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「伝える」と「伝わる」のあいだにVol.34 ZINEはいいぞ!その2「出店の学び」

先月ここで「ZINEはいいぞ!(特に作る方)」というコラムを書きましたが、その作ったZINEを販売する初のイベントが終わりました。今回はそこでの感想を書いてゆきたいと思います!

★備品の多さと細かさを知る
まず出店に際してリアル店舗としてのさまざまな備品が必要になり、そのこまごました準備が大変でもあり、楽しくもありました。
ZINEを入れるopp袋に始まり、当日テーブルに敷くクロス、釣り銭、釣り銭ケース、キャッシュトレイ、POP、値札、見本誌用のスタンドetc…。ZINE2冊、しおり3種、ポストカード1種、Takefreeの名刺。
商品点数にしてわずか7つなのに、用意するものはたくさん。Amazonで購入したものもありますが、ほとんどのものがダイソーで揃ったのはすごい。百均の品揃えの幅広さに今さら感心したりしました。同時に、形あるモノを売る際にかかる費用はこうやって膨らんでいくんだな…と痛感。

★お客さまとどう接するかに迷う
そしてイベント開始。EC企業勤務時代、販売イベントにスタッフとして参加したことはありますが、たった一人でお客さんに直接モノを売るのは初めて。しかも自分の作ったものを…!
最初に戸惑ったのは対峙の仕方です。椅子に座った私。その前の小さな机に商品が並ぶ。来場者が目の前でZINEをめくり、吟味する…あまりに距離が近い!One on Oneの面談のよう!
そういえば私自身、ZINE即売会にお客として行くことを避けてきたのは、この「売り手と近距離で向かい合う気まずさ」をどうしていいか分からなかったからでした。
ところが実際に自分が売り手側になると、手にとってめくってくれるだけで大感謝で、買わんでも「また来てねー」くらいの気持ちなのだと気づきました(でもそれが連続すると少しずつ凹んできますが…)。

今回初めて知ったのは、こういう個人の手売りイベントに来るお客さまは「店主とのトークをある程度前提としている」ということ。私なぞは目の前で試し読みをしているお客さまはなるべくそっとしてあげようの気持ちでしたが、周りの店主たちはいいタイミングでスッと「それはこういうことを綴っていて…」などと切り出していて、そこからお客さまと会話を生んでいるのでした。学びです。

★チャネルの向き不向きがある
もうひとつ大きな気づきは「販売チャネルによって合う合わないがある」ということ。
正直、私のZINE(大人の絵本のようなもの)は、今回新規のお客さまにはなかなか購入してもらえませんでした。もちろん私の作品が魅力に欠けてた可能性は大いにあるでしょう。でも、それ以外の要因も色々あったと思うのです。
優しくナチュラルな雰囲気のイベントで、私の店は少し毛色が違った…という反省。店主である私に謎の圧があったり、お店のしつらえがガチャガチャしてたり(笑)
ZINEがよく売れていた隣の出店者さんに聞くと「でも私のZINEは(委託販売先の)本屋さんに並ぶと弱いんです。ああいうところではパッと目をひく強いデザインのものが売れます」と仰ってました。私のZINEを購入した友人は「あゆみさんのはもっとパーソナルな場で出会う方が向いてるかも」と言っていました。
なるほど。イベント終了後「もうアカン」くらいに凹んでもいましたが、そう考えると私に合う販売チャネルやイベントもきっとある…のでしょう。

このように初出店は気づきと学びが盛りだくさんで、たいへん有意義な経験でした。
「モノを売る」ことはEC企業時代に当たり前のようにやってきたけど、ライティングと企画・ディレクション担当だったため、現実味が強いとは言い難かった。それがすべてリアルかつワンオペになると、1つ1つがこんなに重みを増すものなんだ…と痛感しました。

ZINEは「稼ぐ」ことを主目的としないのが基本ですが、それでも「商売って難しくて面白い」と思いました。
次の11/9(中延・隣町珈琲「となりまち本の市」)でも精進します!

JECCICA客員講師

コピーライター 近藤あゆみ

Lamp 代表
博報堂コピーライターから(株)ネットプライス・クリエイティブディレクターを経てフリーに。企業のMMVやネーミング、サイトディレクションなど手がける。恋愛コラムやブログも人気を博す。


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