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「組織はコミュニティだ!」新評価基準『企業文化』とは

組織運営のベストな答えが見つからない。
「今までの組織構築は何だったんだ・・・」10年前の私は、マネジメントの現場を離れるたびにそう感じていました。急成長するECの現場はまさに戦争で、採用・面接・教育にはじまりコールセンターを立ち上げウェブチームを育成し、営業チームに数字必達のゲキを飛ばす。クレーム対応で気持ちが折れそうという若い課長がいれば日々話してポジティブにし、採用教育が間に合わず人材不足を補うために深夜は寝る時間を削ってシステム自動化のプログラムを書き続け、サイトデザインとマーケティング戦略もチェック指示する。そしてようやく経営全般に着手して一眠りしたら朝日とともに朝礼でスタッフを鼓舞する。当時の私だけでなくベンチャーECのリーダーなら毎日こんな慌ただしさだったと思います。
リーダーを支えるエネルギーはなんと言っても、成長拡大する売上数字とスタッフ、顧客の声でしょう。ただその一方で内心は「こんな組織運営じゃこのあとがダメなんだ。自分が現場から離れなくては」という焦燥感に苛まれる方も多いと思います。私も、自分が現場にいないと組織崩壊してしまう、という呪縛にとらわれていました。

「半分が離職して、売上も激減しています」
ご多分に漏れず、次こそはそうならないようにとマネジメント本を読みあさっては朝礼を工夫したりマニュアルやクレドを作ったりと、自分がマネジメントを離れても組織が活性できる術を試行錯誤してきました。が、結局は自分が現場にいないとダメ。そんな「属人的マネジメント」からなかなか脱却することができないまま迎えた2006年のことです。50人規模に育てたEC組織の株式上場を機に現場を離れた半年後、またあのイヤな知らせが私の耳に飛び込んできました。
「半分が離職して、売上も激減しています」と。
なぜだ?優秀な人材で固めたはずなのに・・・今回ばかりは自信をすっかり失い、とにかく国内外や業界を問わずに経営者やリーダーの話を伺って回りました。すると、当時アメリカで流行し始めたツイッターで「日曜になると、はやく会社に行きたくてソワソワする!とスタッフがつぶやくEC企業がある」というツイートを発見したのです。さっそくラスベガスにあるというその会社「zappos」に電話をしました。来週そちらに行くからすぐ社長と会わせてもらえないかと交渉したところ「せっかく日本から来るなら、来月イシヅカという日本人がザッポス社内をガイドする。我々と同じくらいザッポスをよく知っている。トニー(社長)をはじめzapposの経営陣や各部門のトップも教壇に立つ」と紹介されました。このイシヅカという日本人が、『ザッポスの奇跡-アマゾンが屈したザッポスの新流通戦略とは』の著者、石塚しのぶ氏だったのです。

ただ私が書籍を読んだ感想は「ECの現場はそんなに甘くない」「似たようなことをやっている企業はすでに日本にもある」「あとづけの成功理論だ」と半信半疑でした。でも、この組織のしくみが「ソーシャルネットワーク時代」を前提として意図的に作られている、と言うことを知り180度見る目がかわりました。

SNS時代に強い「経営のしくみ」とは
当時アメリカのネット文化は日本の1年先、いや3年先を走っており、顧客やスタッフの声はSNSによって圧倒的な発言権を持ちはじめていました。もうマス広告では生活者の印象コントロールができなくなっていたのです。一方日本は、まだ巨大掲示板にビクビクしながら、mixiやブログでステルスマーケティングが横行していたような時代です。
 
「ソーシャルネットワーク時代」を視野にいれた組織構築?これは本当なのか。現場はどうなっている?この目で確かめるために3日間、石塚先生が主催する米ザッポス社の社外研修に参加させていただきました。日本からは、まだ上場前のTKPの河野社長や味千ラーメンの重光副社長もご参加されていて3日間をご一緒させていただきました。実際に現場を見て、書籍に書けることと書けないことがあるんだな、ということも分かり、今まで抱えていた多くの悩みが解消されました。そのキーワードが「企業文化」「コアバリュー経営」です。

しかし米国と日本の風土の違いやSNSの遅れにどう対応すべきか、これをどう伝えて行くべきか。石塚先生からは非常に多くの学びを頂きましたが、お住まいがロサンゼルスです。1年を通じて日本に滞在されるのはほんの数週間で、さらに大手企業にひっぱりだこの石塚先生には、EC事業者に特化したセミナーを開催いただくことはなかなか困難でした。
今回、毎月JECCICAで開催される無料セミナーがコロナ禍でオンラインセミナーという形態となり、これが幸いして、石塚先生にご登壇いただけることになりました。

JECCICAセミナーの神回、石塚氏のセミナーが視聴できます。
開催後早々に『神回ですね!』と参加者からのお声があがったJECCICAオンラインディスカッション1016『ザッポスの飛躍から学ぶ、企業文化とコア・バリューのパワー』(2020/10/16 金 18:00 定例開催分)は、現在、期間限定でアーカイブ閲覧が可能となっています。ぜひご覧下さい。
動画URL:facebookライブアーカイブ:https://issun.cc/1016JECCICA

こんな方にお薦めです:
・このコロナ禍でネットに参入したいが資本が少ないという中小・零細のEC事業者のリーダー
 ※マイクロブランディングの項は必聴です。
・急成長してマネジメントできなくなったという組織
・価格競争ではなく、本当の魅力で愛されるショップを目指したい方
・チームや組織を活性化させて、経営陣もスタッフもイキイキと働く現場の「つくりかた」が知りたい方

内容:
・成功から失敗へ、企業の敗因とは
・成長している企業が掲げる「企業文化」
・企業文化を戦略的につくる「コアパーパス」「コアバリュー」など

セミナー中の紹介書籍
『ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか』ピーター・ティール (著)
『ザッポスの奇跡-改訂版-~アマゾンが屈した史上最強の新経営戦略』石塚しのぶ(著)
『トレイルブレイザー-企業が本気で社会を変える10の思考』Marc-Benioff(著)
■石塚さんが紹介されたコアバリュー経営について:https://www.corevalue.or.jp/

JECCICA客員講師

JECCICA客員講師 宮松 利博

得意分野/Eコマースの立ち上げ・販売拡大
1998年に公開したフリーウェアがヒット。その知見で開発した商品が大手ECコンテストで12部門受賞、3年で年商20億円に(現ライザップ)。上場と同時に保有株を売却し、ECコンサルティング会社を立ちあげ、業界No.1クライアントを多数抱える。日本イーコマース学会専務理事。


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