JECCICA ジャパンEコマースコンサルタント協会

JECCICA ジャパンEコマースコンサルタント協会

最新セミナー・イベント情報
お申込みはこちら

新しい「Googleアナリティクス:GA4)で、なにが変わるの?

画面がこんなに変わります。


Googleは、2020年10月14日、次世代のGoogleアナリティクスとして、「Googleアナリティクス 4プロパティ(Google Analytics 4 property 」を発表しました。まず導入すると大きく画面が変わります。そして現在の解析結果から今後の予想を行ってくれたりします。最近多くなったアプリとウェブの行き来も解析してくれます。さらに、今までちょっと大変だった「この広告からの来訪者はよく購入してくれてありがたいんだけど、ちゃんと解約せずに継続してくれてるのかなぁ」といった、流入元別のコンバージョンだけでなく契約継続率もトラッキングが可能になります。
まずは今のアナリティクスと併用できますので、「アナリティクスヘルプ GA4」で検索するとだいたいトップに表示される公式マニュアルに沿って導入しておきましょう。早ければ早いほどあとあと切り替えたときに、過去のデータが蓄積されていることになります。ただコンバージョンの計測だけは対応するカートASPがまだ少なかったり準備にもう少し時間がかかりそうなので待つしかありません。まずはコンバージョン以外の可能な計測を始めてデータは蓄積しておきましょう。

GA4の「4」とは?
正式な略称は「GA4」ジーエーフォーとなるようです。なぜ「4」なのか?本来であれば「何ができるのか?」を語るべき筆者の立場ですが「やっぱり時事ネタはウンチクから」そんなナイスミドル読者からのリクエストにお応えして、今回も飲み会で受けるほうのネタをお伝えしたいと思います。ネタの入りとしてはこうです。「第4世代のGoogleアナリティクスって知ってる?」はい、ドン引きされてもそのまま突っ走りましょう。お笑いでも「第七世代」とかありますよね。あれは、第1世代が林家三平、牧伸二、コント55号といった白黒テレビが登場して寄席や演芸の舞台が放送された時代です。で、第2世代がドリフターズや欽ちゃんに始まり、オレたちひょうきん族まで、テレビのためにお笑いの形態が進化した時代なんです。そして第3世代が師匠と弟子の関係を持たないダウンタウン・ウッチャンナンチャンの時代。本当はここで業界的な世代の区切りは終わっていたのですが、霜降り明星たちが登場して「今までと様子とセンスが違うぞ」ということで彼らを「だいたい第7世代くらい」と定義したらしいです。へぇ〜となったところで、グーグルアナリティクスです。GA4(ジーエーフォー)とは、アーチン時代から脈々と受け継がれるグーグル・アナリティクスの第4世代なのです。まずはこちらの年表をご覧下さい。

まず、2002年にグーグルアナリティクスに買収される前のアーチン(Urchin)がurchin software corporation社とアイル社の提携によって日本に上陸します。これは活気的でした。とにかく面倒だった膨大なサーバログの保管や計算がどんなスタッフにでも任せることができて複雑なレポートもブラウザ上で閲覧できるという、まさに「夢のツール」だったのです。それがグーグルに買収され「無料化」されたのが2005年、一時はサービス停止になった時期もありました。ここまでがグーグルアナリティクスの第1世代です。重要な事は「ページ」「セッション」という単位を主として解析レポートが行われていたことです。これは第4世代で大きくかわることになります。そして、第2世代が、クラシック版と呼ばれるga.jsとダブルクリック社のdc.js などと統合した非同期タグ版です。これは2007年から開始されましたが、なんと言っても「eコマース機能」が実装されたことは、EC業界にとって衝撃的事件でした。非同期ってなに?という方は長くなるのでjavascriptが得意な人を見つけて聞いて見て下さい。簡単にいえば、アナリティクスのせいでページ表示がグルグル回って表示を待たされることが無くなった、ということです。
そしていよいよ第3世代が、ユニバーサル・アナリティクスです。analytics.jsと、グローバルサイトタグ(gtag.js)が並行していますが、ほとんどの方は、analytics.js を使われているとおもいます。analytics.js では、クロスドメインやユーザエクスプローラ、ユーザ属性(オーディエンス属性)が取得できるようになり、グローバルサイトタグ(gtag.js)では、ITPやGDPRなどクッキーによる個人情報取り扱いの問題に対応したり、広告連携が簡単になりました。

そして次世代アナリティクスへ
現在は「新・マーケティングファネル」や「カスタマージャーニー・マップ」といった言葉で語られるとおり、生活者は一度のサイト訪問でスグに購入を決定していないことが数値化されていますし、購入後も多くの情報に触れることで乗り換え先をどのように探しているのかも明確になってきました。

今までは、アーチン時代に決められた「ページとセッション」で解析分析をおこなってきたグーグルアナリティクスが、こうした時代の変化に対応して「ユーザとイベント」というくくりで、ユーザが通過する複数のネット経路や購入後の動きなども分析したり、過去の分析だけでなく「これからどうなるのか」というAIが得意な「予測値」を知る事ができるようになるのがGA4なのです!といっても筆者もまだ、公式マニュアルに書かれた機能とネット情報を読みあさり、ほんの数週間いじっただけです。今後ECでどのように売上を伸ばすことができるのか、利益を増やすことが可能なのか、新しいグーグルアナリティクス「GA4」の魅力を見つけ次第、ご報告してゆきたいと思います。

JECCICA客員講師

JECCICA客員講師 宮松 利博

得意分野/Eコマースの立ち上げ・販売拡大
1998年に公開したフリーウェアがヒット。その知見で開発した商品が大手ECコンテストで12部門受賞、3年で年商20億円に(現ライザップ)。上場と同時に保有株を売却し、ECコンサルティング会社を立ちあげ、業界No.1クライアントを多数抱える。日本イーコマース学会専務理事。


 - JECCICA記事, お知らせ, その他, コラム, ニュース

JECCICA ジャパンEコマースコンサルタント協会

Copyright© JECCICA ジャパンEコマースコンサルタント協会 , 2021 All Rights Reserved.s