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デジタルマーケティングで「土地勘」が「金脈」に


たとえばウィズコロナとなり今までのような来店売上が望めなくなった飲食店で、あなたがもしテイクアウトやデリバリーなどのデジタル戦略責任者となった場合、東銀座駅の北か南か、どちらにマーケティングコストを割くでしょうか。

A:北側
B:南側

もしあなたがBを選択したなら、生き残り合戦に敗北するかもしれません。答えはAの北側です。Bは中央区でも際立って宿泊業や飲食業の割合が多いエリアです。このため、テイクアウトやデリバリー需要はAの約半分となっています。よってデジタルマーケティングを実施するなら、BよりもAが正解となります。

知らない土地の「マーケティング土地勘」を磨く
貴殿のような夜の銀座を知り尽くした紳士ならいざ知らず、銀座のこのエリアの土地勘は、筆者のように部屋でPCにかじりついているようなオタクでは、ちょっとやそっとじゃ身につきません。そんなときに役に立つのが、本日ご紹介する「 jSTAT MAP」です。


https://jstatmap.e-stat.go.jp/

「 jSTAT MAP」では、先ほどご紹介したデータを始め、地図上で自由に指定したエリアの「年齢分布」「独身世帯率」「事業所数」「従業員規模数」「世帯増加数」などが少し古いデータにはなりますが、無料で取得できます。地図はイラナイので、地域毎の納税額や従業員数など細かな数字が知りたいと言うことであれば、jSTAT-MAP の親分、「e-Stat」が便利です。e-Statは、日本の統計が閲覧できる政府統計ポータルサイトです。


https://www.e-stat.go.jp/

そして仕上げは、おなじみ「Googleストリートビュー」でお散歩ですね

だいたいここまでやれば、一度も行ったことの無い場所であったとしても、むしろそこの住人よりもデジタルマーケティングに必要な土地勘が得られます。さらに最新のデータが欲しくなったらマップマーケティング社の「TerraMap 」などの有料ツールを検討すると良いと思います。無料データと違い、常に最新の国勢調査などで地図データがメンテナンスされているのでより正確な商圏分析が可能となります。

土地勘が得られたら、早速デジタルマーケティング

では磨き抜かれた土地勘で、早速デジタルマーケティングです。このウィズコロナ禍によってもっとも活用された広告の一つに「ジオターゲティング広告」があります。たとえば、先ほどのように銀座周辺にデジタル広告を打ちたいけれど、予算が少ないのでエリアを絞り込みたい、特に東銀座駅北側にはまだ同業他社が未開拓の濡れ手に粟のエリアがある、といった場合などに有効です。この精度はGoogleやFacebook広告の比では無く、50m刻みで細かな指定が可能です。ただジオターゲティング広告は一般事業者には開放されていませんので、使いたいけど使えない!という場合は弊社までご一報ください。

具体的には、主にスマホ利用者の位置情報(IPアドレス、GPSの基地局、Wi-Fiの接続情報など)から、場所を指定して広告表示させることができるマーケティング手法です。Googleやfacebook、インスタグラムにもよく似た広告がありますが、特定できるエリアの精度は群を抜いています。ただし、ここで重要なのが土地勘です。やみくもにエリア指定するのではなく、より効果的にコストを投下するには、より確度の高いエリアを事前に分かっていた方が良いですよね。こうなると「土地勘」が「金脈」となります。本稿でご紹介した方法はあくまで基本技ですが、知らない土地の「マーケティング土地勘」を磨く第一歩として活用いただければと思います。

JECCICA客員講師

JECCICA客員講師 宮松 利博

得意分野/Eコマースの立ち上げ・販売拡大
1998年に公開したフリーウェアがヒット。その知見で開発した商品が大手ECコンテストで12部門受賞、3年で年商20億円に(現ライザップ)。上場と同時に保有株を売却し、ECコンサルティング会社を立ちあげ、業界No.1クライアントを多数抱える。日本イーコマース学会専務理事。


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