ネットショップ運営における汗の流し方について
JECCICA特別講師 中谷 昌弘(通称:トントン先生)
Eコマースコンサルタントとして大事なこととしてEコマース運営者に対し、一生懸命仕事をしてもらうことというごくごく当たり前のミッションがあります。
コンサル依頼者は、コンサルタントがEコマースを勝手に繁栄させてくれるものだと誤解してしまっているクライアントがよくいます。
コンサルタントのすべき仕事は、正しい方向に導くということであるわけです。
Eコマース誕生から約20年経過し、世の中には、ネットショップの中にはなにか独自な繁栄のノウハウがあるように思われていたりしますが、いきつくところは実店舗商売取引と同じところにそのノウハウは集約しいていると考えています。
インターネットは単なるツールですから、江戸時代から培われている商売のノウハウの中にあった瓦版などの情報発信ツールがインターネットとして加わっただけのことなんだと思います。
よく「Google対策」などという言葉を耳にし、それについて汗を流しながら作業をされている事業者の方を見受けますが、汗の流し方を間違えているんです。
Googleなどの検索エンジンもつきつめれば機械です。
だから当然穴はあり、その穴を突いて検索結果を上位に出そうとするやり方を発見する人がでてきます。
もちろんそれは正しくないサイトの評価基準で、Googleがそれを発見した場合ブラックハットSEOとしてNGになるわけです。
Googleは「完璧な検索エンジンとはユーザーの意図を正確に把握しユーザーのニーズにぴったり一致するものを返すエンジンである」と定義しスパムと思われるサイトを見つけた場合は適切な処置を取ることを明示しています。
Googleの会社理念の中にGoogleが掲げる10の事実というコンテンツがあります。
その一番最初に「ユーザーに焦点を絞れば他のものはみな後からついてくる」とあります。
まさにこの考え方そのものが繁盛ネットショップを作る唯一のノウハウであると考えます。
「Google対策」という汗の流し方ではなく自社の顧客に焦点を絞って汗を流せば他のものはみな後からついてきます。
Googleが掲げる10の事実を項目のみ次に抜き出させて頂きます。
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
- 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
- 遅いより速いほうがいい。
- ウェブ上の民主主義は機能します。
- 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
- 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
- 世の中にはまだまだ情報があふれている。
- 情報のニーズはすべての国境を越える。
- スーツがなくても真剣に仕事はできる。
- 「すばらしい」では足りない。
さて「SEO対策」という言葉によってSEOはテクニックだと思われてしまっていたりしますが、そうではなく考え方として何かをやれば検索結果が上位になるというのではなく、Googleのロジックに準じサイトの作り込みをすることによりGoogleはそのサイトを評価してくれるということであり、たとえばGoogleウエブマスターツール内で「こうしてください」と指導してくれるわけですからその通りにすればいいとことです。
Google Analyticsを導入していないショップをよくみかけますがその結果連動しているウエブマスターツールも導入していないということになるわけです。
Eコマースコンサルタントはまずこのスタートのボタンの掛け違いから是正をしてあげるべきなのです。
この方向性を示してあげることだけで、自ら舵をとることができ出すクライアントも少なくありません。
Googleウエブマスターツールでは「あなたのサイトをこうしてください」と指導してくれれいますのでぜひ、導入するよう促すべきなのです。
そして、その後の汗のかき方も導いていくことこそEコマースコンサルタントとしての仕事でもあるわけです。
Googleプロダクトフォーラムというコンテンツがあります。
クライアントがこのコンテンツを知っていることは、まずありません。
このフォーラムの中にウェブマスターヘルプフォーラムというコンテンツがあります。
サイトを運営しているウェブマスターの方対象にウェブマスターツールの使い方やインデックス、ランク付け、クロールなどに関連する質問とその回答が記述されています。
ディスカッションのカテゴリは
- クロール、インデックス、ランク付け
- サイトマップ
- ウェブマスターツール
- モバイルサイト
- マルウェアへの感染、サイトのハッキング
- 再審査リクエスト
- Google からのお知らせ
とありどれも興味深いものばかりです。
同志が今何に悩んでいるのかを知ることもでき、トレンドも把握できるわけです。
もう一度まとめますが、EコマースコンサルタントのミッションのひとつにEコマース運営においての正しい汗のかき方を伝えることがあるということ是非、肝に命じておきたいものです。
JECCICA特別講師 中谷 昌弘(通称:トントン先生)
ハム・ソーセージのウェブショップ通販:北海道トンデンファームウェブショップの開設者。著書には「笑う豚の生活」がある。現在、茨城県および茨城県水戸商工会議所はじめ全国の商工会議所において地域IT戦略の講演を年間200本以上を行い抜群の講座リピート率と満足度を誇っている。全国のネットショップの個別コンサルタントとして20社を超えるサイトプロデュースに活躍中。