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新年「コロナに負けず」明るい年に向かい前進 「Amazon食品海外直輸入代行の実践」

新型コロナウイルス感染拡大で、コロナ禍一色の昨年でしたが、いつまでもコロナに負けているわけにはいきません。JECCICA会報誌「ECの教科書」年頭は、海外で生産されるトレンド加工食品の輸入販売代行についてその実践法の紹介です。具体的に言いますと、常温で取り扱えるドライフルーツやフルーツパウダーなど「スーパーフード」、「スーパーフルーツ」と言われる健康食品を海外から直接、日本Amazon FCに納品し amazon.co.jp にてFBA販売すると言うものです。

食品の輸入販売というと、

・食品衛生法、食品表示法、薬事法など関係する法律はどうなっているのか?

・食品輸入は資格、免許がいるのか?誰でも輸入販売出来るのか?

・輸入手続きはどのようにするのか?

 

食品の輸入販売の多くは、日本の商社が海外で商品を探し、目当てのものが見つかれば現地食品メーカーと契約。バルク輸入後、日本の食品メーカーに加工発注、そして販売という手順になるかと思います。大手専門業者が入ることもあり安定した輸入、そして大手商社の販売という信用度も高まります。しかし、その分コストもかかります。

 

食品の輸入には特別な許可が必要ありません!

食品の輸入は自由貿易であり原則特別な許可免許がいりません。誰でも輸入が出来ます。

ただし、以下の特別なケースは許可が必要です。

・輸入割当品目などに該当し、その規制内容に抵触する場合

・日本では薬事法に該当する場合

・アルコール度数1%以上の飲料を輸入する場合

 

その他、輸入食品検査実務において、

・食品衛生法

・植物防疫法

・家畜伝染病予防法

・薬機法

・関税法等

など遵守する必要があります。

商品のパッケージなど食品表示法や薬事法についても同様です。

 

筆者の輸入代行事例を紹介します。

海外食品メーカーと代理人としての筆者の代理人契約から始まり

amazon.co.jpでの販売までの流れです。

 

原産国:ブラジル

商品:アサイーパウダー、アボガドパウダー、カムカムパウダー、コーヒー

Amazonアカウント取得:ブラジル食品メーカー

輸出配送業者:日本通運株式会社(Nippon Express Co.,Ltd.)

輸出入通関業者:日本通運株式会社(Nippon Express Co.,Ltd.)

銀行取引口座:三井住友銀行六本木支店(名義 筆者)

商品返品先:日本国内筆者現住所

 

1.業務代理人契約受諾

1)目的

2)業務提携の内容

3)責任範囲

4)損害賠償責任保険

5)代理人報酬

 

2.海外食品メーカーのamazon.co.jpアカウント取得

 

3.amazon.co.jpとの日本取引銀行口座の開設(筆者名義)

 

4.海外食品メーカーのクレジットカードamazon.co.jpアカウント登録

 

5.輸出入業者選定

 

6.商品をamazon.co.jpに登録

 

7.商品バーコードラベルPDFファイルを現地に送付

 

8.商品バーコードラベルを商品に貼附

 

9.FBA納品予約をキャンセル

 

10.現地出荷準備が整った時点で再度FBA納品手続き、配送ラベルを現地にて出力

 

11.FBA要期限管理商品ラベルとFBA配送ラベルを輸送箱に貼附し輸出

 

12.日本輸入通関続き

 

13.Amazon FC倉庫に納品後、販売

 

以上、食品の輸入手続きと流れを列記しましたが、各処のポイントをまとめてみます。

契約は、最も重要な二者間の取り決め、約束事です。それぞれの役割、担う担当業務や報酬、契約期間など、後にトラブルにならないようしっかりと取り決めておきましょう。機密保持契約についても忘れないようにします。主な取引が日本国内ですので、合意管轄裁判所は日本国裁判所、準拠法は日本国法に準拠し二国間で認証するには、それぞれの管轄する公証人事務所での認証が必要です。

 

Amazon Japanのアカウント開設にあたり、アカウント開設は輸出の食品メーカーが望ましく、その他、クレジットカード、返品先の日本国内住所(倉庫)、日本国内銀行口座が必要です。

輸出入業者は、日本通運株式会社がオススメです。海外引っ越しや各国からの輸出入の経験豊富で、海外営業所、出張所が多く主要都市には日本語を話せるスタッフも配置されています。日本輸入時もフォワーダー業務、日本国内配送業務も責任もって対応してくれます。自家用個人輸入で利用される海外配送サービスは、オススメできません。

 

食品の海外輸入販売において、商品に触れることなく輸入販売代行を行うにはAmazon FBA配送が最も適していると思いますが、日本国内に十数ヶ所あるFCのどこに納品するか?納品手続きを開始しないと確定しない事情があり、事前準備が出来る部分と納品手続き後手配の部分をうまく調整し対応する必要があります。

 

<事前準備>

・輸出商品準備

・商品バーコード貼附

・輸送箱の個数、重量、サイズ算定

・要期限管理商品ラベルを輸送箱に貼附

・食品輸入に必要な書類を準備

 

 

<納品手続き後手配>

・配送ラベルの印刷と輸送箱に貼附

・輸出出荷手続き

 

配送ラベル

 

要期限管理商品ラベル(旧ラベル)

 

輸送箱

 

海外からの食品のAmazon FBAへの納品は、納品手続き開始から輸出手続き、日本国における通関、Amazon FC納品までタイムロスがあり、納品手続きに厳しいものが有りますが、うまく処理することが出来れば、他の出品者との差別化が出来る魅力的な商品の出品になると思います。

 

本年もコロナ禍でいろいろな業種に就労する方々が苦労する年となるかも知れません。「コロナに負けず」明るく楽しい年へと前進することを願い年頭の「ECの教科書」とします。

 

JECCICA客員講師

JECCICA特別講師 松橋 正一

EC得意分野/モールEC構築、amazon出品支援
楽天、ヤフー、amazon、自社サイトなどECサイトの運営経験を基に、数々のショップを構築サポート。大規模ECサイトの効率的な構築、データ処理システム構築を得意とする。


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