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アイドルオタクから考える「ファン化」の3つのポイント

先日、元地下アイドルの姪っ子の結成10周年記念復活ライブがあり、オタクの方々に紛れてアイドルライブデビューをしてきました。
今回は、そこで感じたことをお伝えします。

まず、オタクの方々は優しくそして、とても礼儀正しいのです。今年85歳になる母親(姪っ子からするとお祖母ちゃん)もつれていったのですが、みんな老人への配慮が半端ない。こんな方々だけが乗っている電車の車両があったなら、席は譲り合いすぎてみんな立っているに違いありません。しかも、私たちが身内とわかると、「〇〇ちゃんのお祖母ちゃんとお母さんの妹さん(決して叔母さんと言わない優しさも兼ね備えている)、こんばんは。」とみんなが挨拶にやってきますそして、彼らは解散して8年経つにもかからず、揃いの推しT(推しアイドルを応援するTシャツ)に身を包み、各アイドルの指定カラーのサイリウムペンライトを持ち、音楽に合わせて踊り、コールをするのです。曲間のMCには、ちょうどよい合いの手を入れ、ステージとのキャッチボールにもぬかりがありません。ライブ終了に行われるファンサービスであるチェキ撮影会では、話せる時間は10~15秒、しかも1回500円にも関わらず、10周するファンの姿もあり、姪っ子に「並びすぎ、無駄遣いしないの!」と言われる始末でした。

とても上手にファンがファンとして育てられおり、その彼らファン心理を分析するとこんな風にまとめられると思います。

(1).熱狂的なサポート:彼らは非常に熱狂的で、彼らの支持は単なる好意以上のものです。ライブイベントや公演に参加し、アイドルへのエールや応援を積極的に表現しています。
(2).アイドルへの愛着と忠誠心:ファンは自分の応援しているアイドルに深い感情を抱き、愛着と忠誠心を持っています。これは、音楽だけでなく、個々のアイドルのキャラクターやパーソナリティも含まれているため、親戚縁者への忠誠心にもなっているのです。
(3).SNSでの交流:ファン同士やファンとアイドルとの交流は、SNSを通じて頻繁に行われます。TwitterやInstagram、YouTubeなどでのコメントや投稿、ファン同士のコミュニケーションが盛んに行われています。姪もライブ後の御礼のやり取りはしばらく続いていました。
(4).アイドル活動・イベントへの参加:ファンは、アイドルの活動に積極的に参加しています。通常はCDやグッズ購買でしょうが、今回はチェキ撮影会がそれにあたるでしょう。
(5).ファンコミュニティの形成:アイドルのファンは、共通の興味を共有する仲間として、オンラインやオフラインでファンコミュニティを形成します。これにより、ファン同士が繋がり、情報や感想の共有が行われているのです。

さて、こんなファンが皆さんのECサイトにいたらどうでしょうか?
愛着と忠誠心があるユーザーが多ければ多いほど、リピーターになり、継続的な売上を生むことが期待されます。ECプラットフォームを活用してファンとのコミュニケーションを強化し、良い口コミや共有が広がることで新しい顧客の獲得が促進されます。

そして、ECプラットフォーム上でのイベントやコンテスト、ファン向けの特別なプロモーションを通じて、顧客の積極的な参加を促進することができます。これにより、ユーザー同士のつながりやコミュニティも構築されます。しかも、購買履歴や好みに基づいたおすすめ、特別なオファーなどを通じて、顧客に対してよりパーソナライズされた体験を提供でき、顧客満足度を向上させることができます。ユーザーに対して限定アイテムや特別な割引などの特典を提供することで、彼らの興奮を高め、購買意欲を刺激することができます。ECにおいてファンがいるということは、ブランドと顧客の関係を深め、顧客エンゲージメントを向上させ、長期的な成功に貢献する可能性があるのです。

では、いかにECサイトでユーザーをファン化させることができるのでしょうか?

キーワードは「SNSでの囲い込み」「特別感・限定感の提供」そして、「感謝の表明と記念日の活用」の3つです。

1.SNSでの囲い込み
定期的で魅力的なコンテンツをシェアし、ファンとの対話を促進します。ハッシュタグを活用してファン同士のコミュニケーションも促進します。

2.特別感・限定感の提供
専用メンバーシッププログラムを設け、会員に特典や限定コンテンツを提供します。また、オリジナルのグッズや限定アイテムを制作し、特別感のあるアイテムを用意します。その際のデザインや方向性など制作に関して、ユーザーに参加してもらうプロジェクトを実施することで、更に特別感が増します。

3.感謝の表明と記念日の活用
サイトオープン日やサービススタートなど重要な記念日をイベント化し、感謝の気持ちを込めた特別なコンテンツやイベントを提供します。

これらの方法を組み合わせて、ユーザーをファン化し、継続的なサポートを促進することが重要です。ファンとの信頼関係を築き、彼らがコミュニティの一員として成長できるような環境を整えることが成功の鍵と言えるでしょう。


JECCICA客員講師 松本誠世


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