2018年頭所感 天井 秀和
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は、当協会への格別のお引き立てを賜わり誠にありがとうございました。
皆様のご支援、ご協力のもと、無事に新春を迎えることができ心から感謝申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
ここ数年来アメリカではアマゾンが売り上げを伸ばし続け、ウォルマートやターゲット、Macy’sなどの大手小売企業による、オムニチャネル施策などでの
業績巻き返し策などがニュースを賑わせてきましたが、昨年のアマゾンによるホールフーズの1兆5000億円にも及ぶ大型買収で、
一気に空気が変わってきた感があります。大手スーパーの買収、無人店舗の試みなどにより、生活により密着した消費を手中に収め始めており、
アメリカではアマゾンが社会インフラの一部を担い始めたと言ってももはや過言ではないでしょう。
ニュースのタイトルも一斉に「アマゾンvsその他の小売企業」の図式に変化してきています。
これまで、ネット通販の市場成長を通してEC化率は上昇して来ましたが、これからの進化は単なる市場拡大でなく、
消費を通した生活スタイルの大きな変革期にさしかかっていることは間違いありません。
2018年は、ネット通販がいよいよ社会インフラの一部になった年として記憶されるかもしれませんね。
ネット通販先進国である、アメリカ、中国、日本。サービス形態の進化にはそれぞれのお国事情がよく現れていて興味が尽きません。
また昨年は、年頭所感でアマゾンの東南アジア進出を予測させていただきましたが、7月下旬にアマゾンはシンガポールでPrime Nowのサービスを開始し、
ジャック・マー率いるアリババ、LAZADA勢とのパワーゲームが遂に現実のものとなりました。
これまでのところ、中国はアリババが、東南アジアはLAZADAがかなりのシェアを獲得しており、
だいぶ遅れて登場したアマゾンがこれからどのような戦略で領域を拡大していくのか、いよいよ目が離せなくなっています。
マレーシアやインドネシアでのサービス開始も予想されており、今年こそは日本からの越境出荷が可能になるかも知れません。
このように、ネット通販の成長は日本国内のみならず世界各国で社会のしくみを変えるような大きな力となりつつあります。
今年2018年も、どんな驚きが待っているのでしょうか。とても楽しみです。
皆様方の益々のご隆盛とご健勝を心からお祈り申し上げます。
JECCICA理事・特別講師 天井 秀和
大規模ECサイトのマーケティング支援、システム構築を行うインフォマークス株式会社を2002年に設立し、代表取締役に就任。 スタートアップから年商100億円を超えるメジャーサイトまで、数多くのネット通販ビジネスの事業戦略コンサルティング、業務改善を実施。海外各国の通販マーケットにも精通している。