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無料API使わないともったいない! モールの無料提供API使わない手はない

ECショップ運営で欠かせないのが、アクセス解析、商品検索順位をはじめ自社や競合比較など各種統計データの収集と分析です。ECショップ運営に役立つ統計ツール「Nint」のような多機能高機能の有償ツールもありますが、利用目的を絞り込んで探してみると、身近なところに簡単に利用できるAPIサービスがあります。

楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazonの出店者・出品者や、各モールとパートナー契約を結んでいる企業、開発者が利用できる「開発者向け無料API 」、そして簡単な登録をするだけで出店者・開発者でなくても利用できる「無料API 」があります。各モールからAPIが無料で公開されていることに気が付かない方が多いということで今回、「誰でも利用できる無料API 」に注目して紹介します。

まず、「API」とはなんぞや?

「API」とは、アプリケーションプログラミングインタフェース(Application Programming Interface のAPI)であり、むずかしく言うと、ソフトウェアコンポーネントが互いにやりとりするのに使用するインタフェースの仕様です。簡単に言うと「ソフトの機能を共有すること」です。

「ソフトの機能を共有する」ということは、外部から機能やデータを活用することであり、ソフトの内部コード(プログラム)は見えませんので、やりとりできるように(利用できるように)インタフェースを含めてが「API」です。ですから「APIは、見てもわからないので、データのやりとりができるようにインタフェースを作る」と言うのは基本的には間違った表現です。

お気持ちはわかります。実際に「無料API」を見てみると、とてもわかりづらくそのままでは利用できそうにありません。

公開されている「API」は、世の中が必要としているだろうと思われる機能であるものが多く、開発者やECショップ運営者は新しく開発しなくても無料で利用でき、効率的にアプリを制作、しかも開発コストも大幅に削減できます。アプリ制作には「API」は、とても便利な存在です。

それでは、各モール、どのような「API」を公開しているか見てみましょう。

<楽天市場>

【 RMS内で公開無料API 】

RMSメニューに「拡張サービス一覧」というのがあります。
更に「4 WEB API サービス」があり、そちらをクリックして開くと、
以下のようなメニューが見えます。

「RMS WEB サービスリファレンス」11種類あり、活用頻度の多そうな「商品API(ItemAPI)」は、楽天市場に出品する商品の管理をサポートするAPIで以下6つの機能があります。

〔item.get〕
RMSに登録している商品情報を商品管理番号を指定して取得することができる。
〔item.insert〕
RMSに商品情報を登録することができる。
〔item.update〕
RMSに登録されている商品情報を更新することができる。
〔item.delete〕
RMSに登録されている商品情報を削除することができる。
〔item.search〕
RMSに登録されている商品情報を検索することができる。
〔items.update〕
RMSに登録されている複数の商品情報を同時に更新することができる。

※利用には、商品一括登録サービス(月額利用料10,000円)の申込が必要で、かつ申込み利用許可を受け、認証情報として「serviceSecret(サービスシークレット)」と「licenseKey(ライセンスキー)」の2つを取得する必要があります。

楽天市場に出店していなくても、RMSにログインしなくても、どなたでも利用できる楽天市場関連の無料API は、こちらで確認できます。
https://webservice.rakuten.co.jp/document/

【 誰でも利用できる無料API 】

〔楽天市場商品検索API〕
〔楽天市場ジャンル検索API〕
〔楽天市場タグ検索API〕
〔楽天市場ランキングAPI〕
〔楽天商品コード検索API〕
〔商品価格ナビ製品検索API〕

最も興味深い機能は〔楽天市場ランキングAPI〕ですが、この機能は、楽天市場内のコンテンツ「ランキング市場」の情報を取得することが可能なすぐれもののAPIです。 デベロッパーはジャンル別や性別、年代別などで売れている商品の情報を取得することができます。 また、ランキング1000位まで現在のランキング入り商品の各情報が入手できます。

実際にリクエストするurlは、
https://app.rakuten.co.jp/services/api/IchibaItem/Ranking/20170628?format=json&applicationId=1024526497452996321

