GA4で「ページの価値」を復活させCVRを改善する
GA4で終了した「ページの価値」
Googleアナリティクスは、2023年7月1日にユニバーサルアナリティクス(通称UA)のサポートが終了し、GA4という新しいバージョンに代わりました。
GA4で無くなった指標のひとつに「ページの価値」があります。「ページの価値」とは、ページを修正したとき、それが成功だったのかが一目でわかるだけでなく
●収益に貢献しているページ
●売上の足をひっぱっているページ
などが瞬時に判断できる、特にサイトのコンバージョン率を改善するために強力な指標でした。一言で言うと、ページの価値とは、「特定のページを経由した収益 / ユニークPV数」なのですが、GA4ではこの指標が無くなり、必要な場合は BIgQueryを使う必要があり、専門知識やコストが必要などハードルが高くなっていました。
「ページの価値」をノーコスト・ノーコード・コピペで再現
ページの価値が使えないのは、スピーディなウェブの現場では致命的です。そこでISSUNでは、BigQueryもSQLも不要、ノーコスト・ノーコード・コピペで完了する「ページの価値」の再現方法を検証・公開いたしました。無料でお使いいただけますので、ぜひご利用いただければと思います。( https://issun.cc/ga4_page-value )
さらにチャットGPTで分析、パワポ化までを自動化
例えば、ページの価値を利用して得られたデータをチャットGPTで分析し、パワポ化したのが以下のファイルです。
GA4のページの価値データとチャットGPTのコードインタープリタから得られた表とグラフ
上記ファイルをチャットGPTで作成した命令文
●このデータから注目すべきトレンドを3つピックアップして、可視化して下さい。
●上記のトレンドから改善策を表形式で提案して下さい
●グラフと改善案の表を1枚のパワーポイントで出力して下さい
●日本語には添付のフォントを使って下さい。
※コードインタープリタについてはこちらの記事を参照して下さい。
https://issun.cc/GA4GPT
※コードインタプリタでの日本語フォントの表示方法はこちら
https://issun.cc/GPTJPN
※ページの価値データを使った分析例はこちら
https://issun.cc/WS-how2
作図にはcanvaの画像生成AIを活用
上記の例では、高齢者ユーザのために作成したコンテンツは閲覧ユーザ数が多いのに、収益性が他のページと比較して効率が悪い(加重並べ替えの数値が低い)ことが目立ちました。このことはチャットGPTも認識しているようで課題提案の表にも記述されています。本来であれば解決方法も提案させれば良いのですが、現時点ではこのあたりはヒトが作業したほうが精度も効率も高いので、ここでは、LINEビデオ見積もり というサービスをクライアントに提案すると仮定します。図案は、画像作成ツールで一般的な canva 内の文字から画像を生成してくれるアプリ Text to Image に「ご高齢舎がスマホを握っている図。スマホの画面はLINEのコーポレートカラーを使ってアプリのようなイメージに。」と入力すれば簡単にAIが画像を作成してくれます。ミッドジャーニーなどを使う方法もありますが、手間とスピードを考えるとcanvaで十分でしょう。
コードインタープリタの利用時の注意点
こうしてチャットGPTに半分以上作業させて、およそ15分後にできあがったパワポ資料が上図です。ポイントは、プロンプト一発に頼るより、なるべくたくさんGPTに提案させて、そこからヒトが何度かダメ出しをしたり取捨選択を行うことでようやく現場で使えるレベルになると思います。
一点、OpenAIに問いあわせたところ、ChatGPT でコードインタプリタを利用しようとすると、そのままでは送信データはOpenAIに学習されます。学習させないためにはオプトアウト申請が必要ということでしたので、以下の記事を参考にオプトアウト申請をしておくようにして下さい。オプトアウト申請すると自動的にその時点からオプトアウト処理されると言うことです。この点は注意が必要なのでご留意ください。
※チャットGPTのオプトアウトについて https://issun.cc/GPT_optout
JECCICA客員講師 宮松 利博
得意分野/Eコマースの立ち上げ・販売拡大
株式会社ISSUN(イッスン)代表取締役。2000年より自社製品販売のECを立ち上げ、2006年に株式上場させる。同時に保有株を売却し、渡米などで海外のEC研究後、国内外でコンサルティングサービスを提供。