダクト広告」で直接的にコンバージョンに繋がるというより、セッション数を増やし、データ解析で更なるセッション数の増加を狙い、精度の高い解析結果を得ることが望ましいと思います。

ユーザーの求める検索キーワードによって、検索上位表示に成功すれば、当該商品ページのセッション数は上昇し、おのずと、「注文-商品評価」と繋がり、売上は、更に検索上位表示へと「正のスパイラル」に入ります。この自然検索により、「正のスパイラル」に入る早さは、出品商品のトレンド力、需要などで異なります。認知されていない新商品を新規出品し、早期に売上を伸ばすには、「スポンサープロダクト広告」の活用が有効です。
スポンサー広告(プロダクト、ブランド、ディスプレイ)の広告利用にあたって、広告コンソール画面大きく変わりました。新しい画面でご説明します。

「広告」-「広告キャンペーンマネージャー」から新しい広告コンソ-ルを開きます。

新しい広告コンソ-ルでは、「スポンサープロダクト広告」、「スポンサープロダクト広告」、「スポンサーディスプレイ広告」が選択できます。

スポンサープロダクト広告
ターゲティングはキーワードを用いた以下の2種類です。
・マニュアルターゲティング
・オートターゲティング

スポンサーブランド広告
ブランドや複数の商品、ストアの認知度を上げるための広告で、商品検索結果の上部に掲載されます。広告をクリックすると、登録したストアか複数商品のページにリンクます。広告は Amazon のストアもしくは複数商品の登録、ブランド名とロゴ画像、見出しを登録して作成します。

スポンサーディスプレイ広告
一般的なディスプレイ広告同様、設定したターゲティングに基づき様々な場所に表示される広告です。スポンサーディスプレイ広告も商品詳細ページに入力されている情報を基に作成されます。また広告をクリックすると、その商品詳細ページにリンクます。ブランド」登録が必須になります。

スポンサーディスプレイ広告では、以下の2種類のターゲティングが利用できます。
商品ターゲティング
オーディエンス(興味・関心)

「商品ターゲティング」は自社商品と類似した商品やカテゴリーに広告を表示するターゲティング方法です。
「オーディエンス(興味・関心)」は Amazon 内の行動履歴により、特定の興味や関心を持っていると推移される方をターゲティングする広告です。2021年5月より日本でもオーディエンス(リマーケティング)が使用可能になりました。

スポンサー広告フォーマット

Amazonセラーセントラル管理画面は、レイアウト/デザインが突如として変更となり、広告や販売管理など運用に戸惑うことがあります。Amazon.comが先行する変更・改良にならい、amazon.co.jpでもベータ版のお試しという時もあります。Amazon広告を効果的に運用するには、広告費売上高比率(ACOS)など販売管理統計指標の確認と共に、在庫管理やキーワードの埋め込み編集など広告費の無駄打ちのないように常に商品の詳細編集や広告の一括アップロードなどがスムーズに出来るように心がけていないといけません。

以下は、2021年10月上旬に突如変更となった一括アップロードのインターフェースの例です。

・一括アップロードのインターフェース〔2021年9月まで〕

・一括アップロードのインターフェース〔2021年10月より〕

新しくなったAmazon広告の仕組みと広告コンソール、目まぐるしい変化について行くのは大変ですが、Amazon広告、しっかりと取り組めば必ず成果がでるものとお思います。

JECCICA客員講師

JECCICA特別講師 松橋 正一

EC得意分野/モールEC構築、amazon出品支援
楽天、ヤフー、amazon、自社サイトなどECサイトの運営経験を基に、数々のショップを構築サポート。大規模ECサイトの効率的な構築、データ処理システム構築を得意とする。


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