Eコマースでのショッピングエクスペリエンス向上

家電大手のBest BuyとAmazonは、他の小売業者との差別化を図るため、新しいショッピングエクスペリエンスの展開を進めています。

Best Buyは、オンラインの買い物客向けに仮想店舗によるリアルタイムでのサービスを、Best Buyのウェブサイトやアプリで開始しました。仮想店舗では、約3,700平方メートル(試験運用時)ほどあるスタジオのようなスペースに、コンピューター、カメラとビデオ、フィットネスなどの商品およびApple、マイクロソフトなどのトップブランド計約10の異なるカテゴリーがあり、一見Best Buyの実店舗に似ています。が、実際には買い物客はおらず、代わりに技術専門家のチームがそこにいて、リアルタイムでオンラインの買い物客をサポートする仕組みとなっています。これらの専門家は、買い物客にライブの製品デモンストレーションを提供したり、特定の機能などに関する質問に答えたり、買い物客が必要な技術や情報を正確に見つけられるように特別なトレーニングを受けています。たとえば、フィットネス機器の購入を考えている買い物客は、ブランドや機能の違いについて説明できるフィットネスの専門家として特別に訓練されたスタッフと、製品およびカテゴリーページの画面にあるアイコンをクリックしてバーチャルにチャットできるようになっています。

一方のAmazonは、買い物客向けに新しいショッピングエクスペリエンスとなる”インスパイア (Inspire)”を発表しております。Amazonアプリで利用できるAmazon Inspireは、Amazonの買い物客を、他の顧客、最新のインフルエンサー、幅広いブランドにより作成された買い物可能なアイテムと結び付ける没入型のショッピングエクスペリエンスにより、買い物客は自分の興味や関心に合わせてパーソナライズされた商品を簡単に見つけて購入できるようになっています。外部の専門家やインフルエンサーからのアドバイスを得ることも可能で、ゲーム、ペット、メイクアップなど、20を超えるさまざまなカテゴリーが提供されております。

昨年末からアメリカ国内の一部の顧客向けに展開され、数ヶ月以内にアメリカのすべての顧客が利用できるようになり、さらにより多くのショッピング可能なコンテンツが追加される予定となっています。ただし、Best Buyの新サービスとは異なり、このAmazon Inspireは、スマートフォン上のAmazonアプリのみサポートしており、ウェブページでは利用できません。