2019年年頭所感鈴木準

新元号は「人間力を発揮する時代」へ！

新年明けましておめでとうございます。
約３０年にわたる「平成」が終わり、新しい元号に変わろうとしています。平成は「インターネット」が普及し「デジタル・ＡＩ」と言うキーワードが時代を席巻しました。その甲斐あって、それまでの大量生産・大量販売と言う「マスマーケティング」、そして「マスコミュニケーション」から、個人に対応することが可能である「ワントゥワンマーケティング」、「パーソナルコミュニケーション・デジタルコミュニケーション」の時代が到来し、こうした背景から私たちのＥコマースは、劇的に市場を拡大しております。
その一方で、日本国内市場は完全に成熟・飽和し、高齢化社会と人口減少、更にはＡＩ技術発達で、労働までもが無くなってしまうのでは・・？と言う懸念がささやかれ、将来に暗雲が掛かっている人々は少なくありません。
では新元号の時代、我々日本人はどう生きるのか？私は「人間力を発揮する時代」を提案致します。誰もが幸せな人生を送りたいと思っている。では幸せな人生を送ることが出来る世の中を、誰が考えるのか？それは紛れもなく「人間」です。
端的に言えば、今後はＡＩ技術の発達で、「過去と現在」までに培われた労働は、ＡＩに任せる範囲は増えると感じています。ではＡＩに蓄積されたデータで、どこまで「未来を創造」することが出来るのでしょうか？
私はマーケティングとは「相手を口説き、好きになってもらい、好きになり続けてもらう！」ことだと伝えています。例えば私が「Ａ子さん」に好意を持ち口説きたいとします。そのためにデータを解析して、Ａ子さんを知り尽くしアプローチを試みても、その場のムードやタイミング、コミュニケーションの温もり・・これら情緒的な要因は、やはり人間の「さじ加減」によるところが大きいです。
ＡＩがどれだけ発達しても、最終的には人間のことは人間でないと分らない。であれば、これからの世の中、元気で健康に生きがいを持ち、幸せな人生を送る「全く新しい価値」の創造、そこから形成される新たな市場、そして雇用と経済。これら全ては「人間力」、特に「右脳（感性・感情・気持ち）」を存分に発揮し、生まれていくものと考えています。
ビジネスを司る事業戦略やマーケティング戦略、それらは全て人間の幸せな人生のためにあります。その実現のためには、今まで以上に人間が人間を観察するフィールドワークから、ニーズの本質とは何か。どうしたらもっと人は幸せになれるのか。こうしたテーマに対して、人間のリアルな体験や気づきである「アナログ」な考えと行動に加えて、「デジタル」のテクノロジーが融合することで、新たな価値が創造され、テーマへの回答が導かれるものと確信しています。
昭和までの「アナログ（右脳）」発想に、平成で形成された「デジタル（左脳）」技術を融合して「劇的な化学反応」を起こし、今まで想像もつかなかった「人生１００年時代」の、真のＱＯＬ（クオリティ・オブ・ライフ）時代が到来する予感がしてなりません。
新元号の時代は人間力を最大限に発揮し、「ワクワク・ドキドキ・ハッピー」を感じる時代に、皆さんで力を合わせて行きたいと考える今日この頃です。
本年が、皆さま一人ひとりにとって、実り多き素晴らしい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。