戦略は明確ですか?
梅雨が開け「世界大運動会」の影響でネットショップ業界では都内の配達に影響が出ています。
みなさんは大丈夫でしょうか?
コロナ禍の影響で新規にネットショップ運営を始める事業者さんが増えていますが残念ながら半分以上の方が「失敗」しています。
失敗している方のほとんどが「戦略不足」です。
戦略をわかっているようで、わかっていない。
そんな、ビギナー向けの「初めての戦略」について共有させていただきます。
「戦略」を考える上で必要なこと
市場には必ず「競合」がいます。
家具であれば、ニトリ。書籍なら、Amazon。
様々な消費者が買い物をしています。
中小企業にとっては、ニトリもAmazonも巨大な競合になります。
巨大な競合を「強者」中小企業を「弱者」として例えます。
「強者」は、ヒト・モノ・カネがそろっていて薄利多売が可能です。
多店舗展開も出来て消費者との接点が多いです。
ポイント付与や販促企画などサービス面・企画面でも優れています。
消費者は「自分にとって“一番”都合の良いサイトを選ぶ」ため強者のサイトを消費者は使い続ける傾向が高いです。
そのようなガチガチに固められた状況に弱者が真っ向勝負をしても、まず勝てません。
では、後発の中小企業のWebサイトは生き残ることができないのか?
そんなことはありません。
きちんとした「戦略」を練れば勝算はあります。
お客様を絞りこんでいますか?
お悩み相談を受けた際に必ずしている質問があります。
それが『 誰向けの商品ですか? 』という質問。
ネットショップ運営に悩んでいる方の返答は明確な返答ができないか「20代~50代の女性向けです」とモヤッとした返答のどちらかです。
なぜ、お客様を絞り込むのが重要なのか?
JECCICAのコンテンツを熟読している方なら朝飯前ですが「ハサミの販売」に例えて説明します。
今では100均でもハサミが売っています。
ダイソーやモノタロウのような強者が薄利多売でハサミを売っています。
この市場の中で中小企業がハサミを売ろうとして勝ち目はありません。
そこで、
・左利き
・美容師
・スキバサミ
に絞り込んでみたら、どうでしょうか?
世の中のハサミのほとんどが右利き向けなので左利きの美容師の方は、どこでも入手できる訳ではないので喜ばれる可能性は高いですよね?
強者のような「誰にでも販売」ではなく『 限られた人 』向けの販売なので市場は小さくなりますが「薄利多売」ではなく限られた人のお悩みを解決する商品なため『 厚利多売 』が可能になります。
このようにして、強者とは異なる方法強者がやらないニッチな絞り込みで活路を開いていくのです。
絞り込んだ市場で成功したら市場を少し広げてみる。
これの繰り返しで、中小企業でも市場のシェアを広げられます。
戦略とは?
ハサミの例は極端だったかもしれませんが『 絞り込む 』ことの重要性はイメージできたと思います。
「戦略」も、絞りこみが重要です。
強者が行う、薄利多売・いろんな人に売るのは弱者がやっても失敗します。
無駄な戦い・負け戦は止めてご自身の戦略を立てましょう。
まずは、お客様像の明確化です。
・「こんな人に買ってもらいたい」と思う具体的なお客様像は?
・お客様が抱えている悩み/課題は?
・お客様が商品/サービスを利用した後の理想像は?
そして、『 特定の価値提供(販売) 』です。
薄利多売は、強者にまかせて中小企業のネットショップは厚利多売の販売。
そして高い満足で買い物をしていただきリピート・クチコミしたくなる売れるネットショップを目指しましょう!
JECCICA客員講師 菅原 渉
株式会社バックキャスティング 代表取締役
1999年よりEC業界へ。運営~支援まで多方面で経験を積む。コンサルティング活動と並行して中小機構販路開拓支援アドバイザーとして動画やセミナーで講師も行う。自社の強みの明確化~成約率の向上~成果を得意とし、最高記録は月間CVR18%