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ネットショップの教科書113 出店者がやるべき最少限のことは? 楽天SKUプロジェクト移行直前を迎え

昨年2023年に、このJECCICA会報紙コラムにて3回ほど紹介させていただいた「楽天SKUプロジェクト」の移行準備ですが、いよいよ早い店舗さんでは、4月から移行が開始されています。移行日を先に設定している店舗さんも、「楽天SKU、準備ってお店は何をすればいいの?」と焦り始めておられるのではないでしょうか?今回は、出店者が最少限行うべきことを中心に、移行直前の準備方法をまとめてみました。

<移行前に店舗が行うべき作業チェック>

3ヶ月前までに行うべきこと
自店舗の移行日確認
SKU管理番号の自店舗への影響確認
新RMS(商品管理)CSV切替え準備
2ヶ月前までに行うべきこと
移行後の作業手順確認
移行後のルール確認
SKUを活用する際の注意点

移行後は新たなCSVの形式になりますので、商品登録や注文データの新しいCSVファイルをダウンロードしておく必要があります。また、それらでお使い中の商品・在庫・受注のAPI・システムなどは移行前に対応出来るよう改修が必要です。

<ダウンロードしておくCSVファイル>

分類 CSV名称 区分 変更概要 仕様ページ 利用可能時期
CSV 商品
一括編集
新規 SKU新規
フォーマット
CSV商品一括編集機能の概要
SKU対応版
移行後利用可能
CSV 受注
(通常購入)
項目追加 SKUの情報を追加 通常購入データ(ダウンロード用)
CSVファイルのデータ形式
現在利用可能
CSV 受注
(購入申込)
項目追加 SKUの情報を追加 [受注データ]購入申込データ(ダウンロード用)
CSVファイルのデータ形式
現在利用可能

SKU情報を追加した商品一括編集用CSVデータのダウンロードは、各店舗が設定した移行日前に、移行前のitem.csv、item_cat.csv、select.csvより楽天市場がコンバートしたもので行われます。この商品一括編集用CSVデータファイルは、一回のみダウンロードが可能で、複数回できませんのでご注意下さい。また、これらダウンロードされるファイルを利用して編集加工する場合、編集ソフトが必要です。移行前のデータ仕様が1商品=1レコード(1行)であるのに対して、SKU情報を追加した商品一括編集用CSVデータ仕様は、1商品=複数レコード(複数行)と異なります。

このデータ構造、データ仕様の変化で、
移行前:商品数 1,000件
項目選択肢 平均20項目

移行後:SKU商品数 21,000件

とレコード数とデータ数は大幅に増加します。移行前にselect.csvにあるタイプ「r」のレコード数とitem.csv数の合計が、移行後の概ねSKU商品数になります。

昨年の当会報にて解説しましたが、今回も、CSV商品一括編集機能の詳細について解説します。

1.CSV商品一括編集機能
有料サービスとして「CSV商品一括編集機能」を提供しています。

2.CSV商品一括編集機能で出来ること
以下、新規登録、更新、削除が出来ることを表にまとめました。

編集対象 新規登録 更新 削除 備考
通常商品 予約商品にも対応
商品紐付け ※更新はカテゴリでの表示順位のみ
SKU情報
定期購入 定期購入商品もCSVで編集可能
頒布会商品 × × ×

※SKU対応版より、定期購入商品もCSVで編集可能となります。

3.商品を一括で編集する際の流れ
① CSV商品一括編集機能の利用申し込み
  CSV商品一括編集機能は月額11,000円(税込)の有料サービス。

入力画面への行き方
申し込みはRMS『店舗様向け情報・サービス』から
一括ダウンロードサービスで、楽天商品管理ソフト『itemRobot』の提供があります。

② SFTP/FTPソフトの準備
③ 更新(編集)前の情報のバックアップを取得。(item.csv、select.csv)
  通常商品の情報更新する場合はnormal-item.csvをダウンロード。

  カテゴリ設定を更新する場合はitem-cat.csvをダウンロード。

④ 一括で商品情報を編集する。
⑤ csvファイルをFTPでアップロード。

4.CSV商品一括編集機能におけるCSVファイルは3種類
商品更新用CSVファイル(normal-item.csv)
新規の商品登録、SKU登録、商品オプション登録を一括でおこない、
登録済み商品、SKUの販売価格や在庫数、商品の販売期間などを一括で
更新する場合に利用。

商品削除用CSVファイル(item-delete.csv)
一括で商品削除する場合に利用。

カテゴリ登録用CSVファイル(item-cat.csv)
カテゴリ編集用で利用。

以上の3種類のCSVファイルを作成準備することになります。

すなわち、

楽天市場で移行前使用のCSVファイル

Item.csv
item_cat.csv
select.csv

が、以下に替わることになります。

normal-item.csv
item-cat.csv
item-delete.csv

メインのnormal-item.csvは、「商品レベル」、「商品オプションレベル」、「バリエーション設定」などで構成されています。ファイルの定義を以下に示します。

■商品レベル normal-item.csv

SKU管理のCSVファイルの各項目定義です。既存のitem.csvをselect.csvで展開し、商品レベルとSKUレベルに仕分け収納します。

楽天市場RMS内内でマニュアルにて作業するには、厳しいものがあります。左のQRコードでnormal-item.csvの定義を読み込むことができます。

■SKUレベル normal-item.csv

SKUで利用する項目は、ほとんど新規に登場するものですが、多くは以前のselect.csvから引用出来るものです。
上のQRコードでnormal-item.csvのSKUレベルのテンプレートがダウンロードできます。

商品属性の変更点
SKU商品の移行で、店舗側で行う作業、最も難儀な作業が「商品属性」に関わるタグIDの設定確認です。

変更点は、

1)7桁の数字から実際の値へ入力方法変更。
2)商品属性項目はジャンル毎に定義。
3)ジャンルごとの商品属性は、必須項目と任意項目に分かれる。

今回は移行直前の作業について解説しました。CSVファイルを利用した一括アップロードを中心に解説しましたが、RMS内で行うのは、困難で現実的ではありません。すみやかにテンプレートを作成し、移行作業を完了すること祈っています。

JECCICA客員講師

JECCICA特別講師 松橋 正一

EC得意分野/モールEC構築、amazon出品支援
楽天、ヤフー、amazon、自社サイトなどECサイトの運営経験を基に、数々のショップを構築サポート。大規模ECサイトの効率的な構築、データ処理システム構築を得意とする。


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