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2025年 年頭所感 鈴木準

新年あけましておめでとうございます

私事ですが、今年10月で65歳を迎えます。65歳からはWHO(世界保健機関)の規定で「高齢者(前期高齢者)」と言われていますし、定年延長を70歳まで努力義務化しているとは言え、まだ社会の固定観念では65歳は現役を引退して年金生活に入る、つまり「老後・余生」の始まりと認識されていると感じています。

人間の寿命は、何歳までなのか?こればかりは分かりませんが、「人生100年時代」と言われ、平均寿命が延びる中で、興味深い記事を目にしました。

広告代理店博報堂のシンクタンク「100年生活者研究所」が、2024年3月に6か国(日本・アメリカ・中国・フィンランド・韓国・ドイツ)で実施した調査では、日本のみ「生きたい年齢=希望寿命」が81.1歳と平均寿命より短い結果でした。

この調査から推測出来ることは、日本人は長寿のネガティブな面だけを見て、ポジティブな面を見る人が少ないこと、つまり年齢を重ねることを「否定的」に感じている人が他国より多いということでしょう。

実は、私も2020年1月に、ABS世代(昭和30年から43年生まれ)の500名に、「何歳まで生きたいか?」という質問をしたところ、男性は82.2歳(2019年平均寿命~81.4歳)、女性は81.2歳(同じく~87.5歳)と、特に女性は低い数値が出ました。

女性は、親の介護の苦労を経験して、子供に世話をかけたくないとか、女性ならではの美意識から、年齢に対して現実的に捉えている様子が伺えましたが、この時の調査でそれ以上に興味深かったことは、「実年齢と主観年齢」の二極化です。

つまり「実年齢相応、及び実年齢より高い」と感じるグループと、「実年齢よりマイナス5歳~20歳」に感じるグループに分かれていたことです。

つまり後者は実年齢より若いと感じている訳ですから、今後の健康寿命にプラスの影響を与えそうですし、ビジネスでも新たなマーケットが形成出来そうです。

私は2019年からシニアマーケティングがメインの仕事になっていますが、その時に学習したエイジング学が「ジェロントロジー」です。ジェロントロジーは「老化の仕組みを知ることで、自身の努力で健康寿命を延ばし、生活の質を高める」ことを目的に、「医学・心理学・脳科学・社会学・哲学」など、あらゆる学問を学際的に捉えた、人生100年時代のエイジング学です。

ジェロントロジーのメインメッセージは「老化に対する固定観念を外し、年齢を重ねることを肯定的に捉えること」にあります。つまり「良い年をして、年甲斐もなく・・」のような、従来の日本人にあった年齢に対する固定観念を先ずは外すことです。

そして「自分にとって大切な人や大切な得意先を、自身の強みを生かして相手を笑顔にすることが、自分自身にとっても一番の幸せである」と定義しており、生涯にわたり自分自身の価値を社会や人間に提供することが、健康寿命を延伸させる大きなポイントと提言しています。

価値観や働き方が多様化し、テクノロジーが世の中を変える今日、自分自身の意識次第で人生はいかようにでも変化すると感じています。という私も、主観年齢は40代。幸か不幸か、定年がありませんから、今後も自身の強みを生かして仕事を進めて行きたいと思っています。

皆様にとって幸多き一年であることをお祈りすると同時に、2025年も引き続き宜しくお願い申し上げます。

JECCICA客員講師 鈴木 準

株式会社ジェイ・ビーム マーケティングコンサルタント


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