年頭所感 JECCICA客員講師 山田彰彦
新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしく願い申し上げます。
昨年、EC業界において比較的大きな話題となりました『越境EC』。
中小機構が補助金を出したことも大きな要因になったと思いますが、補助金を出すだけでなく、勉強会、セミナー、マッ
チング、よろず相談など、様々な取り組みを行い、総合的に支援することで、初めの一歩を踏み出された事業者も多かっ
たのではないかと思います。
今年は、昨年以上に越境ECに挑戦する事業者が増え、同時に成功と失敗例も数多く見えてくるのではないかと思います。
対象となる国、どの商材を幾らでどのように販売し、国際物流や倉庫を上手に活用して海外のお客様に安心安全、1日でも
早くお届けするために、一つ一つ丁寧に問題を解決して、越境ECに投資した資金を即回収しようと考えず、中長期でしっ
かり利益の出る越境EC事業にしていただきたいと思っております。
また越境ECで無視できないのがTPPです。
昨年11月10日にTPP協定承認案が衆院を通過しておりますが、米国次期大統領トランプ氏がTPP離脱を表明しています。
そうなりますと、私としては中国主導のRCEP(東アジア地域包括的経済連携)に軸足が移ってくるのではないかと思って
います。
そうなりますと中国向け越境ECサイト構築、アリババやジンドンへのモール出店が増えると予想していますが、毎年審査
基準のハードルも高くなり容易に出展すらできない状況になりつつありますが、大きなポテンシャルを秘めていることは
今年も変わりありません。
それだけ大きなマーケットではありますが、振り回されることなく、思い込みをやめ、なんでも売る!という姿勢から、
『一つヒット商品を見つける年』にしていただきたいと思います。
少子高齢化・人口減社会に対応すべく、皆様の越境EC事業を、私どもJECCIAとして徹底的に今年も支援してまいりたいと
思っております。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
本年も皆様方の益々のご隆盛とご健勝を心からお祈り申し上げます。
JECCICA 客員講師
山田彰彦