で呼び出しますが、取得データは、

とても整理して読み解けるデータ様式ではありません。

このアプリプログラミングインタフェース(API)を見やすくするように更にインタフェースを作ってみましょう。エクセル、テキストエデッター、FileMakerいろいろ工夫すればその方法が見いだせると思います。

FileMaker で、整理してみました。

Rank(検索順位)、ItemName(商品名)、ItemPrice(販売価格)、ItemUrl(商品ページurl)
を取り出してみましたが、この他、

itemCode(商品番号)
itemCaption(商品説明文)
imageUrl(商品画像url)
shopName(店舗名)
shopUrl(ショップurl)
shopOfTheYearFlag(SOY受賞履歴)
shipOverseasFlag(海外配送対応)
asurakuFlag(あす楽対応)
affiliateRate(アフェリエイト料率)
reviewCount(レビュー数)
reviewAverage(レビュー評価点)
pointRate(ポイント料率)
genreId(ジャンルID)

など、商品情報、店舗情報、プロモーション情報といった様々なデータを取り込むことができます。これらのタイムリーで精度の高いランキング情報が無料で手に入るのです。利用しないのはもったいない。利用しない手はないと思います。

それでは、これらAPIのデータをどのようにして見えるようにするか、具体的にご説明します。ポイントは2点です。

・リクエストURLとパラメーター
・データ配列を整理し、
各項目毎に抜き取る

公開されているAPIのリクエストURLは、
/20180628?format=json&applicationId=102452649745299
のように、最後尾はこれからAPI 利用するアプリIDを記述します。
/20180628?format=json&applicationId=[アプリID]
そして、ジャンル、性別、年代などのパラメーターを後ろに並べて記述することができます。
(前方URL中略)・・・[アプリID]&genreId=100283&page=1

リクエストURLにパラメーターを記述(付ける)ことで、各分類項目で絞り込みランキング順位を取得することができます。

そしてリクエストの結果、以下のようなデータを取得することができます。

抜き出したい項目のデータ、例えば〔 “itemPrice”: “18900”, 〕とすると、
データ〔18900〕の前後のワード、itemPrice に続く〔 “: ” 〕そして次の〔 “, 〕
の文字位置を測り、前後に挟まれたデータ〔18900〕を抜き出します。エクセルや秀丸のマクロ機能で自動処理可能と思います。FileMakerでは、スプリクトを書き自動処理していますが、詳細についてご興味ある方はご相談ください。

<Yahoo!ショッピング>

出品管理や商品管理で、主にストア構築・運営する出店者が利用の対象となる「API」は2014年に発表公開されて以来、その種類も拡がりをみせ、「Yahoo!デベロッパーネットワーク」(http://developer.yahoo.co.jp/)にアクセスし、「Yahoo!ショッピング」専用フォームから登録するだけで、「誰でも」「無料で」利用できます。

「Yahoo!ショッピング」が解放している「無料API」
https://developer.yahoo.co.jp/webapi/shopping/

【ショッピング情報取得API】

〔商品検索〕
〔カテゴリランキング〕
〔カテゴリID取得〕
〔商品コード検索(商品詳細)〕
〔キーワードランキング〕
〔おすすめ情報モジュール〕
〔ポイントキャンペーン情報取得〕
〔商品レビュー検索〕

<Amazon>

Amazon webサービス API
http://webservices.amazon.co.jp/scratchpad/

Yahoo!ショッピング、Amazon .いずれも役立ちそうなAPIがかなりの種類用意されています。紙面の関係上、詳細については次号以降にご紹介できることを願っています。各モールとも、ストア構築・運営する出店者やサポートする店舗運営支援ツール開発者のために機能やデータの提供ですが、せっかくの機能やデータ、有効に活用し店舗運営に役立てていただきたいと思います。

JECCICA客員講師

JECCICA特別講師 松橋 正一

EC得意分野/モールEC構築、amazon出品支援
楽天、ヤフー、amazon、自社サイトなどECサイトの運営経験を基に、数々のショップを構築サポート。大規模ECサイトの効率的な構築、データ処理システム構築を得意とする。


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