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CostcoにおけるEコマース

以前のレポートで、Digital Commerce 360による北アメリカにおけるEコマース売上トップ3をご紹介しましたが、もう少しデータを掘り下げてみますと、次のようになっています。

企業名 2024年売上予測 2024年成長率 過去5年間CAGR 平均購入額
1 Amazon.com 4,690億849万ドル 13.8% 5.9% 63ドル
2 Walmart 1,251億2,500万ドル 25.0% 35.6% 91ドル
3 Apple 342億7,499万ドル 0.9% 35.6% 641ドル
4 Home Depot 236億1,240万ドル 4.5% 27.0% 103ドル
5 Target 194億5,983万ドル -1.0% 38.7% 156ドル
6 Kroger 179億7,075万ドル 14.4% 34.7% 113ドル
7 Costco 153億9,510万ドル 5.9% 25.3% 309ドル

2024年のアメリカのEコマース売上高のほぼ半分はAmazonとWalmartの2社によるものですが、前年度からの成長率ではWalmartが25パーセントと他社に比べて格段の成長を遂げました。平均購入額は、Appleの641ドル、Costcoの309ドルが目立っています。
今回は、そのCostcoについて見てみたいと思います。
Costcoは全世界15ヶ国で905店舗を展開、そのうちアメリカ、カナダ、日本など8ヶ国でEコマースを運営しております。2025年3月から5月の第3四半期(会計年度は9月から8月)末時点での有料会員世帯数は前年同期比6.8パーセント増の7,960万に達し、そのうち約半数が購入額の2パーセントのキャッシュバックサービスを受けれる有料エグゼクティブ会員とのことです。この有料エグゼクティブ会員による売上は、全世界売上高の73.1パーセントを占めております。


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上表にあるとおり、Costcoは北アメリカにおけるEコマース売上の第7位に位置し、Eコマース売上高は、 2025年第3四半期に全売上高成長率の約2倍となる14.8パーセントを記録しました。CostcoのEコマース売上対前年比率を表した右グラフにあるとおり、6四半期連続で前年同期比2桁成長を達成しています。

Costcoが第3四半期にEコマースで成功を収めた理由として、母の日をターゲットにしたキャンペーンおよびメンバー向けにパーソナライズした商品推奨ハブの立ち上げがあるようです。母の日キャンペーンは、2024年に伝統的な母の日のギフトを購入した人々をターゲットにし、また推奨ハブでは、過去の閲覧履歴に基づいた商品、消費者が関連性を見つける可能性のある新商品、消費者の地域で最も売れている商品を紹介しています。その他にも、BNPL(今すぐ購入して後で払う)の導入も大きいと思われます。売上の主要カテゴリーとして、衣料品、金/宝飾品、健康/美容、家庭用品、小型家電製品、玩具などがあり、これらは前年同期比で2桁成長したそうです。また、大型でかさばる商品のEコマース販売シェアも拡大しているそうです。

JECCICA客員講師 渡辺泰宏

JECCICA客員講師 渡辺泰宏

カリフォルニア在中チーフエグゼキュティブ、戦略ビジネスコンサルタント。日米の顧客に対し、新規ビシネス戦略立案および解約、新規パートナー開拓、コーポレートマーケティング、オンライン、ソーシャルメディア、モバイルマーケティングの戦略立案、EC市場動向分析及び商会等の戦略的コンサルティング。


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