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デザインにお金かけられるか?試される企業価値

「デザイン コスト」とか「デザイン 費用」でググるととても悲しい検索結果が出ます。

「デザインコストのカットの方法」とか「余計なコストをかけないデザイン制作」など企業はいかにコストをかけないで「ちょっとカッコいいデザイン」を手に入れようとしているかといいう悲しい現実を感じます。

あまりにもデザインというものを粗末に扱いすぎですし、コストやエネルギーをかけない会社が多くなってきた気がします。デザインにもデフレの波が押し寄せています。それともまだ日本は貧しいのか。言葉で伝えられない情報をビジュアルで伝えることがデザインですので、単にかっちょいいロゴだけ作れば良いわけではないのです。

PCやデザイン関連ソフトも進化しそして低価格化が進みもはやコモディティになってます。誰もが一流デザイナーと同じハードやソフトを使うことができる時代ですので、ちょっとカッコいいロゴくらいちゃちゃっと出来てしまいます。しかし結局「カッコいい」だけでは人の心に届くようなデザインはできないのです。

デザインで成功した会社で最も有名でわかりやすいのがAppleでしょう。スティーブ・ジョブズというカリスマの恐ろしいほどのデザインへのこだわりがMacやiPhoneなどのApple製品を作り上げたと言っても過言ではないでしょう。

自分の会社がAppleにはなれないとしても、小売業は商品の良さを伝えるコミュニケーション業です。特にECにおいてはグラフィックとテキスト、プラス最近は動画も、でしかモノは売れないのです。さらには販売する(製造する)企業のフィロソフィーなども伝えることが大切です。

そこでデザインの価値があるわけです。

ググるとデザイン=問題解決と書かれていることが多いですね。デザインにはすべて必然があり、説明できないものは無いと思います。タイポグラフィーを勉強すればフォントにも実はすべて意味があることを知ります。

私は上がってきたデザインに関してデザイナーに「なぜこの色?なぜこのフォント?なぜこのサイズ?」とガンガン質問します。答えられないデザイナーは使いません。

ちょっとオシャレっぽくここの細い線入れてみました・・・とかダメです。直感とか不要でデザイナーは論理的に説明できなければなりません。その上でA案B案どっちにするかは、そこではもう決定権者の「直感」になります。ちょっとカッコいいだけのロゴを作って、トータルのデザインはまったく考えられてない企業が多いですね。ロゴはカッコいいのに差し出された名刺はフォントもフォントサイズも何だかバランス悪いね・・とか多くないですか。

カッコいいだけのデザインは5年も経つと陳腐化して、カッコ悪くなってしまいます。本当にすばらしいデザインは10年経っても20年経っても古びることなく企業価値を伝え続けるのです。例えロゴを含め、名刺や封筒などの印刷物、企業サイトやECサイトなどのWebのデザインに数百万かけても20年古びないで使い続けて人々の心に残れば投資としてはずいぶんと安いものです。

デザインを企業価値に出来るかどうかは経営者がどこまでデザインの有用性を理解しているかにかかってます。デザインは顧客が一番に目にするものですし、デザインはコストではなくプロフィットと理解すべきでしょう。デザインに投資することの大切さを改めて認識すべき時に来ていると思います。

JECCICA客員講師

JECCICA客員講師 斎藤 賢治

(株)クオカプランニング取締役会長
2001年お菓子パンの材料道具販売「cuoca」を立ち上げ、EC・リアル店舗・卸販売・レッスンスタジオとオムニチャネルを実践し最大32億円まで成長させる。食品の商品開発からプロモーションなどを得意とする。


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